森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
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松山市内で開催された、松山市役所産業経済部地域経済課主催の『台湾ビジネスセミナー』に参加させていただきました。ジェトロ・アジア経済研究所新領域研究センターの佐藤センター長による「台湾の現状」と、魔法網際股份有限公司の我らが松本眞司総経理による「台湾で開いた店の現状報告」の2部構成です。愛媛・松山と台湾の関係については、今までにも何度か紹介してきましたが、松山市は台湾の台北市と友好交流協定を結んでいて、台北松山空港と愛媛松山空港を結ぶチャーター便が就航しています。

余談ながら松山市は他にもアメリカのサクラメント市、ドイツのフライブルク市などと姉妹都市関係にあり、松山市内の通りに「サクラメント通り」、「フライブルク通り」の名前が冠されています。台湾の話に戻りますが、台湾には世界最大手のスポーツ自転車メーカー・ジャイアントがあり、海峡を横断できるサイクリングロード「瀬戸内しまなみ海道」に力を入れている愛媛県にとっては関係性の深い共通点も多く、今後も観光、文化、スポーツなど様々な分野での両都市の交流が期待されています。

そういう地盤があって、松山と台湾の相互理解と交流を深める拠点としてのコミュニケーションスペースとして『168 PLACE(いろはプレイス』さんが開設されました。2014年のオープン以来、弊社も商品を出品させていただいています。ちなみに『森のかけら』は『夢的碎片』、『森のしるし』は『森林的徽章』、『誕生木』は『森林誕生樹』と訳したいただいています。まだまだ台湾の木材マニアの琴線に触れるには至っておりませんが、手に取って見れるものがそこにあるというのは相当な強みです。

今回のセミナーは、これから台湾に進出しようとか、台湾の企業とビジネスを始めたいという方向けだったようで、台湾で女性初の総統になった蔡英文政権の課題など台湾の現状についてかなり時間が費やされ、168 PLACEの現状と展望については時間が足らず駆け足での紹介となってしまい、松本総経理のディープで生々しい台湾ビジネスの裏側ネタを期待していた私としては物足りなかったのですが、公の場では喋れないようなダークサイドについては、お酒の席で個人的にご教示いただこうかと考えております。

それにしても海外ビジネスについてはこの数年で環境が激変。最後のフロンティアとばかりに、日本国内の本社を畳んでまで意気揚々と中国に進出した企業の悲惨な末路を見るにつけ、中国は恐ろしい国であると思わざるを得ません。更に大統領の弾劾、相次ぐ財閥の経営危機でもはや死に体の韓国、暴走止まらぬ北朝鮮と、混迷の続くアジアにおいて、残された聖地は親日の台湾しかありません。数年前には想像もしなかった台湾とのご縁が、それぞれ違う土壌から幾つか生まれ始めいずれ1本に繋がりそうな「胸騒ぎ」が・・・。




「類はとも呼ぶ」と言いますが、こちらは「類は種類を呼ぶ(呼び合う」。100種類の南米の木がキューブ状になって木製ケースに収められたこの商品、弊社の新しい商品ではありません。これは南米ペルーのリマで作られているもので、製作しているのはディビッド(Davidなる人物。商品名は、『Xiloteca Coleccion de Maderas』。Xilotecaというのは会社名で、翻訳すると「キシロテカのウッドコレクション」ということになります。まさに南米版【森のかけら】!!

 

デイビットとは、先日このブログでご登場いただいた『森のかけらコンプリーターでもあるタイ在住の山東智紀さんから、ペルーで同じような物を作っている人がいるということで、ご紹介していただきフェイスブック上で知り合いになりました。そこからはデイビットとお互いが翻訳機能を使いながら、スペイン語と日本語で片言のやり取り。果たして真意が伝わっているのかどうかかなり不安もありましたが(まあ、それは向こうも同じこと)かけらを作る人間に悪人はいない!

