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| 弊社のオンラインショップに先日アップしてみたのが、ロマンスグレーの渋い『エイジングパネル』。恰好よさげな名前をつけていますが、要は日焼けして灰褐色になった杉板をカットして裏に桟を付けただけのもの。ひと昔前であれば、日焼けして灰褐色になった時点で商品価値は無くなり、焼却炉行きになっていましたが、今やこの質感が求められる時代。そういった材がありませんか?という問い合わせもあるぐらい。狙ってそうしているわけではないものの、材木屋にはどこにも少しはそういう材があります。 |
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弊社でもかつては、『さっさと売らないから売り物にならなくなってしまった材』という残念と失望の材でありましたが、時代は変わりました。もともと商業店舗などでは、昔の古材を装飾的に使うことはあったものの、最近では個人の住宅などでも使いたいという要望が急増。そういうわけで、弊社でも意図せずそうなってしまった材の出口として商品化してみることにしました。それがこちらの『エイジングパネル』。まだ試作段階なので、今後仕様も根本的に変えるのかもしれませんがとりあえず。 |
| 試作サイズは430X430X24㎜、エイジング杉板が12㎜で裏の桟厚が12㎜。接着剤で止めているだけですが、反応を見てビスなり金物で接合するかもしれません。実は試しに作っている途中から、それを見て面白がって、本格生産するなら使いたいという人が数人いらして、エイジング材の人気を肌で感じています。試作と言わずにもっと作ってみたらとも言われたのですが、生憎というか幸いというか、そういう風な状態になったエイジング材が少ししかなかったため、パネルサイズで8枚のみの試作。 |
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もしこれで評判がよかったからといっても、すぐにロマンシンググレーが作れるわけではなくて、そこは時間がかかります。ということで、調子に乗って早速エイジング材の製造に入ることに。つまり日焼けさせるわけですが、そこは『モッタイナイイズム』が背骨である弊社のこと、まっさらの新品をそんな事にはしません。ちょうど秋の台風で大雨に晒されて使い物にならなくなってしまった材があったので、それを裏の土場に並べて計画的生産を開始。これから数か月、何もしない仕事があります。 |
| 以前にこのブログでも紹介した『樹齢200年のホルトノキ』ですが、製材所で板に挽いてもらって弊社に戻ってきました。それがなかなか結構なボリュームでして、これはまた「ホルト祭り」開催の予感!?木材市場に並ぶことのないような木を扱ったりすると、同業者からよく「こんな木どう使うの?」なんて質問を受けますが、そんな質問をすること自体私には理解不能。明確な目的があるから仕入れたり、受け入れてるわけではなくて、いろいろな木を見てみたい、触れてみたいという一途な気持ちのみ。 |

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木との出会いも一期一会だと考えているので、とりあえず受け入れてから使い道を考えればいいと思っています。とはいえ、まったく出口も見えない中で勝負に出ているわけでは無くて、小さなところでは【森のかけら】や『モザイクボード』という小さな出口も持っていますし、別口に現在取り組んでいるノベルティなどにも使います。それこそ究極は『森の砂』という新たな出口も出来ました。大きなモノは、大きいなりにテーブルや座卓などの家具からカウンターなどにも利用します。 |
| 規格の建築材の枠の中で考えると、利用が難しい材もありますが、エンドユーザーに近いところで、建築以外の用途でも考えれば『使えない木』などありません。前例が無いからやらなかったり、造っても売れないからやらないというだけで、道を切り開けば新たな市場も生まれます。「どう使ったらいい?」なんて聞かれることもありますが、そんなの私とて試行錯誤中で、明確な答えなど持っていませんし、持っていないからこそやってみたいのです。逆に決まっていたらオモシロクナイ! |

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眠れる魅力を見つける楽しみこそが多種多様な木を扱う醍醐味であり特権だと思っています。そういう意味ではこの200歳のホルトノキなどは、板になって帰って来た姿を見るだけで胸が躍ります。さあ、どう使おうか!どう木取りしようか!どういう形で活かそうか!そんな一番美味しい部分を他人に委ねたりするなんてあまりにもモッタイナイ!失敗を繰り返しながら時間をかけて木と向き合って自分なりの答えを探していく・・・それは私にとって誰にも邪魔されたくない至福のひとときなのです。 |
