森のかけら | 大五木材


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森のかけら】の240種についてそれぞれの木の解説をしている『今日のかけら』の項を整理していますが、やりかけてほったらかしてしまっていた『ブラック・ウォールナット』の事を思い出して、そろそろまとめておこうかと思ったら、膨大な量が溜まっていて日曜日一日がかりでどうにか整理しました。ブラック・ウォールナットについて書いたブログを編集しているだけなのですが、2年ぐらい前にブログのフォーマットを変更したものですから、それらを修正し直しながらの作業なので思いのほか時間がかかるのです。

それでブラック・ウォールナットを併修し直して気づいたのですが、2008年の12月からこのブログを書き始めて、恐らくブログでの登場回数がもっとも多かったのは、ブラック・ウォールナットだと思っていました。なので編集にもかなり時間を要するだろうと覚悟していたのですが、実際に編纂してみると意外に少ない?!というか、ブログにその名前が登場する回数こそ圧倒的に多いのは多いのですが、ブラック・ウォールナットそのものにスポットを当てた回のブログは思いのほか少なかったのです、特に最近は。

その理由に思い当たる部分はあって、最初の頃こそブラック・ウォールナットのテーブルや家具、フローリングなどについて紹介する機会は多かったのですが、使われる対象もかぶる事が多いという事、それまでに通信紙『適材適所』でも何度も取り上げて語り尽くしてきたという事、存在そのものがメジャーなのでさまざまなメディアで取り上げられる事も多く、へそ曲がりゆえの反発(!)など。なので、当然もうご存知ですよねという感じで名前だけサラッと登場してもらうという事が多かったのですが、いやこれはいかん!

わざわざ解説などしなくても普通に売れているという甘えもあったのですが、メインで取り上げたブログを探したら、なんとこの2年間はひとつもありませんでした!これはいかんということで、改めて触れておきたいのですが、といっても今更ありきたりのブラック・ウォールナットを持ち出しても仕方ないので、本日ご紹介するのあまり見る事の少ない荒くれもののブラック・ウォールナット。この木の最大の魅力は節にあるというのが私の見解。節の周辺に現れる野趣溢れた杢や色調、光沢、力強さに惹かれてしまうのです

なので素直で上品な無節よりも節や入皮、白太が豪快に入り混じった野性味溢れた癖の強いナチュラル・グレーディングのフローリングが大好きなのです!写真をご覧になればお分かりの通り、好き嫌いがはっきり分かれると思うし、万人受けする商品でもありませんが、もうこれで廃盤になりますっていう時に「残り全部もらう~!」とアテもないのにゴッソリ買ってしまいました。120㎜幅と90㎜幅の2種類あって、90幅の方がワイルド感が強くて、私的にはこちらの方が好み。まだもう少し残ってますので曲者お待ちしてます!!




少し前に、四国電力さんの広報誌『ライト&ライフ』の取材を受けた旨の話をアップしましたが、2018年の11月号(No.672)が発行されて、弊社にも送っていただきました。11月号の特集は、『ユニークなアイデアから始まる 木の魅力再発見!』ということで、愛媛と香川の2社が取り上げられました。そのテーマで愛媛から弊社を選ばれるあたりに、担当者の方のストライクゾーンの広さを感じます。一方で香川からは香川の県産材を使った家づくりをされている菅組(すがぐみ)さんという王道路線を行く企業を選ばれていますが、きっと愛媛で思いのほか邪道路線に振れ過ぎてしまった振り子を元に戻してバランスを取ろうとされたのだろうと妙に納得のいく組み合わせだと思います。何といっても王道路線あってこその邪道路線、誰もが邪道に走ってはいけません。みんなが行くとそこが王道になってしまいますので、けものの細道でこその存在感ですから

取材していただいたライターの波多野恵理さんが話させ上手で、本題から脱線するのも寛容に受け止めていただき、あれこれ無軌道に話したエピソードを簡潔にまとめていただきました。一般の方に木の話をする時に、いかに難解な専門用語を使わずに話すという事が肝心でいつも意識しているものの、生来のいらたちな性分ゆえに、ついつい急いで結論に導きたくなって、専門用語が飛び出してしまうのは悪い癖。他人が書いた文章を読むとああそう言えばいいのかと勉強になります。

