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| モミジバフウの板の中から突如現れた拾い物の話の前に、一体どういう風に使っているのかについて。それほど大きな丸太ではなかったものの、雰囲気のある広葉樹として形のいいものや節の少ないものはそのまま棚板やら看板材として使います。問題はそれらよりもずっと小さくて節が大きかったり、乾燥工程で大きくねじれたり暴れたりしてしまった材の始末について。昔であれば私も『建築材か家具材』という物差ししか持っていなかったので、『欠品』あるいは『不良品』扱いして顔を曇らせていたところです。 |
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あれから数十年、伊達に馬齢を重ねてきたわけではありません!むしろそういう板の方が出口探しに燃えるぐらいで、モミジバフウもこうして耳のギリギリまで使い切ります。大きな出口は持っておりませんが、多様な樹種を沢山揃えて、物語を紡いでひとつのシリーズ商品化させるという「技術」を会得してからというもの、本当の事を言えばこの皮とて焼却炉の灰とするのは抵抗があるところなのです。全部を自分一人でするわけではありませんので、どこかで明確な線引きが必要なため泣く泣くここが素材と廃棄とのボーダー。 |
| 普通の材木屋と比べるとかなりボーダーラインが低いと思われます。樹皮の裏側付近は虫たちの縄張りで、野菜などで例えると切って捨てる部分です。しかしそこはモッタイナイを社是とする弊社においては、虫食いがあってもカットすれば使えると判断すればより小さなモノの原料として活用します。乾燥に費やされた時間は、上質も杢の部分も虫に穿孔された部分も同じです。使える限りは使えるようにアイデアを絞りださねば、寝床を奪ってしまった虫たちにも申し訳ないことですから。 |
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まあ、ただのケチとも言いますが・・・。とにかく樹皮を巻き込むギリギリまでは使うようにしているのですが、耳部分に味わいのある広葉樹ならでは。そうして再割りしていたらモミジバフウからも脂壺から溢れ出た『ヤニ』を発見。今年何百とモミジバフウの板を割ってきましたが、こういうヤニ(ヤニでいいのか?樹液?)は初めて見ました。こうして自分で小さくカットしたりしているといろいろな発見や出会いがあります。世に木の図鑑は数あれど、実際に自分で加工までした人が書かれている本は貴重、特に広葉樹は。 |
| このブログでも何度か紹介させていただきましたが、今年の1月にご縁があって手元にやってきたモミジバフウとユリノキですが、相当な数がありまして、大小含めるとトータルで3t車で14,15台はあったでしょうか。丸太を製材所に持ち込んで賃挽きしてもらったのですが、かなり短くて小さなものから大曲りの丸太など形もさまざまで、すべて挽き終わるにも、すべて持ち帰るにもかなり時間を費やしてしまい、結局最後の数台分を年の瀬になってようやく持ち帰ることが出来ました。何とか年内に桟積みまで完了~。 |
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ただただ板に挽いて積み上げて在庫を増やしていただけではなく、一方で乾燥したものから加工して販売もしておりましたので、全体のボリュームとしては2/3ぐらいになった感じです。もともと枝が多くてそれほど大きな木ではなかったので、曲がりくねっていたり節も多くてテーブルや家具に使えるものは限られていました。なので思い切って小さなモノに再割り加工して使ったのですが、その決断をしていなかったら今頃倉庫はモミジバフウで溢れかえっていたことでしょう。 |
| そんなモミジバフウですが、根元に近い部分は輪切りにしてもらうことにしました。内部に洞(ウロ)があったり、腐食や割れなどもあったので、ダメもとで輪切りにしてみたのですが、結構輪切りフェチの方もいらしてそれなりに売れました。ただし大きな丸太の輪切りは重たいのと、コンディションが悪かったこともあって、売れ残り最後の数枚は製材後しばらく屋外で放置していたこともあってかなりボロボロ。それでも一応桟積みしておこうと並べていたら、腐食した穴に中から寒さで凍死した虫たちを発見。 |
