当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。
角永商店さんの本社工場から車で走ること数分、獅子吼高原の麓に「木・食・住」を提案する情報発信基地『もく遊りん』があります。空を見上げると色鮮やかなパラグライダーが数台、大空を滑空していました。獅子吼高原は全国屈指のパラグライダーのフライトエリアということで、その日も沢山の方が空の散歩を楽しまれていました。『もく遊りん』は、角永商店さんが平成10年に食工房、木工房、住工房を基点として建てられた施設で、こちらが本来のこの旅の目的地のひとつ。
角永商店さんは、石川県白山市鶴来(つるぎ)新町という場所にあって、こちらの『もく遊りん』さは、そこから車で数分の白山市八幡町にあります。事前に住所を調べていて、鶴来、八幡って、なかなか演技のよさそうな由緒正しい地名だなと感じてました。八幡は恐らく全国各地にある八幡神社に由来しているのだと思いますが、鶴来の方はてっきり鶴が飛来する町なんだと思い込んでいたのですが、調べてみると町に中心にある「金劔宮」に由来したものだという事。
「金劔宮(きんけんぐう)」は、崇神天皇の御代の創建と伝えられ、かの源頼朝・義経の父親である源義朝にまつわる逸話があるなど歴史のある名刹です。もともとこの地に剣(つるぎ)という集落があって、自分たちの信奉する神を奉斎し、「剱宮」と称したたもだそうです。なので古くは「剱宮(つるぎのみや)」と呼ばれていて、それが町の名前にもなったとの事。その後、金劔宮と名前が改められたそうです。また町名も縁起のよい「鶴来」という漢字に改名されたと。
全国各地の製材工場や木に関する店を訪ねたりしていますが、その際にその地域の地名の由来やその地に伝わる民間伝説や伝承などを知っておくと、その地においてなぜその樹種が盛んに使われるようになったのかなど、背景が垣間見えてくることもあります。さて話を戻しますが、『もく遊りん』さんは、そんな鶴来町の隣の八幡町の、獅子吼高原の麓にあります。傾斜地をならさずに建てられているので、店内は階段状の面白い造りになっています。
数回に分けてたっぷりとご紹介させていただいた『BRANCH COFFEE TUBAKI』さんのお話も、大変名残惜しいのですがいよいよ本日でラスト。3月の上旬にはオープンされているので、このブログの更新自体が遅れてしまっていることもあって、もう随分昔のような事のように思えてしまうのですが、実際のお店の方は沢山のお客様で賑わっているということで、店づくりの一端に参加させていただいた者としては我がことのように嬉しいです。私ごときが心配するには及びませんが。
こういう商業店舗の店づくりに参加させていただく楽しみの1つに、完成後に客としてお邪魔して店内のお客さんたちの反応を楽しむという、暗くて密かな愉しみがあります。数日前まで埃まみれの作業服姿で通過してきた玄関を、今度は一応人並みの身なりで客という立場で通るというのは何だか妙にくすぐったい気持ちになったりするもの。現場で関わらせていただいた時間が長ければ長いほど、親近感が屈折した愛着に変わり、いつの間にか自分もすっかり店の関係者のような気持に・・・。
なので、工事中は内側の立場(関係者)に居たのに、急に外側に追われて距離感が生まれるとなんだか疎外感を感じてしまうほど・・・。まあいつまでもそんな青臭い事言っていても仕方がないのですが、そんな感情を忘れないようにいつまでも新鮮な気持ちでいたいものです。ここで、今度は客の立場から美味しいコーヒーの味をお伝えしたいところですが、恥ずかしながら舌が未熟なうえにその味わいを的確に表現する言葉を持ち合わせていないので、是非ご自分の舌でご確認して下さい。
メニューには世界各地のコーヒーが並んでいるのですが、その中からお店のお薦めのものをいただいたのですが、それがこちらの『ホンジュラス ロス・ヨヨス』。世界中から厳選された豆を集められているので美味しいのは当然のことながら、それ以上に惹かれるのは産地の『ホンジュラス』。コーヒーベルト地帯に含まれるホンジュラスは西南部の山岳地帯が最大のコーヒーの産地として有名なのだそうですが、木材にとっても魅力溢れる場所。ということで、明日はホンジュラスの木の話へ。
いつまでもいつまでもこの話が終わらないのは、それだけここの仕事が刺激的で、楽しくて、喜びとやり甲斐に満ちて、偏屈材木屋の心を動かすに値するものだったから。他人の意見に耳を貸さず我が道を往くひねくれ者なれど、同じ価値観を有し、高き志を持つ人との出会いには常に飢えていて、そういった方々と1つのゴール目指して一定時間を共有できるということの何と楽しいことか!理屈じゃないんですな~、これが!心が共鳴した時間の成果。
