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| 今年もこの季節が巡ってきました。生涯学習センターでのコミニュティ・カレッジ「ふるさとの森林講座」の講師です。早いもので今年で7年目になります。こんな私であるにも関わらずっと講師としてお声をかけ続けてくださっているスタッフの皆様の忍耐強さと好奇心の高さには恐れ入るばかりです。今年は講義のコマ数も1つ増えて、講師の先生方も元愛媛大学の教授やその道のプロフェッショナルの方々ばかり。そんな先生方と同列に名前を並べていただけるだけでも光栄なことです。 |
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一応まがりなりにも講師ということで、前に立って偉そうにお話をさせていただいているものの、喋りながら自分自身でも記憶の糸を手繰り寄せながら、木の物語を脳髄に刻み込んだり、新しく仕込んだネタの反応を見る試金石としてとても役立たせていただいているところ。今回は20名弱と受講生の方が少なかったのですが、それでも熱心に毎年受講される顔見知りの方も数人いらして、毎回ネタが被るのは申し訳ないと思い、新ネタも少しずつ増やしてはいるものの全新作はなかなか。 |
| 【森のかけら】と同じぐらい(240種)話のバリエーションがあればいいのでしょうが、1つのネタをきちんと喋れるようになるには、私の場合かなり場数を踏んで恥をかく必要があります。いつの日にか、【森のかけら240】の中からお好きな木を指定してもらえば、その木について最低5から10分ぐらい喋りますので、気になる木がありましたらどれでもどうそ~♪、なんてその場でリクエスト受けて話が出来るようになるのが理想なのですが、その道まだまだ遥かなり。 |
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そのためにも一日でも早く『今日のかけら』を完成させねばならないところですが、外国のマイナーな木になると、国産の木のような気の利いたエピソードなんてほとんど無いため、材の説明すら難しい事も多々あります。材の特徴に合わせて日本ほど細かく用途を分けていないので、硬ければ枕木なんて安直な用途が多いもの。そういう状況下でも、特徴を生かした用途や逸話・伝承にひょっこり出会ったりすることがあって、そんな時はひとりで祝杯でもあげたくなる気分なのです。また1つネタが増えたと、 |
| 本日は『赤と黒とのエクスタシー』の赤の方の話。ブラジル産の高耐朽木材『マニルカラ(アマゾンジャラ)』です。水に沈むほど重たい硬質材で、弊社では主に防腐剤不要の耐朽性抜群のウッドデッキの材料として販売させていただいております。現地工場でデッキ材に4面プレーナー+4方面取り加工したものが輸入されていて、長さ、厚み、幅の組み合わせで様々なサイズがあるのですが、弊社では在庫スペースと安定供給と資金力の観点からアイテムを絞り込んでいます。 |
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なにしろ大引や根太に使う3000✕70✕70㎜サイズだと、誤って足の指先にでも落とそうものなら、大惨事になってしまうぐらい重たいので、在庫を切らしてしまい、個別にそれだけを宅急便で送ってもらうおうとしたら、目が飛び出るほど高い送料を払うことになってしまいます。それで、弊社ではもっとも多く使っていただく工務店さん基準で、在庫のアイテムを絞って、なるべく欠品を出さないように心掛けています。それでも注文が重なる時は重なるもので、よくご迷惑をおかけしています。 |
| それで今回は、デッキ部分はもとより、デッキの格子部分のご注文をいただき、マニルカラのデッキ材を再割したのですが、この木も昨日の『サーモアッシュ』に負けず劣らずかなりの曲者でして、うっかりマスクを付け忘れて(眼鏡をかけているので、マスクをするとすぐにレンズが曇ってしまうので基本的にはマスクなしで加工しているのですが)加工していたら、鼻の奥がむずがゆく感じて、マスクの付け忘れに気付いたのですが後の祭り。それから鼻水が止まらなくなって・・・ |
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サーモアッシュは、木粉が細かくて砂のようにサラサラしているのですが、夏場など汗をかいていると皮膚に付着して痛痒いことになります。一方でマニルカラは、木粉は少し大きめでザラザラして硬くて尖っていて触ると痛い(私の頭の中では、鋭利な金平糖というイメージ)。更に木粉を吸い込んだりすると鼻腔を強く刺激して、鼻水が出たりむずがゆくなります。同じむずがゆさでも『モアビ』のようにそれが長時間残ったり、そこまで強くはありませんが、それなりの覚悟が必要。ただ単に私が特に気管支が弱いのかも?! |