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製材時の大鋸屑などで防寒していたのだと思われますが、あまりの寒さに凍死したのか。まだ生きているものも数匹いましたが動きがノロノロ。単に寿命だったのかしら?ともあれどうにか年内に最後の仕舞いをつけることが出来ましたが、まさかのほぼ1年がかりの作業となってしまいました。折角の寒伐りだったのに、一部は梅雨にもあててしまいすっかり変色したものもありましたが、思わぬ出口が見つかったことから大量に消費することが出来ました。そしてこのモミジバフウの中から思わぬ拾いものが見つかったのです! |
| 映画『猿の惑星』は、ヒトとの最終決戦を経て、次第に文字通り猿の惑星化していくわけですが、今日は映画そのものとは別の視点で考えてみます。木にとってはヒトとサルいずれが支配する世界がいいのか?リブートシリーズでは、製薬企業の中で生まれた幼猿シーザーは、連れて行ってもらったサンフランシスコのミュアウッズ国定公園の中のセコイアの巨木の枝から枝へ飛び移りながら、猿としての本能に目覚めていきます。その時、木々の隙間から見えた金門橋は後に悲劇の舞台となるのですが・・・ |
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セコイアの森はやがてシーザーたち覚醒したサルの「ホーム」となります。その後サルたちは山の奥へと移動してそこに大集団が住む砦を築きます。覚醒したとはいえまだまだ複雑な作業ができないため、使える素材は主に木。丸太を伐って(折って?)並べたり組んだりして寝床や武器を作っています。見ようによっては、アパッチ砦のようでもあり、巨大動物園の屋外展示施設のようにも見えますが結構な迫力。しかし悲しいかな防火設備を備えないその砦は、大火で焼失してしまいます。 |
| 砦を追われてもサルたちには地形を生かし、木を使うしかないのです。鋸を持たないサルたちがいくら木を使おうともその量は微々たるもの。やがてサルたちは高い知性を備えるようになると、木だけでなく石も使うようになります。オリジナルの1作ではサルは石造りの家に住んでいました。知能の発達に合わせて、木の利用も飛躍的に進むと思われますが、映画を見る限りでは大量の森林破壊が行われた様子はありませんし、必要以上に自分たちのホームを破壊する理由も見当たりません。 |
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サルたちが支配する世界では当たり前のようにサルと木々の共存が出来ているように思われます。恐らくその世界では、世界一の巨木・ジャイアントセコイアのような大木が森を覆いつくして、原始の森のような光景が広がっていることでしょう。しかしいずれサルも進化し、鋸を作り広葉樹を縦に割る技術を身に着け、木をただの素材と見なし、巨木への畏怖を忘れた時、ヒトと同じような道を歩むのかもしれません。リブートシリーズの中に1編ぐらい、巨大化した原始の森を舞台にした『巨木の惑星』も観てみたい。 |
| 『王子が岳』から車を走らせ、倉敷の美観地区へ移動。何度も来ているのですが、子供たちはまだ幼かったのであまり記憶にないようでした。混雑を避けるために朝早くに自宅を出たものの、明確な目的を持った小旅行ではなかったので、あちこち寄り道している間に昼近くになってしまい、結構な数の観光客が溢れていました。材木屋だから美観地区の古建築かと思われるかもしれませんが、実は誤解を恐れずに言うと、個人的には特別に古建築に興味・関心が強いというわけではないのです。 |
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今回もここに立ち寄ったのは家内のリクエストです。仕事がらまったく興味、関心が無いというわけではないですが、古建築をわざわざ訪ねて歩くようなマニアでもありません。その辺りは自分でも不思議なくらいなのですが、同様に古材に対してもそんなスタンスです。なぜかというと、人が何十年も住んだ家にはその人の思いというか御霊(みたま)のようなものも宿ると思っているので、解体した部材にもそれらは宿っていて、おいそれと商品として扱うには重た過ぎると感じてしまっているためです。 |
| だからといって古材を取り扱うことを否定しているわけではなくて、例えば自分の先祖の家など身元がはっきりしている分にはどうこう思わないのですが、他県でまったく縁もゆかりも無い所にあった築百数年の家などの場合、びびりの私としては気が引けるというか、進んで関わりたくはないのです。幽霊的なものとかの事を言っているのではなく、強い思いのこもったものってちょっと近寄りがたいというか、軽々しく関われないなあと感じてしまうのです。これはあくまで個人の感覚なので気にならない人は沢山いると思います。 |