毎日木に囲まれて仕事をしているとその環境が当たり前になってしまい、普段は考える事もないのですが、初めて倉庫に足を踏み入れられた木の大好きな一般の方が、「うわ~!こんなに沢山の木に囲まれた中で仕事が出来て幸せですね~!」と感嘆の声をあげられることがあります。その言葉を聞いて、ハッとさせられます。材木屋なんだから木に囲まれて仕事をするのが当然なのですが、木の好きな方、木工の好きな方にしてみたら、とんでもなくうらやましい環境なんだろうなあと思います

木の仕事でご飯が食べられるってもの凄く贅沢なことなんだなあと。自分の技量不足ゆえいつもお金の事では家内にも苦労をかけていますが、好きな事をして暮らしていけるというのは本当にありがたく恵まれていると思います。だからこそ猶更一層木の仕事を好きになりたいと思うのです。一人でも多くの木材ファンを作る事こそが、この仕事を天職として与えてくれた木の神様へのせめてものご恩返し。そんな私の進む道は、一歩踏み間違えたら崖下へ落ちてしまうような細い細い道なきけもの道。そんな人間にもこうしてスポットライトが当たる時代になってのだから世の中面白い!




以前に、目の通った高齢木のスプルースの木を説明した時に、『糸柾』という言葉を使いました。年輪が詰まって整然と並んだ柾目の様子がまるで「細い糸を垂らした」ように見えることから、そのような木を『糸柾』と表現します。細いモノの代名詞でもある糸という言葉を使うぐらいですから、ただ目が通っているだけでなく、その幅も極めて狭くて精緻であることが、そう呼ばれる条件ですが、こちらの岩手産の『カツラ(桂)』はまさにその呼び名に相応しい堂々たる糸柾。糸柾の上品な高級まな板が仕上がりました。

カツラを触った時の触感は、人間の掌の温度にもっとも近とも言われるぐらい温もりのある木で、よく『栃の木は絹糸の肌触り、桂は木綿の肌触り』と例えられるほど。東北や北海道産のカツラを実際に仕入れて触ってみるまで、その言葉は知っていても自分で体感出来ていませんでしたが、やはり百聞は一見にしかず。そのジワ~ッと来る温もりは数ある木の中でも特筆ものだと思います。その軟らかさゆえ、包丁の刃を傷める事も無く、まな板の素材としてもよく利用されています。

イチョウ・ホオ・ヤナギ』が、まな板界の御三家と言われていますが、カツラもその3種に負けず劣らず、まな板の素材としては適材なのです。柾目というのは、木の年輪にほぼ直角になるように挽いた場合現れる、定規で引いたようなまっすぐな木目の事です。柾目の中でも、特に年輪幅が揃った精緻なモノを『本柾(ほんまさ』と呼びます。丸太の芯を通る面で年輪と直角に挽くと本柾が出やすく、芯を外した面で挽くと柾目がよれたり板目が混じったりする『追い柾』になり、本柾に比べると価値が低くなります。

いくらそういう挽き方をしたところで、丸太そのものが良質なモノでなければ価値のある柾目は取れません。素性のいい年輪の詰まった高齢木である必要があります。そういう背景を知ってこのカツラの柾目のまな板を見てもらえればその価値も分かっていただけると思います。このカツラがいかに見事な木であったのか、森での在りし日の姿が浮かぶようです。魚で例えれば大トロ中の大トロ!1本の木から取れる量にも限りがあるためおのずと値段も高価になりますが、それだけの理由はあるのです。

今回たまたま目込みの柾目挽きのカツラの板があったので、まな板に加工しましたが、取れたのはわずかに10数枚。こういうモノって注文したからといって、それが確実に取れるというモノではないので、うまく入手出来た時がご縁!既にそのうちの何枚かは売れてしまいました。このカツラのまな板は、イチョウの丸いまな板を驚くべき販売力で売ってきた『まな板の帝王』こと大塚加奈子さんのお店『BRIDGE』で販売していただいています。それだけの価値があるかどうかはご自分の目と手でお確かめ下さい。

 