| 100本以上の板を挽き割ったので相応のおが粉が発生しました。先に加工したサーモアッシュの黒がところどころに混ざっていますが、貧乏性の私としてはこれを棄ててしまうのが忍びなくて忍びなくて・・・。ということで一応ビニール袋に入れてストックしているものの、それも次第に溜まってきて、はやめに染色なり忌避商品の目途をつけないと保管スペースに窮する事態になりかねません。マニルカラのプレーナー屑とて当然赤いのでこちらも当然捨てがたく・・・ゴミなどにしてなるものか!悩みの中から新商品は生まれる!? |
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| 弊社は製材所ではないので、製材用の台車はありませんが、小割用のバンドソーが1台あります。先週はそのバンドソーが大活躍で、数日間は板の割り返しばかりやっていました。中でも『サーモアッシュ』と『マニルカラ(アマゾンジャラ)』という、弊社の手持ちの材の中では1,2を争う強者(つわもの)を相手にしていましたので、スタッフにも皆全身オガまみれで、加工場はまさに『赤と黒のエクスタシー』状態!ちなみにサーモアッシュが黒でマニルカラが赤。 |
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古くて分からないと言われそうなので一応解説しておきますと、川中島で幾度も刃を交えて名勝負を繰り返した越後の上杉謙信と甲斐の武田信玄の川中島の戦いを描いた映画『天と地と』で使われたキャッチコピーです。赤備えの武田軍を赤、黒い甲冑の上杉軍を黒で統一して、赤と黒が戦うという、天からの俯瞰で捉えた名コピーだと思っています。かの角川春樹氏が監督を務めています。映画の内容そのものよりも、謙信役であった渡辺謙が撮影中に急性骨髄性白血病に倒れ降板した事の方が話題になりました。 |
| 映画の公開が1990年ですから、もう27年も前のこと・・・話を元に戻します。『サーモアッシュ』については以前にもご説明しましたが、北米産の『ホワイトアッシュ』をサーモ処理したものです(水蒸気式高熱処理)。サーモ処理によって硬度が増し、耐朽性や防虫性は飛躍的に向上します。ただし物事には一長一短がつきもので、サーモ処理によって木の糖分が変化して酸性になっているので、鉄の釘を使うと錆びてしまうためステンレスの釘を使う必要があります。 |
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また、実際に扱ってみると木の持つしなやかさというか弾力性や粘りについては少し失われているように感じます。私としては防腐薬剤処理などをしなくても外部で使えるものとして考えているので、そこは用途次第だと思っています。ただしいくらサーモ処理しているとはいえ、もとは自然の木材なのですから外部に使っても半永久的にもつ、とかいうものではありません。紫外線の影響を受けて経年変化でロマンスグレーにはなるし、収縮や割れなどとも決して無縁ではありません。 |
| 重要視しているのは、薬剤処理などを施さずとも、木の風合いを残したまま風雪や酷暑の中でいかに長持ちさせられるかということ。サーモ処理していない材に比べると、はるかに強くなっていて私的には、設計士さんや工務店さんのご理解が得られればこちらをお薦めしたいところ。それで外部仕様の壁材なども作っているのですが、それがなかなか大変でして、硬度が増しているため厚みを割るのも容易ではなく、切り粉が非常に細かくて肌に付着すると痛い!粉塵は砂のようにサラサラで周辺は大変なことに・・・ |
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| 捨てる神あらば拾う神ありとでも言うと大袈裟ですが、【森のかけら】などでリストアップしているある樹種が無くなりそうになった頃合いで、ちょうどその木が手に入るという有り難い巡りあわせがこのところ続いています。そもそも全国のその手のマニアックな木材関係者の皆さんには事前に網を張っている、いや情報の提供をお願いしている、これこれこういう材が出たら買います等の意思を表明しています。木材の世界も細分化していて国産、外材、針葉樹、広葉樹とジャンルも多彩。 |
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そのため240種もあると、その仕入先も多岐にわたります。240種の中には「スモモ」や「ナシ」、「セイヨウナシ」などのフルーツウッドもあれば、「プラタナス」や「モミジバフウ」などの街路樹などもあるので、建築主体の製材所だけでは対応出来ませんので、造園屋さんや果樹園、農家などへの声掛けも重要。その流れで、先日もやや底が見えてきて不安を感じていた『モミジバフウ』に、救いの手が差し伸べられたのは数日前のこと。「モミジバフウの樹を伐るけど要る?」 |
| 「当然、要りま~す!」とふたつ返事で答えて、勇んで伐採現場に駆けつけました。そこには直径尺五寸超え(約450㎜オーバー)のモミジバフウがゴロゴロ。いつもお世話になっている造園屋さんなので、積みやすいように長さもバッチリのサイズでカットしていただいています。枝の落とし具合も理想的!しかもこちらがユニックで吊やすいように、ベルトスリングが通るように絶妙な配置で積み上げていただくなど至れり尽くせり。こちらの希望は事前に伝えてあるものの本当にありがたい! |
