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個人住宅ばかりでなく、商業店舗の内装や家具などのご注文もいただいております。その中では圧倒的に飲食店が多いのですが、夜のお店、つまり居酒屋さんや小料理屋さんの場合は、納品後に自らの目で「商品の確認作業」をすることも大切な仕事のひとつです。ええ決して飲みに行くのが目的ではありません!お客さん視点でしっかり「体感」するために覆面で行くのです。傍目にはただの家族の飲食にしか見えないでしょうが、実は高邁な理念を持った仕事の一環なのです。これもお仕事、お仕事・・・?!
お店が居酒屋とかショットバーであれば、独りですぐに「確認作業」にも行けるのですが、家族で出掛けるような飲食店の場合は、家族の都合次第となりますので、「確認作業」がすっかり遅くなってしまいました。納品させていただいたのは一昨年末だったのですが、なかなかお伺いする機会がなく、先日ようやく実現。お客さんが混雑する時間を避けて家族で出向きました。それがこちらの人気のピザ屋さん「トラットリア・ナトゥーレ・ナトゥーレ」。『マルブン』さんの朝生田のお店と言った方が分かりやすいかも。
主にテーブルやルーバーなどを納品させていただきました。一度に10数台のテーブルの製作は久し振りでした。店舗のテーブルですから、一般住宅のサイズよりも大きめで材料の木取り、製作、納期も含めて相当慌ただしかったのですが、こうして終わってしまえばすべてが楽しい思い出です。関わらせていただいたお店に行って、食事しながら当時の思いを懐かしく振り返る時が至福のひと時でもあります。店舗の工事中はいつも、その後の『晴れ』の場面を思い浮かべながら黙々と作業をしています。
上の画像ではテーブルに白いクロスが掛けてありますが、偶然にも私たち家族が案内していただいた奥のテーブルは木がそのまま現わしでした!おおっ、これも木の神様のお導き!これで「確認作業」も出きます。このテーブルの素材は、当時肉厚で幅広の材が揃っていた『ホワイトセラヤ』です。アンティークなイメージを希望されていましたので、あまり材(杢)が強く表に出ない木で、加工性の優れすぐに材料の揃う木等の条件でホワイトセラヤをご提案させていただきました。イタリアと東南アジアのコラボです。
ホワイトセラヤは市場では『ラワン』とひとくくりにされて流通している事もありますが、かつては廉価な割りに幅が広くて軽軟であある事から幅広く利用されていました。そのため年配の大工さんの中には、今でも、ラワン全般に対して不当に低い評価をされる方もいらっしゃいます。流通量が減れば急に評価が上がるのも世の常ではありますが、過去形で語られる事が多くなった今こそ、ラワン本来の魅力を見直し、不本意な低評価を改めていただきたいと思うのです。よくよく見れば表情も濃密で華美なのです。
ラワンといえば、同じような木目ばかりで変化が無いように思われるかもしれませんが、当然の事ながら1つ1つ木目にも個性があり、幅剥ぎすればその表情もより鮮明になります。商業店舗ですので、ウレタン塗装していて触感は楽しめませんが、目で見てしっかり味わいました。こうして作らせていただいた木のテーブルで食べるピザは別格です。すぐに店はお客さんで一杯になり、美味しいピザで店内には笑顔が溢れていました。家族も大満足でしたが、私は製作当時の思いも噛み締めながら特別な味のピザを堪能させていただきました。
松山市朝生田6丁目2-3 TEL 089-986-7883
12月になるとお酒の付き合いも多くなります。私は家ではほとんど飲まないのですが、外ではついつい飲み過ぎてしまうのですが、それも良き友と、良き酒と、良き店あってこその話。先日はこちらの店で素敵な時間を過ごさせていただきました。『てんぐ屋敷・桃太郎』(愛媛県松山市三番町3丁目2-12)。隠れ家のような佇まいで、初めて訪れる方はよく迷われます。お店の中から、電話で道案内をする光景も珍しくもありません。以前は老舗の料亭でしたが、6年ほど前に生まれ変わりました。
こちらのお店には大きな看板は無く、上の写真のケヤキで桃をあしらった小さな看板だけが目印です。同じく三番町の2丁目にも姉妹店(本店)があり、そちらは『てんぐの隠れ家』という名前です。どちらのお店もこの焼き鳥が絶品でボリュームも満点!そして何よりも、大好きな日本酒「飛露喜」が置いてあるのが嬉しいです限りです!もう牛肉よりもサッパリした鶏肉をつまみながら日本酒を傾ける方が合うような体質になってきました。焼き鳥にはやっぱり日本酒が合いますね~。