BRUDGE

定休日   :日曜日、月曜日




材木屋あるあるですが、『カタチ萌え』というのがあって(もしかしたら自分がそう感じるから他の材木屋もみんなそう思っていると考えているだけかもしれないのですが・・・)、こういう形の木を見ると必要以上というか、売るアテも無いのに仕入れてしまって、ただただひたすら眺めてはひとり悦に入るということがあります。えッ、あるよね?(汗)周囲からは、どういうつもりで買ったのかという冷たい視線を浴びながらも、本人は俺が買わずに誰が買う的な思い込み使命感ですっかり心が満たされている・・・。

しかしそんな無謀な義侠心も、時間が経てば「自分以外誰も興味を示さない在庫品」という現実を突き付けられ、あら?あの時の胸がかき乱された萌える気持ちは夢だったのかしらと思うようになります。症状が長引いた場合は、そこに辿り着く前にそういう木を何枚も買い込んでしまうことになります。更にこの病の恐ろしさは、一端正気に戻ったように見えても、しばらくしてまた変な形の木に出会うとあっという間に再発してしまうというところにあります。材木屋を続けている限り完治することはありません

もし、いやいや私にはそんな症状は無いし、そういう思いが沸いたとしても自分できっちりコントロール出来て、必要ないモノなんて買ったりしません、なんて言う材木屋がいたとしたら、私はその人を材木屋とは認めません。変な形の木を見ても心が萌えない、あるいは正気を保っていられるとしたら、じゃああなたは何のために材木屋になったのか~!それでも材木屋といえるのか~!ちょっと書いていて興奮してしまいましたが、『変な木の事を妄想するだけで異常に萌えてしまう症候群』が再発してしまいました。

この症状の恐ろしいところは、なぜ他に人はこの面白さに気づかないのだろう、可哀想に・・・と、自分を盲目的に正当化させてしまうところ。症状を抑える特効薬としては、『資金繰り』という劇薬がありますが、あまりにいつも服用していると材木屋の心が折れてしまうので飲み過ぎに注意。今のところ、昨年の決算で飲んだ薬がまだ効いていて、症状は抑え込んでいますが、またいつ悪化して『妄想萌え』が進行して行動を起こさないかドキドキ。もっと症状の深刻なこんな人の場合、こんなモノに手を出してしまう・・・ただの板もこれだけのサイズになるとカタチ萌え!




先日、木の小口に何度も何度も同じ名前を書いていたらゲシュタルト崩壊するという話を書いていて、それがもっと自覚できるような写真を撮った覚えがあったと思っていたのですが、画像データのストックが膨大になりすぎていて、検索できずにいたら、偶然見つけました。そう、それは『カシワ(柏)』に名前を書いていた時のことでした。そもそも木編に白という組み合わせ自体が、地のバランスとしても微妙だと思うのですが、マジックで急いで書いていたらだんだん訳が分からなくなってきて、こんな字本当にあったのかなんて?!

カシワ(柏)の木って、乾燥に伴う割れが激しいので、芯を外して小割していてもクラックが入って、わずか35㎜角の【森のかけら】ですらうまく取れないことがあります。クラックがどこまで深く入っているか分からないので、とりあえず加工してみて使えるものだけ使うようにしているので、見た目にはかなり割れているものでもとりあえず保管しておくので、他の木よりも名前が書きにくいということもあります。まあ、本当はこういう木こそきちんとこまめに小口も切断しておけばいいのでしょうが。

ゲシュタルト崩壊が始まると、他の文字にも影響が出て来て、そういう時に書いた名前って後から見直しても自分で何と書いたか分からないことがあったりして・・・お粗末な話です。マジックなのでなるべく省略して書きたいので、例えば『ポートオーフォードシーダー』ならば「POC」とか、『ブラック・ウォールナット』なら「BW」のように、一般的に使われている略語ならいいのですが、その時の感覚で自分で勝手に省略して言葉を作ったりすると、後々名探偵の出番となります。なんでそんな言葉を思いついたのか・・・?

改めてカシワの写真を見ていて感じたのですが、【森のかけら】を作り始めた時には、わざわざ北海道の広葉樹を製材されている会社にお願いして、北海道からカシワの端材を送ってもらっていました。当時はまさか身近な所にカシワの木がある(そういうルートがある)とは考えてもいませんでした。カシワに限らず全国の仲間に呼びかけてかけらの原料を集めていましたが、今ではその多くが地元で手に入るようになりました。えっ、どこで?と思われるかもしれませんが、まさに蛇の道は蛇。人脈こそ材木屋の命




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