森のかけら | 大五木材


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またまた本日も『陶工房もちの木』さんで使っていただいた木の話です。重硬なホワイトークの作業台があるアトリエの奥には、畳敷きの和室があってそちらには亀井紀子さんの造られた数々の作品が展示されていました。の踏み台に藻の変化のある耳付きの『ニレ(楡)』の一枚板を使っていただきましたが、その踏み台のから立ち上がった白い小壁に沿って大胆に曲がった皮付きの丸太があります。これが『コブシ(辛夷)』の丸太。そう、あの千昌男の「白樺 青空 南風 こぶし咲く あの丘 北国の ああ 北国の春 ・・・」の『北国の春』で有名なあの『コブシ』です。そのコブシについては後日改めて『今日のかけら』コーナーにてご紹介します。

 

 

 

 

20150308 3本日はその踏み台の『ニレ(楡) 』の方について。昨日もニレの特徴に触れましたが、左の写真は削る前の状態のニレ。表面に汚れや埃が付着しているのでまったくの別人(木)のように見えるかもしれませんが、耳の凸型に飛び出した部分に名残りがあっるのが分かると思います。このニレはとりわけ甘えん坊でなかなか家(倉庫)を巣立たなかったため、加工前と後の差が極端に見えるでしょうが、ひと削りすれば美しい面が現れます

 

 

 

Exif_JPEG_PICTUREこういう踏み台の他にも手洗いや洗面カウンターなどに耳付きの板を使いたいという要望は結構多くて、図面に自由に描かれたR型の耳付き板を探すこととなるのですが、相手も自然のものですから、うまい具合にイメージとピッタリ合うものを見つけるのは至難の技!いい感じのコブがあると思ったら左右の向きが逆とか、テーパーの角度が強いとか弱いとか、サイズがピッタリ合ったと思ったら今度はねじれがあったり厚みが薄すぎたりと・・・。

 

 

 

Exif_JPEG_PICTUREそうやって次から次から材を引っ張り出してようやくピッタリの形のモノを探し出した時の喜びと言ったらそれはもう!次は加工ですが、どうか虫穴や桟跡が出てきませんようにと祈るばかり。節や割れについては、裏面を見れば大体予想がつきますが、耳付き板の場合怖いのは耳を削った時に出て来る虫の穿孔跡。こればっかりは削ってみないとどれぐらい深くまで入り込んでいるか分からなく、信仰心薄い私でさえ神の祈らざるをえません。

 

 

 

Exif_JPEG_PICTURE今回はほとんど虫害もなく綺麗な耳が取れたのでホッとしましたが、こういうリスクも耳付き板の宿命です。まあそれも含めて『生き物』だと、思うぐらいの寛容さがあれば木のものってかなり楽しめる幅が広がります~。家具などを納品させていただく楽しみの1つに、納品後の施主さんとの雑談があります。他愛もない話をするばかりですが、それだけでも随分と『木を愛でるチーム』としての連帯感は深まっていくものです。亀井さん、ありがとうございました!

 




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