森のかけら | 大五木材


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20140716 2昨日に続いて、ブラジルの国名の由来となった『パウ・ブラジル』の木についての話。当時、ポルトガルがスペインやオランダなど西欧列強と先を争って海外に植民地を求めて出て行ったのは、ヨーロッパではとても高価で貴重品であった染料や香料などの原料を独占して手にいれるためでした。それで、ブラジルの木にも目をつけて乱伐し、それが沢山生えていたことがブラジルという国名の由来となったのです(2度3度と改名されたのちにブラジルの名に落ち着きます)。

 

20140716 1それぐらい当時としては鮮やかな染料貴重品だったということです。もっとも高価で上流階級に好まれた植物由来の染料としては、奈良時代に日本にもインドから伝来したという蘇芳(スオウ)という木があります。蘇芳にはブリジリンという成分が含まれていて世界中で高級染料として珍重されていました。ポルトガルはインドを植民地化していて、この蘇芳も外貨獲得の貴重な『資源』でした。そんなポルトガル人がブラジルにやって来て見つけたのが、蘇芳によく似た木。

 

20140716 3蘇芳は『ブレジル』と呼ばれていましたが、ポルトガル人が現地住民に「あれは何という木だ?」と訊くと、「ブラジルの木だ」と答えたので、ブレジルの木だと思った彼らは目の色を変えて伐採しヨーロッパに持ち帰ったのです。ところがそれはブレジルの木そのものではなく近縁異種だったのです。まだ異国との交流が少なかった昔、言葉の聞き間違い、言い間違いなどにより誤ったまま文化やモノが伝わり、そのまま現代にまで伝承されてしまう事例は決して少なくありません

 

20140716 4日本でもカシ(樫)が「オーク(ナラ)」と異訳され今でも辞書にそう記載されているように、言い間違い、聞き間違いは洋の東西を問わずよくある話です。ブラジルについても、ポルトガル人が間違えなければ、国名はブラジルではなく、ブレジルになっていたかもしれないという話。残念ながら私はそのブラジルの木の実物を見たことはありませんが、今でもサンパウロ市内などで見かける事ができるそうです。今は染料に使われる事も無くなって伐採される心配も減ったのだとか。

 

20140716 5ここで話はワールドカップに戻ります。思いがけずブラジルの歴史的な大敗の現場に立ち会う事となったミスターZは困惑。なぜならドイツに勝って大喜びの観客に『森のしるし』などを手渡し笑顔で撮影させてもらい、歓喜に沸く大観衆の余波を借りてブラジル人に『森のかけら』を配って、ちゃっかりPRするというプランが崩壊!それでも使命感に燃えるミスターZは、数々の『日本製の木のモノを持って微笑む世界の人々』の素敵なショットを撮って来てくれたのです!  感謝、感謝!

 




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