森のかけら | 大五木材


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20150111 1今朝のテレビ番組『新・報道2001』で日本の文化について特集がありました。冒頭から観ていたわけではないのですが、『』という言葉が耳に入ってきたので、そこから番組を観始めました。どうやら外国の女性作家の方が、日本の漆に魅せられて、日本で暮らしながら漆器作りに励んでいるという内容。外部から自国の伝統の良さを気付かされるというのはいつもの事(というより、そういう形でないとメディアも取り上げたりしませんので自作自演的な部分が多いと思いますが・・・)。

 

20150111 2まあ切り口はどうあれ、日本の伝統的なものに光が当たるのははありがたき事。つい歳を重ねると伝統的なものって、知っていて当然、ある程度の知識があって当然という意識になりがちですが、若い方の中には本当にその名前も存在も知らないというケースもあり(情報は氾濫しているとはいえ、自ら知ろうと思わないモノは耳に入っても通り過ぎて身につきません)、とりあえず知ってもらわねば次のステップはありません。番組では漆器作りにに欠かせない『漆』を採取する職人について。

 

140617_0845現在、漆掻き職人と呼ばれる方は全国にわずか25人しかいないという事。更にその職人たちが使う専用の漆を掻き削る『漆鉋(うるしがんな)』を作れる鍛冶職人に至っては、全国にひとりだけ。しかもその方は70歳を越える高齢で病を患っていらっしゃっていて後継者もいないということ。かつては福井県に沢山の職人が居たがそこも後継者が絶え、今は青森に住むその職人さんの双肩にかかっている状況で、その技術が継承されないと漆掻きが潰えてやがて無くなってしまう。

 

20150111 4そこで老鍛冶師は、漆鉋の製作工程を段階的に作った見本を残す取組みを始めました。自分の技術がなくなると漆文化が衰退すると、伝統を受け継ぐ鍛冶職人の使命感だけが自分をつき動かしているのだとサラリと言う彼の言葉には職人の矜持が感じられました。外国人の作家さんが、日本人に対して語った『値段ではなく価値を買え!や、道具を知れ!』などの言葉は言わずもがなな事ではありますが、実践できていないからこそ外国人の方に「なぜ気づかないのか」と思われてしまうのでしょう。

 

20150111 5番組の後半では、日本の言葉に宿る美学などがテーマとして語られていました。雅楽や落語界からもゲストが招かれて、それぞれの立場から日本語の大切さが語られていましたが、私も学校などに出張授業させてもらって感じるのは、子どもたちが昔の名作などの本をほとんど読んでいない事と日本文化についてほとんど知識がない事。ある方が、英語の習達は母国のそれと比例する旨の発言をされていましたが同感。まずは自国の文化についてきちんと喋れることの方が優先されるべきだと思います

 

20150111 6ところでかのニューヨークタイムズが、2015年に『行くべき世界の25ヶ所』の中で、日本では京都や富士山を退けて唯一『四国』が選ばれました。『記念日に溢れる日本の最も小さな島』というタイトルで、四国が88ヶ所の寺を巡礼できる四国遍路の島であるという事、昨年が四国八十八ヶ所霊場開創1200年の記念の年であった事、更に特筆すべき場所として日本最古の歴史を誇る道後温泉があるという事が書かれ久万高原町の岩屋時の写真が使われていました。嗚呼やはり伝統は強し!

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