森のかけら | 大五木材


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20100113 大阪城高知の木材といえば、かつては大阪城築城に使われ太閤秀吉からも賛辞を得たという逸話が示すように、四国の高級木材のブランドを確立しました。『四万十桧』や『魚梁瀬杉』は、全国にもの愛好家がいて、そこまでブランドが浸透していない愛媛からすれば羨ましい限りなのです。私も入社当時はよく木材の仕入れに高知の市場に通っていました。その頃、高知の市場は材が溢れ西日本一円から買い方を集めて盛況を呈していました。時は流れ、それから20数年。素材に恵まれた高知の林業は、劇的な流通変化の波に翻弄され、市場にもかつての華やかさはなく、過去の記憶となりつつあるのはとても寂しい事です。

20100114 高知の森林新築住宅着工数だけで比較すると、高知県は愛媛の約半分ぐらいです。厳しいなどという言葉では表現できない状況です。経済が疲弊してくると、新築住宅などには即影響が出て、安価なパッケージ住宅などに人が流れます。現在の国の政策も個人の大工さんや小規模工務店を支援していこうという動きではありませんから、必然的に酸欠になりやがて廃業、倒産の道を辿ることになります。だからといって何もしなければ座して死を待つだけです。周りをみれば、肥沃な大地に良質な木材が育っています。要はこの木のどういう風に活用するかだと思います。

20100113 はちよん倶楽部高知県は、実は県の84%を森林が占める日本一の森林県なのです。長引く慢性的な林業の低迷から、高知県の経済の足を引っ張っているようですが、中にはそれを逆手に取ったユニークな発想で頑張っていらっしゃる方もいます。ある方からご紹介いただいたのですが、『84PROJECT(はちよんプロジェクト』。全国で一番森が多いという事は、全国で一番二酸化炭素を吸収している県という事です。森を『CO2を吸収する巨大マシーン』と見立てた逆転の発想は素晴らしいです!また高知県の森林環境税の使い方は発想が柔軟でユニークな企画が多く見習いたいです。

 

20100114 梼原町維新の門他にも高知には木材に携わられている方の中には、大胆な発想と実行力で事を成された素晴らしい方がたくさんいらっしゃいます。森昭木材㈱田岡英昭社長土佐龍池社長土佐木研工業(協)小松さん池川木材工業大原儀郎会長、また全国の森林組合で最初にFSCを所得した梼原町森林組合さんなどなど多くの先輩諸氏から薫陶を受けました。皆さん、高知の今の林業をいろいろな立場で引っ張っていかれるリーダーです。まだ木材のいろはも知らない頃のど素人の私に実に丁寧に真剣にお話をしていただきました。今こういう考え方をするようになった基礎は、当時の木材先進県・高知で築かせていただいたと言っても過言ではありません。龍馬の時代からの伝統でしょうか、独身独歩で道を切り開いてこられた豪放磊落な侍が多いのも高知ならではだと思います。白土建築工房の白土さんもそういった侍の一人です。

 

 

DSCF0451 20100112 白土建築工房④しかしその一方で更に高みを目指すべく、龍馬のように脱藩していく方もいらっしゃいます。大きくなる自分の器が高知県では収まらなくなるのでしょうか。前置きが長くなりましたが、今回白土さんは脱藩という訳ではないですが、愛媛においても本物の家造りを知ってもらいたい、この地でも勝負したいという思いで一念発起、松山への進出を計画されました。ただ営業所を出すというだけではなく、白土さんの家造りの土台となる人づくりの場としてのスペースを開設し、その思いを広げていくという発想です。家を建てる前に、森の事や自然の事、いろんな事を学びバランスの取れた人間に育てる。そういう場を作っていきたい、と・・・

話が白熱し・・・この項、更に明日へと続く!




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