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先日、息子と一緒に映画『GODZILLA/ゴジラ』を観てきました。ゴジラは言わずと知れた日本が世界に誇る映画スターで記念碑的な第一作が公開されたのは1954年(昭和29年)の事。私の生まれる10年以上前の事ですが、それは戦争が終わって9年目の出来事。第一作は記録的な大ヒットとなり、その後も続々とゴジラシリーズは製作され、遂にはハリウッドにまで輸出されることになります。その間にゴジラという破壊王の立場には少しずつ変化が見られていきます。
最初は水爆実験という十字架を背負い、街を破壊し尽くす無慈悲な巨大怪獣。その後、強力な敵が出現すると、人間を守るヒーローのような存在になっていきます。最初の設定としてはゴジラはすべてを破壊する恐怖の対象として描かれています。そこには会話や妥協、思いやりなんて微塵も存在しません。言葉も意思も通じない破壊王は、ある日突然、外部からやって来てるのです。しかし多くの人は、襲われる恐怖よりも、暴れまくり破壊することの快感に酔ったのではないでしょうか。
まだまだ暗い敗戦ムードが覆い尽くす時代の中で、厭世的な気分や鬱屈する気持ち、戦後一転した社会秩序に対する疑心暗鬼などをこれでもかと豪快に叩き壊してくれる圧倒的な力、存在として、ゴジラは受け入れられたのかもしれません。なので、リアルタイムでゴジラに接してきた世代と、私のように遅れてきた世代とでは、ゴジラに対するイメージが随分違うと思います。私が記憶いているゴジラには『色』がついておりました(たぶん小学生低学年の頃だったと思います)。
近くに映画館がなかったということもあって、私にとってのゴジラは雑誌やテレビで見る存在でした。しかもその当時は、怪獣よりもロボの方に圧倒的な好奇心があったので、ゴジラよりもメカゴジラやジェットジャガーに萌えていました。なので、多くの熱狂的なゴジラファンのような感覚はなくて、むしろキングギドラやアンギラス、ガイガンの方に惹かれたりしたのも、圧倒的に強いもの、人気にあるものに反発してしまう抑圧された私の歪んだ精神性ゆえの事だったのです。明日に続く・・・
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