森のかけら | 大五木材


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事務所の入口に、平成20年に私が社長に就任した年に植えたトチ(栃)の木。今年も沢山の葉を広げて元気に成長していますが、栃の実は今年もお預けのようです。以前にもご紹介しましたが、トチはかなり大きな木にならないと実をつけないため、街路樹などに植えられたトチでも実がついているのは多くないのです。通常、トチが実をつける目安は30年とも言われていますので、まだ6年目のうちのトチに実がつくはずもないのですが、もしかしてとの思いもあって一応確認してみます。 私がこの仕事をしている頃どころか、生きているうちに実を見たいもの・・・。

そんな事を考えていると木の寿命の何と長い事か。長野県にある『赤岩のトチ』が恐らく日本で一番長寿な栃の木であろうとされていますが、記録によると樹高約20m、目通り周囲12.4m、推定樹齢はおよそ1,300年!トチの木は今でも比較的大きな材が揃いやすい『家具材の希望の星』ではありますが、見た目の大きさに対して反して意外と若い木も沢山あります。樹種によって成長のスピードが違うので、一概に材の大きさだけを比べて樹齢を比較する事は出来ません。

トチの場合、直径1mを越えるものも珍しくはないので、短命でないことは明白なのですが、数百年生のものも珍しくはない超長寿のスギやマツに比べるとそこまでのものは少ないのではないでしょうか。国の天然記念物などに指定される特別なものは別として、あくまでも一般的な感覚です。弊社に植えているトチは、少しは幹が太くなったものの見上げるような巨木になるのはまだまだ先の話。私の代ではその姿を目にすることもないでしょうが叶うならば未来の姿を見てみたいもの。

6月に角館に行った時に立派なトチの大木に遭遇しました。その場所でどれだけ美しい季節を見送ってきたのか、どれだけ厳しい風雪に耐えてきたのか、凛とした佇まいに思いを馳せたものです。年輪の詰まった材の例えに『樹齢100年程度の〜』などという枕言葉をつい使ってしまうのですが、それは恐らく自分が経験する事は出来ないであろう奇跡の歳月。植えた立場で考えてみれば、軽々しく口にしてはならない言葉であることを思い知らされます。嗚呼、トチの巨木遥かなり・・・

 




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