森のかけら | 大五木材


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私の住んでいる松山市平田町には、昭和62年に松山市指定天然記念物に指定され、地元の人々から親しまれている立派なカヤ(榧)の木があります。ミカン畑の広がる少し小高い丘の上にあり、町内を見渡せる位置に鎮座ましましている推定樹齢300年の大木です。胸高幹周3.53m、樹高は25mもあり、周辺がミカンなどの灌木ばかりということもあって、国道から見上げても、我関せずとばかりに天に向かって屹立するその孤高な御姿ははっきり分かるほど堂々としたもの。

逆にあまり近づきすぎると背景の山に溶け込んで分かりにくく、ミカン畑など周辺にも緑が多いため、その存在を知っている人でなければそれがカヤの木であると識別するのは難しいかもしれません。もっとも日頃から大木に対して何の興味の無い方にとっては、『見えていても見えないもの』かもしれませんが。私も当然その存在は知っていたものの、実際に傍まで行ってその姿を拝んだのはここ10数年前のこと。歩いて10分足らずの距離ではあるものの、灯台下暗しとはこの事・・・。

そのカヤの立っているところが、先が行き止まりになった墓地の傍にあるので、なかなか改めて行く機会がありませんでした。先日ちょうど近くに用事が出来たので、足を伸ばしてそお姿を久しぶりに拝んできました。本来カヤは、こういう平地ではあまり育ちにくいと言われているので、これぐらいの標高(約30m)のところでこれほど大きく成長するには珍しいそうです。地元では、昔からの風習でこのカヤの木を囲んだ節季の行事も行われていて、地元では知らない人はいない存在。

ですが、近年新たに町内に移り住んで来られる方も増えて、カヤの木の事を知らない人も増えています。そもそも『カヤ』が木の名前である事を知らない人だって珍しくありませんし、実際にカヤの木で出来たモノを見た事があるという人も少数。有名な出口のひとつに、将棋盤碁盤がありましたが、本物のカヤの木で作られた将棋盤で将棋を指している人がどれぐらいいるものなのか?甘いバニラの香りがの特徴のカヤですが、身近に存在してても身近で使う習慣がないと縁遠くなるもの・・・

 




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