 

松山からリマまでおよそ16,093㎞。そんなところでも、同じ形のモノが100種類ぐらい集まったらとんでもなく面白いと思って作っている人間がいるってことが嬉しい~!それはデイビットも同じだったようで、そこからは互いの商品の写真の見せ合いっこが延々と繰り広げられました。デイビットもかなりの負けず嫌いのようです(笑)。残念ながら私の貧しい言語力では皮肉な言い回しも最大級の賛辞も伝わりそうになく、どこまでかけらイズムを共有出来ているか疑問です。

 

それでもこんな裳のを作ってしまう木フェチ(種類フェチ)同士なので、根っこの部分は分かり合えて、お互いに呆れあっていると思うのです。ちなみにこちらがデイビットが送ってきてくれた本人と思わしき写真。恐らく私よりは若くてイケメンのように思えるのですが、いずれにしてもこんなモノを作っている人間なのでまとなではないはず!ここまで書いて、この話もしかして過去に書いたかもと不安になったので、ブログを検索したのですが自分でも分からない(!)ので続けます。

 

今のところ私の夢はこの【ペルーの南米のかけら100】(私が勝手に命名)を購入して、【森のかけら】と見比べること。そしてデイビットにも【森のかけら】を購入してもらいしっかりと価値を互いで共有して、その後は日本とペルーで関連商品、いやモッタイナイ精神の血を分けた兄弟商品として世界中で販売することなのです!そして最終的には、かけらが世界を制圧し、強大無敵のなるかけら帝国を世界中に築き上げるのだ~!!デイビットもきっとそう思っているはず・・・




石川県の木の話から大きく脱線しますが、源義朝の名前が出たので、本日は源義朝と木にまつわる話を。歴史好きの人には知られた話でしょうが、一応ご説明します。源の頼朝、義経の父親である義朝は、平安時代の末期に起こった京都の平治の乱で、平清盛に敗れ裸足で尾張国野間(現愛知県知多郡美浜町)に敗走。家臣の家人、長田忠致の元に身を寄せたのですが、恩賞目当ての長田親子の裏切りにあい、入浴中に襲撃を受け殺されてしまいます。享年38歳。

 

 

 

その義朝公が眠るのが、美浜町にある野間大坊(のまだいぼう)の名前で知られている鶴林山大御堂寺。私自身行ったことはないので、本とネットからの情報ですが、天武天皇(673年~686年)の時代に建立されたという歴史ある名刹です。その境内には義朝の墓があるのですが、それが異様な光景!入浴中、油断した時に襲われたことから、良朝は最期に「我れに木太刀の一本なりともあれば!」と叫んだといわれ、それにちなんで多数の小太刀が供えられています。

 

 

 

歴史あるあるで、義朝公が本当にそう言って亡くなったのかその真偽はともかく、これだけ小太刀があれば義朝公も応戦できたでしょう。ところで材木屋として気になるのは、その小太刀が何の木で誰が作っているのかというところ。こういう場合はほとんどヒノキなど木柄のスッキリした針葉樹だと思うのですが、弊社でも時々『護摩木』の注文が入ったりするので、こういうところでももっと『森の出口』を広げられないものかと常にアンテナの感度を磨いているところです。

 

 

 

ついつい悪い癖で、不謹慎ながら『義朝の小太刀』とか商品のこと考えてしまうのです・・・。しかも折角なら長田親子に戦い負けしないように、『シラカシ』とか『アサダ』などの硬めの木を使おうか、いや攻撃力よりも地域性のことを考えて知多市の木『ヤマモモ』にしようか、もっと絞って美浜町の木『クロマツ』にした方がいいか。源氏の旗印の白にちなんで、色目の白い木がいいか、そしたら平家の赤い小太刀も作れないかと、妄想が止まらなくなってしまうのです。

 

 

 

 

また、その首を洗ったといわれる「血の池」もあって、その池の水は国に異変があると赤く染まるというおどろおどろしい伝説があるとか。更に、義朝の息子である頼朝が忙殺された亡父のためにこの地を訪れて、長田親子を磔にしたという松の木『磔(はりつけ)の松もある(枯れてしまって幹の一部が保存されている状態ですが)など、歴史ロマン溢れる場所で、最近ではパワースポットとしても観光客に人気だそうです。私もいつか訪れてみたいと思っています。




20160312 1中南米の国・ホンジュラス共和国は、世界でも有数のコーヒー豆の産地として知られていますが、そこからは非常に個性ある木材も産出されています。本日はそんなホンジュラスの木の話。ものの本からの受け売りではありますが、ホンジュラスの国土面積は11万2千キロ㎡で、本州のおよそ半分程度。そこに80万弱の人が住んでいて、国土のおよそ半分が森林。そのうち天然林は1割にも満たないそうです。ホンジュラスの森林地帯は、マツ林と広葉樹(熱帯降雨林)に大別されます。

 

