森のかけら | 大五木材


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昨日に続いて、愛媛トヨペットさんで開催された『第六回夏休み親子環境教室』の話です。いろいろな形の木材素材を提供するので、自由に好きなものを作ってくださいという工作タイムあったのですが(多くの方の目当てはこれ!)、限られた時間の中で大物に挑む親子もいたり、短い時間でしたが皆さん汗にまみれて、慣れない鋸や金槌と格闘!主催がトヨペットさんだったからといううわけではないのでしょうが、丸い木を車輪に見立てて車を作る子供たちが沢山いました

丸い木と板と棒で作るモノといったら圧倒的に車を連想するほど車のフォルムは、子どもから大人に至るまで目に焼き付けられたデザインの完成形。『車と木材』は今でこそ縁遠く感じるかもしれませんが、その生い立ちにおいては密接な関係にあったのです。そもそもトヨタの前身は、豊田佐吉氏が創業した豊田自動織機製作所(現在の豊田自動織機)で、その後織機製作における鋳造や機械加工技術のノウハウを活かし「トヨタ自動車工業㈱」が設立されたのは有名な話。

氏が作った織機は「豊田式木製人力織機」と呼ばれ、当時の織機は木で作られていました。その織機が何の木で作られていたのか定かではありませんが、織機には粘りがあって堅牢な『シラカシ(白樫』がよく使われていたと言われていますので、シラカシアカガシなどカシ類の木がよく使われたものと思われます。弊社が昔購入したカシも愛知周辺から購入したものでしたが、織機に限らず昔は木製の木軸の素材としてカシの木は様々なものづくりの分野で大変重宝されてきました。

最近は滅多に「カシで~」という注文も来ませんし、弊社にも大きなカシは少なくなってきてもっぱら『モザイクボード』や【森のかけら】として扱うばかりですが、木軸から木型、農機具、柄、荷棒、漆器、鉋台、杵、運動器具など用途が広いのもカシの特徴です。さらに滑車、歯車、舵や櫂、荷車や水車など広く交通手段に関わるものの素材としても貴重な素材でした。ところで織機といえば、子どもの頃に観た映画『あゝ野麦峠』の印象があまりに強烈で悲しいイメージが定着してしまっています。

インプリンティング・・・最初に見たもの、感じたものでそのものの印象は大きく左右されます。私の場合は『機織(はたおり)=野麦峠=過酷で厳しい重労働』というイメージで刷り込まれてしまったので、最新鋭のコンピュータ制御のマシーンを見ても、大竹しのぶたち若き女工が雪原を越えていくシーンが脳裏に浮かんでくるのです。それを考えると、子どもたちが『木』ともどういうシーンで出会うのかによって、その後の人生における木との関係性も大きく変わるのだと思います。『木と幸福な出会いをした者は人生を豊かにする

 




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