森のかけら | 大五木材


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20120503 1今年の作品賞は、作品賞はじめ5部門を受賞した『アーティスト』。フランス人が作ったハリウッドの舞台裏モノですが、古くて新しいサイレント(無声映画。過去の映画を持ち出す場合、よくオマージュという言葉が使われますが、この言葉はそもそもフランス語で、影響を受けた作品に対して尊敬や敬意を込めてという意味合いです。ただテクニックや奇をてらってギャグや舞台オチにしていない「本気」さがスクリーンの隅々からも伝わってきます。無声映画だけに言葉で説明するのももどかしいのですが・・・。

20120503 2主演のジャン・デュジャルダンベレニス・べジョも監督のミシェル・アザナヴィシウスの名前も知らなくて、新鮮な目で映画を観ることが出来ました。今時のハリウッドの騒音と爆音まみれのせかせかした映画に比べて、なんとのんびりとした時間の漂う上品な映画であることか!カットバックの目まぐるしさに疲れた目にも優しい、役者の息遣いが伝わってきます。個人的には3D映画否定派なので、何でも画面から飛び出てくるこけおどし映画にはどうしても馴染めません。

 

20120503 3年齢のせいもあるでしょうが、映画館では静かにじっとスクリーンを凝視して自分の中で思いを醸造させる映画が観たくなりました。画面の隅々にまで影が飛ぶほど燦燦とライトが当たり、上げ膳下げ膳の至れり尽くせり説明・解説付き映画には抵抗があります。TVで観るにはちょうどいい塩梅なのでしょうが、スクリーンでは眩しすぎます。言葉に頼らない全身を使った役者の「演技」を久し振りに堪能させていただきました。全国的にはヒットしているそうですが、私が観た回は観客わずかに6人・・・。

 

20120503 4TVでの宣伝全盛ですが、この映画が口コミで評判になりアカデミー作品賞まで受賞したように、本当に良きモノは自分の目で探さなければ見つからないものでしょう。経済活動がそうであるように、映画産業も3Dという「打出の小槌」を見つけてテクニックに走ってしまうとやがて行き詰ってしまわないかと心配になります。過去のリメイクや続編の3D製作が氾濫する中、映画本来のオリジナルな面白さを見つける嗅覚を磨かなければ・・・。本年アカデミー作品賞の肩書きに偽りなし、観るべし、観るべし!!☆☆☆




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