まあ弊社が関わらしていただいたのは、お店全体から見ればほんの数%にしか満たないボリュームでしかないのですが、こちらとしては木の事に精通した施主から、プロとしての材木屋の意見を尊重していただきながら、思う存分仕事をさせていただけるというのは、至上の喜びであり、材木屋冥利に尽きる、材木屋としての本懐です。あまりに大袈裟に聞こえるかもしれませんが、心底から材木屋でよかったと思える現場って年間どれぐらいあるか・・・
その数を増やすのは自分の努力でしかないのですが、誰が何と言おうと木が好きであるという素養は、出会う前からその人が持っているもの。今回嬉しいなあと思うのは、誤魔化さずに本物を使うという考え方が店づくりの基本となっていて、物販コーナーとレジが主である1階はもとより、コーヒーを楽しむ2階もすべて家具は無垢材で統一されるという徹底ぶり。ホワイトオークの角テーブルと、ブラック・ウォールナットの丸テーブルが配置されています。
それらを製作されたのは北条のTOWERさん(室愛彦社長)。本業である椅子やソファーもすべてTOWERの室さんの手によるもの。丁度この仕事をさせていただいている最中に、東京の大学に行っている室さんのご子息が春休みで実家に戻られていて、ソファーの納品のお手伝いに来られていました。こういう本物の現場があると、自然とそこには同じような仲間が集まってきて、面白い循環が生まれるもの、ご縁は巡ります。
当ブログにおいて、いよいよ『BRANCH COFFEE TUBAKI』さんの新築工事もいよいよ佳境(実際にはとっくにオープンされて多くのお客様で賑わっております)。昨日のブログで少し見切れて写っておりましたが、今回弊社がお引き受けさせていただいた仕事の中でも、弊社のオリジナリティがもっとも発揮できる場面がこのモザイクウォールです。特定のサイズに加工した10数種類の板をランダムに貼って生み出される、カラフルで凹凸のある壁の事。
上の画像が施工前の、下地用のコンパネが剥き出しになった状態。以前は、この上から1枚1枚現場でカットしながらレンガ積みしてボンドとフィニッシュ釘で貼り付けながら作り上げていったのですが、なにぶん手間と時間がかかる・・・そこで今回は現場での施工栄も考慮して、事前に弊社で幾つかのパーツに分けて、ベニヤの上に板を張り付けて、それを現場に持ち込んで、微調整しながら取り付けることにしました。その一部がこちらの写真です。
幅と厚みが不揃いの凹凸のあるモザイクボードと考えてもらうと分かりやすいかも。ベニヤの端端で完結させてしまうと継ぎ手が一直線になるため、いくつかの板を可動できるようにしておいて、その部分だけ現場で張って仕上げます。これらは既に工場で1枚1枚植物性オイルで塗装されています。初めてこのモザイクウォールを施工したときは、まったくノウハウがなかったので随分時間がかかりましたが、経験の積み重ねは施工性を飛躍的に向上させます。
1階のカウンターの腰壁部分にモザイクウォールを施工させていただきました。今回はカフェということもあって、ゼブラウッドやパープルハート、サッチーネなど目を引くような面白くて特徴的な木を多用させていただきました。モザイクパネルもそうなのですが、こうやって小さなサイズにカットすると、杢が整って綺麗な無節よりも、節があったり青染み、虫穴などがある、いわば欠点扱いされる部分のいかに魅力的なことか!
仕上がるとこういう感じで、かなりインパクトがあります!このモザイクウォールも【森のかけら】や『森のりんご』などの商品同様にモッタイナイ・コンセプトに基づいて生まれた商品ですが、それ自体が単独の商品である【森のかけら】や、基本的には節やピンホールなどを排除して作っているモザイクボードなどを作っていた時にはあまり意識もしていなかったのですが、モザイクタイルやモザイクウォールという施工を伴う商品の開発で認識が変化。
節や青染み、ピンホールなどのある部分は、建築資材としてはどこまでいってもB品の汚名を拭うことができず、「ネガティブな特徴」という見方から脱却出来ていなかったのですが、施工性を伴う商品の開発に合わせて、見せ方、組み合わせ方次第では、むしろこのB品と思われていた「ネガティブな特徴」が唯一無比の「ポジティブな特性」に思えてきて、彼らが主役として輝ける舞台が少しづつ整いつつあります。それもこういう奇特なご縁があればこそなのです!