さて、こちらのお店の設計をされたのはバツフォ計画工房さんで、施工は田中工務店さんという最強タッグ!図面を書く人と現場で作る人が共に「木が好き」でなければ絶対に生まれない空間です。こういう仕事に関わらせていただけるのは本当に材木屋冥利に尽きます。木材に造詣の深いおふたかたですから、いろいろ材料を使っていただきましたが、その中でもお客さんの目を引くのが、幅900㎜にならんとするカウンターの1枚板『モンキーポッド』でしょう。当日はお客さんがいらしたので遠目にパチリ。
お二人で行かれる際は是非カウンターに座っていただきたいのですが、8~10人の大人数であれば奥の離れがお薦め。ただし大人気なのでなかなか予約も取れませんが・・・。私も4、5回予約の電話をしてせいぜい1回取れるかどうかの確率です。それでも是非挑戦していただきたい。こちらの離れのテーブルにも『モンキーポッド』の1枚板を使っていただいています。石という異素材と組み合わされて、木の柔らかさがより際立っています。更に注目していただきたいのはその床。
長さ6尺、幅1尺、厚み1寸の『オニグルミ』の板を削ってサネを付けて縁甲板に仕上げさせていただきました。さらにその表面をなぐり加工して凹凸をつけて、少々淡白な素材オニグルミに陰影と表情が生まれました。クルミにこういう使い方もあるのかと勉強させていただきました。なぐり加工といえば『クリ』の代名詞のように思われていますが、あくまで技法ですからどう使うかが肝心だと思います。決して硬くは無いクルミですが、なぐりで生まれた凹凸によって不思議な触感が生まれました。材木屋という職業柄、ついついシンプルな素材勝負という発想になりがちですが、デザインや技法と掛け合わすことでより深くに潜んでいる魅力を引き出す事も出来ます。まだまだ試してみなければ分からない事ばかりですが、まだまだ楽しみが沢山残っているとも言えます。気になる木造りの焼き鳥屋さん、忘年会・新年会に是非お薦めです!
いつもの『なが坂』に本日は珍しく独りでカウンター。オープンしてからもう数十回(100回に近いかも・・・)はこのお店の暖簾をくぐりましたが、カウンターに座ったのは初めての経験。たまにはこうして静かに飲むのもいいものです。以前は酒にまつわるネタが多くて、相当の大酒け飲みだと誤解された事もありましたが(!)、実際にも結構飲んでいました。それがこの数年ですっかり酒量も落ちてしまいました。家ではまったく飲みませんのでそういう体質になったのかもしれません。
こうやって静かに盃を傾けるので充分。北原白秋よろしく「白玉の歯にしみとおる秋の夜の酒は静かに飲むべかりけり」と味わいながらポツリポツリと酒を飲む、そういう歳になりました。そうはいいながらも木材人が集まれば、喉が枯れるほど大声で語り合うのですから、本質的な部分は変っていないのですが・・・。独りで飲むのに盃では面倒なので(やっぱり風流とは縁遠い!)、大好きな『飛露喜』を池野店長になみなみと注いでもらいました。利き酒が出来るほどの舌は持っておりませんが、この味だけは分かります。いつもこの酒を飲む時に、利き酒ならぬ『利き木(ききき)』の構想が頭に浮かぶのですが、酒と同じく喉元過ぎればつい忘れてしまいます。まあ、【森のかけら】自体が利き木(ききき)みたいなものですが。シールさえ貼らなければ、幾つかでセットにすれば「クルミの利き木」とか「カエデの利き木」とかも出来ます。
以前からその構想はぼんやりあったのですが、きちんと商品化してみようかなと考えています。ただ、同じ樹種とはいえ結構な個体差がありますので、 そのあたりの割り切り方と誰をターゲットにしてどれぐらいの価格設定の商品にするかがポイントです。単に「クルミ」とか「サクラ」、「カエデ」という区別であれば、既に『森の5かけら』で既に商品化してます。そこには当然ネームシールも貼ってありますから、それを剥げばいいのでしょうが、さて答え合わせをどうするか。
【森のかけら】の通し番号を印字する形で、「005」とか「224」とか入れてみようか・・・。しかしそうなると、番号を覚えてしまうと何度も楽しめなくなります。そもそも個人が何度も楽しむというよりは、不特定多数の場所(例えば学校とか)で沢山の人に試してもらうべきものかも。商品のヒントは、こんな時に不意にひらめいたりするのですが、その後の塩の振り加減が肝心となります。アイデアの原石そのものは、次から次から沢山湧いてくるのですが・・・。この「銀杏の一塩揚げ」にいい塩梅に仕上げられたといつも思うのですが・・・。