20160312 2帯でマツ?という言葉に違和感を感じたのですが、それは過去に行われた大規模なバナナ植栽のための開発に深く関係していて、それによる森林荒廃は湿性広葉樹にまで及んでいて、違法伐採と度重なる森林火災によるものだそうで、山岳地帯の多いホンジュラスの土壌は決して肥沃ではないため、荒れた土地には『森のパイオニア』たるマツが侵入してきて勢力を拡大しているのだそうです。マツが荒れ地に強い木であるという話は、日本におけるマツの項でもご紹介しました

 

20160312 3国を問わず、時代を問わず、マツはどこでいつでもも強くて逞しい開拓者なのです。ホンジュラス国内には大小120ほどの製材工場があるそうですが、マツを利用した合板工場もあるそうです。また、雇用の少ない地域においては、マツから摂れる松脂の生産が重要な雇用の場を提供しているのだとか。一方、広葉樹では代表なものとしてマホガニーセドロチークなどが挙げられます。ホンジュラスの森林では300数種の樹木が確認されていますが、有用樹種と呼べるのはその中の25種ほど

 

20160312 4その樹種名の記載はあるものの・・・それがどういう木なのかも分かりません。しかしその名前を眺めるだけでも楽しい。Terminalia amazonia(ターミナリア・アマゾニア)とかCalophyllum brasiliense(カロフィラム・ブラジリエンセ)など、わすかに分かる単語から辿り着ける名前を見ているだけで、まだ知らぬ新しい木に出会ったような気持ちになって胸が高鳴ってしまうのは真正フェチなのかも?!だからといって、そんな木をバッサバッサと伐って手に入れたいという訳ではないのです。

 

そこが材木屋としては矛盾する点かもしれませんが、私の場合は材木屋の視点よりも「森のかけら屋」としての視点の方が勝ってしまうので、そんなホンジュラスの木のわずかな端材がほんの少しだけ手に入れば十分なのです。それで、【森のかけら・ホンジュラス36】とか『ホンジュラスのりんご』とか『ホンジュラス・モザイクチェアー』とか・・・いかん、いかん妄想が暴走するところでした!ちなみに上記の2種類も、現地で取り組まれている造林樹種の広葉樹の1つです。明日に続く・・・




20150807 1私を無垢の内装材に目覚めさせてくれた木の師匠のひとり、神戸市の木童(こどう)の社長である木原巌さんが久しぶりにご来店。普段は電話で言葉を交わしていたものの、膝を交えてお話するのは7、8年ぶり。木童さんとは長い付き合いで、もう電話だけで充分意思が伝わるので、何かイベント等でもないと会う事がなかったのですが、たまたま四国に用事があるという事で松山にまで足を伸ばしていただきました。電話で話していても、お互い顔を見るとやはり時の経過を実感させられます。

 

木原さんのお陰で、全国各地でそれぞれの地域の材を使ったこだわりの商品と、ものづくりに情熱を傾ける職人さん、材木屋さんたちに沢山会わせていただきました。その事が今の私の血であり、肉であるという事は間違いありません。出会った頃はまだ木童もいろいろ模索している時期で、代理店や設計士を伴っての全国各地への工場視察も頻繁に行っていましたが、それまで地域限定であった各地の地域材を全国流通に乗せるきっかけづくりをしたのが木童であることは間違いないと思っています

 

20150807 3そんな木原さん率いる木童が目指す次の展開は、海外進出!台湾で木童の木を売る、木童の家を建てる!以前からその構想はお聞きしていたものの、着実にそのための種蒔きは進められていて、遂に現地で本格的に動き出すための拠点(事務所)を作る事になりました。木童が提案している各地の構造材や内装材を集めてコンテナで台湾に発送。今回その事務所の設計図面も拝見しましたが、想像以上に広いスペースでビックリ!既に台湾でも、木童信奉者が相当数集まっているとの事。

 

20150807 4かつて、木童の仲間(各地の生産者や代理店)が集まって飲むと、必ず最後にみんなで「日本一を目指そう~!」なんて雄叫びを挙げてましたが、きっとそんな光景が今度は台湾でも繰り広げられることだと思います。弊社も『168PLACE』のショップで台湾で商品を販売していただいておりますが、20数年前にそんな事を言ったら笑い話でしかなかった『日本の木の海外展開』が日々現実となっています。地域材やら県産材の堅苦しい縛りをひょういと乗り越えて、さあ舞台は世界!!




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