実態はもうとっくにオープンしているにも関わらず、こちらのブログではまだまだ完成もしていない『BRANCH COFFEE TUBAKI』さん。オーナーがコーヒーと同じぐらいに無垢材にこだわっていただいたお陰でまだまだ見どころ満載で、1回や2回で終わらせてしまうなんてモッタイということで、数回に小分けしてご紹介させていただいているので、当ブログにおいてはいつ開店まで辿り着けるのか分かりません。ということで本日もブランチウッド!
前にもご紹介したように店内の様々な形状の什器を製作させていただいたのですが、その中にはこういった円卓のような形状のものもあります。素材は飾り棚と同じく、北米産の堅牢で力強い木目が魅力のホワイトオーク。モッタイナイ星人としては、ついつい円形にした場合の切り落とさなければならない丸味のロスの事が脳裏をかすめてしまうのですが(嗚呼、わが身に染み込んだモッタイナイ病の罪深きことよ)丸いというだけで随分と印象が変わります。
本当はモザイクボードなどでもこういう円形のテーブルを作りたいのですが、今後当ブログなどで円形のテーブルが多く登場することがあれば、理性がモッタイナイ病を克服したのだと思ってください。そしてこちらが完成後に、商品などを展示された状態の画像。奥に見える棚もすべてホワイトオーク製です。オーナーが経年変化後の色合いのバランスまでも考慮される徹底ぶりで、全体の仕上げもすべて植物性オイルで仕上げさせていただきました。
そしてこちらは1階フロアーの中央に鎮座ましますメインの什器。テーブルの上にあみだくじのような複雑な形状で鉄が組まれていますが、展示商品のサイズなどから綿密に計算されて計画的に考えられたものです。材木屋という職業柄、ついついなんでもかんでも木で作ってしまい、よく言えば「無垢三昧」、悪く言えば過剰演出で「重たく、うるさい」雰囲気になってしまいがち。そこでバランスよく鉄などの異素材と絡めればいいのでしょうが・・・
鉄などの非木質系の素材に疎くて現在まだまだ勉強中なのですが、こうやって仕上がった状態のものを見ると、バランスよく配置された異素材が互いの持ち味をうまく引き出しているなあといつも感心させられます。木の魅力を知るためには、内側から眺めるだけでなく、時には外から俯瞰的に冷静に見る必要もあるなと、いつも反省だけはしっかりするのですが・・・。明日は、写真に少し見切れて写っているモザイクカウンターについての話です。
Category
- 1. 今日のかけら
- 2. 木のはなし・森のはなし
- 3. 木の仕事
- 4. 草と虫と鳥と獣と人と
- 5. 木と映画と舞台とテレビ
- 6. ひと・人
- 7. イベント・講演会
- 8. 気になるお店
- 9. ちょこっと端材
- WOODENTAG& 日本百樹札
- 「森のかけら」舞台裏
- えひめイズム
- おとなの部活動
- お酒にまつわる話
- かけら世界紀行
- かけら日本紀行
- アート&デザインのかけら
- オフセット・クレジット
- オンラインショップ
- キッズデザイン&ウッドデザイン
- スポーツと木
- ハードウッドとウッドデッキ
- パプアニューギニアL.M.H
- フルーツウッド
- メディアあれこれ
- モクコレ WOOD COLLECTION
- モザイクタイル
- モザイクボード
- 一枚板を見せていこう!
- 円い森・円き箱・木言葉書
- 媛すぎ・媛ひのき
- 愛媛のこと
- 愛媛木青協のこと
- 木と本
- 木のものあれこれ
- 木のものづくり+α
- 木のもの屋・森羅
- 木の家具
- 木の玉プール
- 木育のこと
- 未分類
- 森と生きものたちの記録
- 森のかけら玉
- 森のかけら36・森のかけら100
- 森のこだま/森のたまご
- 森のしるし
- 森のめぐみ
- 森のりんご
- 森の出口
- 森の砂・森の粉・森の羽
- 森の5かけら
- 無垢の家具
- 異業種&産官学
- 端材のこと
- 誕生木・12の樹の物語
- 道後温泉とかけら屋
- 都市林業とビーバー雑木隊
- Loopto in Ehime
Archive
Calendar
| 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | |||
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
| 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 | |