久し振りに東京へ来たのは幾つかの目的があります。勿論「ギフトショー」出展が最大の目的なのですが、それに合わせて東京で見ておきたいモノ、行ってみたい所、会っておきたい人たちと出会い・再会を果たす事。弊社には遊びに回すようなお金の余裕はありません。折角東京に来たのですから、しっかりとその足跡を残し、何かを持って帰らなければ経費の無駄使いになるだけ。限られた時間の中で汗をかきかき都内を走り回りました。夜になると少し風も出てきた銀座へ。
平日の夜ではありましたが想像以上に人が少なくビックリ・・・これも震災、節電、放射能等の影響でしょうか。少し来ないと街並みがドンドン変化していて、道が分からなくなり迷いながら歩いていると偶然、香川県の桜製作所さんの銀座店の前に出ました。銀座に出店されているのは存じ上げていましたが、大道路沿いに堂々とお店を構えられていました。豪奢であります。お店は既にクローズされていましたが中に灯りが点り、ブラック・ウォールナットの家具たちを美しく照らし出していました。
時間があれば翌日の昼間にでも伺いたかったのですが、今回は時間が無くて断念。名残惜しく桜製作所を後に向かった先は、『産地野菜と炭火焼 GINZA一匠』さん。このブログを始めた2009年の3月頃に、井部健太郎君の紹介で『一匠』の浅野店長さんと松永料理長さんにお会いしたのがご縁で、『新月杉の丸膳』をご購入いただきました。井部君の『八百屋・木っちん』から久万高原町の新鮮な野菜を届けている関係で、その野菜を使った料理などにこの丸膳を使っていただいております。
いつかお礼も込めてお店に伺わせていただこうと思っていたのですが、早いものであれからもう2年以上が経過。すっかりご無沙汰してしまっていたのですが、ようやく念願が叶いました。当時、自分の作った商品がまさか銀座で使っていただくとは夢にも思いませんでした。あれから紆余曲折があり、曲がりなりにも東京で展示会に出展させていただき、全国のお取引先も増え、こうして銀座で自社の膳に乗った食事をする日が来るとは・・・感慨深いものがあります。左が松永料理長、右が浅野店長。
厨房の傍らには、新月杉の丸膳がうず高く積み上げられていました。ありがたい事です!昼間はビッグサイトで【森のかけら】を一生懸命にPRさせていただきましたが、モノを届け、その意を伝えるには時間がかかりますが、心が通じればそれはかなり短縮する事は可能です。一気に大きなモノを動かす事は得意ではありませんし、そんな能力もありませんが、モノを通して人心が通ずる事が素晴らしく楽しい事だという事は知っています。ブランドを作るという事は結局人を作る事。誰かに求められ、喜ばれる事の中に商売の本懐があります。さまざまな思いも交錯して美味しい料理を噛みしめ味あわせていただきました。愛媛に居ると見えないものや気がつかないことがたくさんあります。いろいろな人が関わっていく事で仲間がファンが増えていけたら素晴らしい。私も木のファンです。一匠さんのあるお店の前の通りは、「木挽き通り」。森の神様のお導きでしょうか・・・。
◆「GINZA 一匠」さんは、日本野菜ソムリエ協会認定のとっても野菜の美味しいお店です!
| 先日、ワンズ㈱さんの完成現場見学会の様子をアップさせていただきましたが、その中で個性的なブラック・ウォールナットのラスティック・フローリングの事をご紹介しました。ひとつひとつのパーツ(部材)が結集して家全体の雰囲気を醸し出していきのだと思いますが、O様邸でもうひとつ異彩を放ったのが、階段の笠木に使っていた『サッチーネ』。それ単独で見ると相当に癖の強い木なのですが、ブラック・ウォールナットの個性に押されてここでは影が薄く感じられるほど。以前にもご紹介しましたが、別名が「ブラッド・ウッド」というだけあって、加工切削すると作業場は殺人現場のような光景になります。磨いた時の滑らかさも格別で、異樹種を組み合わせて作った『ミックス・カラー・ボード』にも使いましたが、その部分だけ触感が圧倒的に違います。文字で現わすならばツルン、ツルン、キュキュという感じ。 | ![]() |
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『AKASAKA WOODWORKS』という名前のお店で、『サッチーネ』の他にも個性的な樹種を多数取り扱われていらっしゃいますので、釣りにご興味のある方は是非ご覧下さい。左の画像は、花梨のバール部分を使って仕上げられたランディングネットですが、美しい~!釣り道具の域を越えて、工芸品のようですらあります。私の知らない『森の出口』まだまだたくさんあって何だか嬉しくなりますね~。素材に甘えることなく、その使い方も日々研鑽していかなければ世界は広がりません。さあ明日からギフトショーです! |
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