森のかけら | 大五木材


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20140216 1ひと口に銘木と言ってもさまざま。これが銘木でこれは銘木ではない、という確たる定義はありません。一般的な定義では「稀少価値や鑑賞価値のある珍しい木」と言われたりもしていますが、世代や地域によってもその受け止め方や解釈にはばらつきがあります。設計士さんの中には、曖昧で分かりにくいという方もいらっしゃいますが、私などはそれだからこそ木は深くて面白い!杓子定規に測れないところが「生き物」相手の商売の醍醐味だと思うのです。

 

20140216 2私にとっての銘木とは、「他とはちょっと普通とは違った癖のある偏屈野郎」。 そういう意味では、ここはちょっと変わった 変人・奇人の集まり。まあ並んでいる方もくせ者ならば、買う方だってくせ者ばかり。よそでは普通でないものが、ここでは普通。とりあえず翌日の本番に備えての下見ではあったのですが、テンション上がりまくりです!「これぞ銘木」と私が思う大きな特徴をご紹介。まずはの変わりっぷり!変形、凹凸、大曲り、空洞、ふた股・・・。

 

20140216 4次はあいの変わりっぷり!赤、黒、緑、紫、縞柄、濃淡等々。土の中に数百年も埋まっていて地下水の影響などを受けてすっかり「木ではないものに姿を変えてしまった神代木(じんだいぼく)」などもその1つです。ちなみにこちらの紫色の木は、私の大好物でもある『パープルハート』。削ってオイルで仕上げれば、まさにムラサキ芋のような深みのある人工的とも思える紫色になります。今回は運よくパープルハートも数枚仕入れることが出来ました。

 

 

20140216 3そして尋常でない大きさの見事っぷり!先日も電源開発(現J-POWER)初代総裁高碕達之助氏の言葉(『進歩の名のもとに、古き姿は次第に失われていく。だが、人の力で救えるものは、なんとかしてでも残していきたい。古きものは古きがゆえに尊いのである』)を引用させていただきましたが、巨(おお)きなる木も巨きなるがゆえに尊いと思うのです。それはもう、よくぞここまで成長したものだという畏怖と、それを使わせていただくのだという感謝の気持ち。

 

 

20140216 5最後は杢目の変わりっぷり!杢にはその形態や樹種との組み合わせなどによってさまざまな名称が付けられています。ざっと杢の種類を挙げるだけでも、玉杢、縮み杢、鶉杢、泡杢、葡萄杢、笹杢、蟹杢、牡丹杢、如鱗杢、まだら杢、波状杢、虎杢、鳥眼杢、虎斑、カーリー、リボン杢、リップル、スポルテッド等々、実に多彩で表現力も面白いのです。これも細かな定義があるわけでなく、かなり主観的な意見が左右されますが、それも楽しいしだから面白い。

 

 

20140216 6そんなひと癖もふた癖もある銘木たちを眺めているだけでも飽きることはありません。あまりに楽しすぎて仕事にもならないほどだったんですが、正気に返り少しは冷静に木も観ることに。お金と保管場所さえあれば全部買ってしまいたいほど。その気持ちが高じて振り切ってしまうと、商売を離れて趣味の世界に入ってしまいます。いくらお気に入りの木に出会えたとしての、最後は手元から離さなければならない宿命。嗚呼、神はなんと残酷な運命を材木屋に与えたものか〜!!





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