森のかけら | 大五木材


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20150205 1シューベルトの歌曲でも菩提樹が登場しますが、愛の木でもあった菩提樹は同時に『裁きの木』でもあったとされていて、ドイツではこの木の下で裁判が行われていました。愛の木は罪に対しても寛容であったかもしれません。またゲルマン神話においては、菩提樹には竜が棲んでいるとされていました。その龍には翼が生えてなくて、地上を俊敏に動き回るのですがそのしなやかで敏捷な様子を菩提樹の樹皮と材の特徴にかけたのだとか

 

20150205 2文化的な背景が違うのでちょっと分かりにくいのですが、竜の存在が信じられていた時代、大きく枝を拡げたその雄大な姿に畏怖し、神聖なものとして捧げものをして村々の『樹木聖域』としての地位を確立したのでしょう。ドイツだけでなくヨーロッパには昔からどこの村にも菩提樹が植えられていて、心の拠り所として、コミニュケーションの場として人が集い、言葉を交わし物語が語られ多くの逸話が生まれたのだと考えられています

 

20150205 3菩提樹の花言葉は『夫婦愛』、特に『良妻の美徳』とされてます。ギリシャ神話にもフイレイモンとバウキスという老夫婦が登場して、ふたりはその徳によって神殿を守っていたが、天寿を全うした時に樹に化してしまいます。夫はカシノキとなり、妻バウキス(樹皮という意味)はリンデン(シナノキ)になったとされています。リンデンの寿命は1000年と言われるほどに長寿なはずの木なのですが森では近年急速に姿を減らしています。

 

20150205 4それはシナノキの材質に関わりがあります。前述してきたように、シナノキは繊維分が多く縄や布の原料になるのですが、材質的には非常に柔らかい事から建築材として顧みられることはなく、色あいも淡黄白色でとぼけた感じで、散孔材で細かな導管が散らばっている事から、木目も不明瞭でパッとしなません。しかも廃ガスに極端に弱い事からその数も減る一方で、釈迦由来の聖なる木も現代林業においては重要視されていない現実があります。




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