森のかけら | 大五木材


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クスノキの妙味*

一時クスノキの在庫を切らしていた時があったのですが、その後大きなクスノキの原木とご縁があって、現在板に挽いて乾燥中です。使えるのはまだまだ先の事になるのですが、とりあえず自社の倉庫に「在る」というだけで安心感があります。貧すれば鈍すというわけでもありませんが、主たる材が無いと、その端材すら見つけられないことがあって、一時クスノキで困ったことがあったものの、今はその原木の挽き落とし材がたっぷりあって、端材には事欠かない状況です。

そうなったら不思議とそういう材への注文が舞い込んでくるもの。クスノキのテーブルや机、小物などの注文が重なっています。その中の1つがこちらのクスノキの耳付きの1枚板を使ったテレビボードです。決して大きなサイズではないものの、昨今のテレビ事情を考えればこれぐらいのサイズで充分なのです。ひと昔前に比べて、テレビボードのサイズが小さくなったことを実感します。棚には同じクスノキ科のササフラスを使って、香りが特徴的な木でまとめさせていただきました。

無垢の家具については、「どうしてもこの木を使いたい」という要望は滅多になくて、ご希望のサイズや好みを訊いてこちらから材の提案をさせていただくのですが、小さなお子さんがいたりする場合は、トトロの木・クスノキは鉄板の人気を誇ります。またクスノキは特別に特徴のある杢がないような場合でも、削って仕上げてオイルを塗ってみると、杢目の妙味の楽しめる木です。むしろ節やふた股になっている部分にこそクスノキの木の面白さが詰まっているように思えるのです。

今回も小さなお子さんがいらして、トトロの木を喜んで受け入れていただきました。独特の香りもやがて気にならなくなりますが、暑い夏の日に材木屋の倉庫の中で探した思い出は永遠に残っていただきたいと思うのです。お子さんはテレビボードよりも、プレゼントに差し上げた『クスノキのこだま』の方に興味があったようですが、やがて大きくなった時に、そのテレビボードに巡り合った時の物語を語っていただきたいものです。木の家具はいろいろな思いをつないでいくツール。

 




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