| 業界の先輩から分けていただいた『スプルース』の端材。丸太を板や角に挽いて、残った耳の部分ですが、魚の骨のまわりの身みたいなもので、そこが結構美味しかったりします。木なのでさすがに食べるわけにはいきませんが、そんな耳まわりにわずかに残った「身」までしっかり使ってこそ、文字通り『骨までしゃぶって味わう(使い切る)』。アップして撮影しているので大きく見えるかもしれませんが、実際には極端なテーパーの三角形で、建築材としては使い道が無く、通常ならばチップ材。 |
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普通の材木屋であれば焼却炉行きのサイズですが、『小さな出口』を持っている(小さな出口しか持っていないとも言う)弊社にすれば、これも貴重な商売のタネ。写真だと分かりにくいかもしれませんが、実際のサイズは長さ300~400㎜程度。もともと長かったものを、肉づきのいいところで短くカットしています。これを手押して削って直角を出して、帯鋸で厚み40~45㎜に挽き割っていきます。まずこれが【森のかけら】となります。写真の左側にあるのが、挽き割った残り。まだ使えます! |
| 【森のかけら】用に割った方はこの後1本ずつ桟を入れて時間をかけて乾燥させていきます。問題は残った方ですが、「かけら」にするには肉厚がたりませんが、もう少し薄いものなら取れます。残り具合を見ながら40☓20~30㎜程度に挽き割ります。これが『誕生木ストラップ』などになります。あるいはもう少し肉が残っていれば30☓30㎜にして別の商品の原料になります。とにかく肉(身)が残っている限りは、取れるギリギリのサイズまで使う、というのが基本的な考え方です。 |
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それでいよいよ残った切れ端ですが、これはこれで焚き物で欲しいという方がいらっしゃるのでキャリーに溜めていきます。そこまでするか~!と思われるかもしれませんが、木を無駄なく使うということは綺麗ごとではありません。製材や加工を経て変わっていく姿かたちに合わせて、こちらが『出口』を考えて、無駄なく『出口』に合った形にしていく。そうすることで限りなく捨てる部分は無くなります。貧乏性と思われようがケチと思われようが平気、これぞ『骨までしゃぶって使う』の真骨頂! |
| とはいってもすべての樹種に対していつもいつもこういう事をしていたらいくら時間があっても足りません。特に毎日のように発生するスギやヒノキ、米松(ダグラスファー)などの樹種については、ここまで手をかけてやれないので申し訳ないなあと思っています。それでも【森のかけら】という多樹種の出口を見つけられた事で、多くの種類の端材が活用できるようになりました。焼却炉の灰となるはずだったこのスプルースにもまだまだ働いて(輝いて)いただきます。そこにある端材、灰とするもダイヤモンドとするも「ひと」次第! |
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| 件(くだん)のモミジバフウと同時期に大量に入荷したもうひとつにの木、『ユリノキ』について。単純にボリュームだけでいうと、ユリノキの方が多いぐらいのバランスだったのですが、モミジバフウの製材が後手に回ってしまった分、その一部が腐食したりカビさせたりしてしまったので、ついついモミジバフウに肩入れしてしまい、ユリノキの事をすっかりほったらかしにしてしまいました。実はユリノキの方が木も大きくて、そのままカウンターとして使えるような3mの材も取れていたのです。 |
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ユリノキは辺材はやや緑を帯びたクリームですが、心材はホオ(朴)のようなモスグリーンです。それが樹形によっては、犬や猫などの『ブチ』のようなまだら模様となって現れることがあります。流通量も少ないのですが、街路樹や公園、学校などには多く植栽されているので、今後『街の木』としてもっと名前の知れ渡る木のひとつではなかろうかと思っています。建築材で使う場合は、このまだら模様が敬遠されることが多く、提案しても以前はほとんど相手にしてもらえませんでした。 |