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お陰様でたっぷりとモミジバフウを補充させていただきましたので、これで向こう10年は『モミジバフウのかけら』については困ることはありません。他の種類でもこういう形で材が揃えば申し分ないのですが、240種それぞれ3トン車1台分の材が集まるとなると、それはそれで置き場の事など困った問題が・・・。こういう事を書くからなのか、最近まったく面識の無い一般の方から、「OOの樹を伐ったけど要りませんか?」という話が次から次へと舞い込んできます。 |
| 木が欲しいとはいっても、何でもかんでも欲しいわけではなくて、こちらが必要とする木が欲しいのであって、一応はこちらにも選択させていただく権利があります。街路樹や庭に植えられた木には、樹形やサイズ、品質を求めているわけではなくて、希少性が鍵です。なので、住宅部材や家具が取れるような大きなモノは必要ないのですが、こちらが求めていない木の場合はそれなりのサイズや品質が伴っていなければ、こちらの保管スペースにも限りがありますのでご辞退させていただく事に。 |
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いただいた丸太がすべてまるまるお金に代わるわけではなくて、その後製材所に持ち込んで賃挽きして板にしてもらいます。その板を桟積みして長期保管します。保管中に素性の悪いものは反ったりねじれたり、割れたりと暴れます。しっかり乾燥が出来たらようやく表面を削ったりして、中身を確認。そうしてきちんと使えるのは全体の数分の一になります。もともとが小さな樹なので癖も強く、枝も多く普通の材木屋では手に余してしまうものですが、そこに商機があったりするのですから商売は面白い! |
| さて今日は本題である小豆島産のオリーブの話に戻します。今では島全体で5万本ものオリーブが栽培されているほど、生育に適した環境だった小豆島ですが、材木屋である私にとって気になるのは、オイルの品質や実の味よりも材質のこと。今回いただいたのは、小豆島で育てられた正真正銘の国産オリーブの小枝と割とやや広めの板。オリーブは年輪が非常に分かりづらいので識別しにくいのですが、小枝でも20年、板は50年を越えているのではなかろうかとの見立て。 |
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弊社で【森のかけら・プレミア36】に使っているオリーブはスペインから輸入されたもの。また最近、ピザのお店などでトレイや食器などに使われているのは、主にアフリカのチュニジア産のもの。それらの海外産のオリーブには、特徴的な不規則な縞柄が現われ、オリーブの特徴を形成しています。弊社でも依然に購入したチュニジア産のオリーブのスプーンにも魅力的な縞柄が入っていました。実はチュニジアは、世界第5位のオリーブオイルの生産国なのです。 |
| それに対して小豆島産のオリーブは、根本的に生育の歴史が100年ちょっとなので、そこまで大きな材が得れないという事情もありますが、地中海産のオリーブなどにみられる独創的な縞柄があまり見られません。いただいた耳付きの板の端にわずかに縞柄が見えていますが、その方も小豆島産でガッツリ縞柄が出ているものは見かけないと仰っておられました。生育に適した環境であったとはいえ、土壌の性質なども違うので、国産オリーブでは縞柄は求めにくいものなのかもしれません。 |
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それならそれで、ないものねだりをしても仕方がないので、縞柄の出ない小径木の国産オリーブの枝から何が作れるのかを考えることが大事。いただいた枝と板を眺めながら私なりの出口を探ってみたいと思っています。最近観賞用のオリーブはあちこちに植えられています。同じ1本のオリーブの木を見ても、その姿を愛でる人、その実を食すことを考える人、その実からオイルを摂ることを考える人、その木を加工して使おうと考える人。入口はひとつでも出口は多し。 |
| たまたまの偶然ですが、今朝の愛媛新聞に小豆島のオリーブ農家が作ったオリーブオイルの一面広告がありました。たぶん今までにも何度か広告を出されていたと思うのですが、気に留めることもありませんでしたが、さすがにこのタイミングだったのでガッツリ広告を読み込んでしまいました。こういうのって日常的にはよくあることなのに、こちらが一方的に運命を感じてしまうタイプなので、オリーブの風が吹いていると勝手に自分の都合のいいように解釈しておきたいと思います。 |
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