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そういう方は大切に古材を活用してあげてほしいと思っています。古建築には今では手に入らないような立派な部材を使われているケースも多いので、活かせるものであれば活かしてあげていただきたい。時々、弊社にも「古材は扱っていないのか?」という問い合わせがあったりするのですが、私はこういう感覚なので古材は扱うつもりはありません。それゆえ古建築に対しても興味、関心が薄いのだと思います。材木屋としての資質が問われる問題発言かもしれませんが、偏屈ゆえ木に対する畏怖が屈折しています。 |
| 古材ではありませんが、自然素材という意味では石も同様だと思っています。日本でお墓といえば御影石がほとんどですが、海外では大理石で墓石を作られるケースが多いようです。大理石は軟らかく加工が容易で、微細な彫刻に適していて、炭酸カルシウムが主成分なので酸性雨にも強いためとも言われますが、一方では人間の骨を構成するリン酸カルシウムと同じカルシウムなので、人の念が寄りやすいからだという説もあります。別に怖い意味ではなく、自然素材ってそいうものだと思うのです。 |
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| 街中を走っていると、目の前に重機を運搬している車の後ろに付く事が時々ありますが、そういう時に気になるのは荷台の床板。完全に職業病です。通常は硬くて耐久性のある『アピトン』が使われることが多いのですが、松山においては南洋材の製材は年々減少して、南洋材の丸太そのものを扱うところが減っています。その代わりに、県外の工場で製材しフローリング加工されたものが入ってきたりしてその需要を補っています。そのほとんどがアピトンで、業者間でも「荷台の床板ならアピトン」というのが共通認識です。 |
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しかし部分的な張替工事などで、オーダーサイズの床板が欲しい場合、アピトンの丸太がひっ迫しているとしばらく待っていただくことになり、やきもきすることになります。そんな時、アピトンでなくても別の木でもいいのでは?と思ったりもするのです。例えば同じように硬くて耐久性のある『イエローハードウッド』や『グリーンハート』などでもいいのではないかと、倉庫の中にある材を眺めながら思うのです。まあ現実的には、それらの丸太が松山にあれば、という話になるのですが、これもタイミング。 |
| 比較的丸太が入りやすい『カポール』なんかだと大丈夫だと思うのですが、納品後どの樹種がどれぐらいもったのか等のデータが無いので一抹の不安があったりします。まあこういものもウッドデッキと同じように、木そのものの強度や耐久性だけでなく使用頻度やメンテナンス等に左右されるケースが多いと思われるので一概に比較も難しいと思いますが、やっぱりアピトン最強なのかしら?紫外線に晒すだけの実験なら自分でするのも可能なんですが、キャタピラーの付いた重たい重機の積み下ろしなどにどこまで耐えるのか? |
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数トンもある巨大な重機の硬くて鋭い鉄のキャタピラーで日々ザクザク踏まれたりする姿を想像すると(床板の視点)、過酷な現場に送り出してなんて残酷な親なんだと申し訳ないような気持ちになったりもするのですが、もうそこは「お前の強靭なボディーであれば耐えられる!この過酷な仕事が出来るのは君たちだけなのだ!誰かがこれを やらねばならぬ、期待の人が君たちなのだ、どうか頑張ってやり遂げてくれ~! 」と、宇宙戦艦ヤマトの乗組員並みの使命感を委ねて見送るしかないのです。日々、断腸の思い・・・。 |
| まあこれはネタ的な話で、実際にはカポールでも車輌の床板としては十分でよく利用もされています。他の木についても地域性というかその場にあるものの中のベストという意味では使われている地域もあると思いますし、適正は十分にあると考えています。以前に『今日のかけら/カポール』でも触れましたが、カポールはシリカを含んでいて刃こぼれしやすいのと、アピトンほどではないにしろヤニも発生するので注意が必要です。耐久性に優れていることから車輌の床板以外にも、住宅の外壁などにも利用されています。 |

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