| それが最近は、そのまだら具合が面白い!と言って喜んで使っていただける人が増えてきて、ようやくユリノキにもスポットライトが当たりつつあります。先日アップした『森の砂』でユリノキのそれについて「この緑色は何の木?」という問い合わせを数人の方からいただきましたが、あれはユリノキの心材の緑色の部分だけを集めたものです。辺材も心材も気にせずに集めると、辺材のバランスの方が圧倒的に多いので、混ざり合って緑が消されてしまいます。なので意識して心材部分だけを集めてみました。 |
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建築材としては、まだら模様の原因として敬遠された『緑色』ですが、染料(あるいは画材)としてなら思いのほか歓迎され、やはり『出口』は沢山持っておくものだと痛感。材質はやや軽軟で、仕上がり面もサラサラというよりは、どちらかというとカツラのような「木綿の肌触り」に近い気がします。弊社ではその形を活かして耳付きのカウンターや棚板などに使われるケースが多いのですが、今のユリノキは節が少ないものもあるので、小割してクラフト細工などにも利用しています。 |
| 節の周辺付近に現れる丸い緑のブチとかに出会うと、そのまま何かに使ってやりたいと思ってしまうのですが、なかなか出口が定まらず割れてしまう事もあってモッタイナイ。そんなユリノキの一部をオンラインショップの『ちょこっと端材』コーナーにアップしました。伐採する際に斜めに鋸が入った部分で、角に少し丸みがありますが、まあまあ広めの板です。反応がよければまた数点アップしようと思っていますので、ご興味のある方は是非。ユリノキの詳しい説明はこちら→『今日のかけら/ユリノキ』。 |
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| 私と家内は二人とも愛媛県西予市野村町出身で、それぞれの実家も車で4,5分の距離にあります。家内の実家は肥育農家で、およそ400頭もの牛を飼っています。義父はJAに頼ることなく自力で販売ルートを開拓し、育てた肉牛を京都の市場に出荷していて、現在は義弟(長男)も一緒に仕事をしています。いつも肉を送っていただくのですが、味は最高で、肉の苦手な長女すらも「この肉だけは別」といってペロリと平らげるので品質は間違いありません!ただ悲しいかな認知度がいまひとつ・・・ |
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大手と違い多額の広告費を使えるわけではないので、味は最高でもネームバリューが無いため訴求力が弱いというのが悩みでした。それで一昨年、独自のブランドを作ろうということになって、私も微力ながらお手伝いさせてもらい、『吟醸牛・山の響』というブランドを立ち上げました。命名の詳しい経緯については以前にブログで書きましたのでそちらをご覧ください。それから京都の市場でも『山の響』という名前が少しずつですが浸透してきたということで、関わった者としては嬉しい限りです。また地元でも認知度が上がってきて、その肉を取り扱っていただけるお店も増え、地域ブランドということで行政も応援していただいています。その名前にちなんだイベントも開催されます。 |
| それが2月25日(日)に、故郷の西予市野村町横林の『里山カフェ イソップ物語』で開催される「山の響き音楽会」です。『山の響』というブランドにかけて、山の響や地元産の野菜を使った料理の立食会と木管五重奏「Ensembul des Apaches(アンサンブル・デ・アパッシュ)」によるコンサートが開催されます。それに合わせて、前日の24日には横林公民館にて、家内が講師となり小学生以下を対象とした「木工教室」が開催され、木で笛などを作って木の音色を楽しむ予定です。 |
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これらのイベントは、「地域づくり手上げ型交付金事業」の一環として企画されているのですが、3月にはステップアップセミナーとして島根県から専門家を招き農と食を通じた地域づくりに関する講習会を計画されているということです。担当者の方が、山の響という言葉から、演奏会→木の楽器作りへと関連付けて企画されたらしいのですが、あえて「OO牛」とせずにイメージを膨らませるために『山の響』というネーミングとした狙いが功を奏しました。『森の出口』もいろいろな方面に少しずつ広がってきているようです。 |
| ※木工教室は2/24(土)15:00~横林公民館にて(小学生以下対象)、山の響音楽会は2/25(日)12:30~ 里山カフェ・イソップ物語にて(定員40名 参加費¥2,000 問い合わせは横林公民館(tel 0894-77-0111)。 |
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