森のかけら | 大五木材


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生きている化石』という事で『メタセコイア』の事を紹介してきましたが、文字通り化石化してしまう手前で地上に現れた木が『神代木(じんだいぼく)』です。神の御代(みよ)の時代から土の中で眠り続けた木という意味で、神の時代の木として敬意を込めて『神代』の冠が与えられるのですが、その目安は500年とも1000年とも言われます。本来は、時間の長さだけでなくコンディションや杢目、色あいなど総合的に判断して銘木的な価値のあるものだけに付けられる由緒ある名称なのです。

専門的な銘木の世界ではそのように定義づけされるべき神代木ですが、【森のかけら】においてはその浪漫溢れる呼称や、土埋木という存在などをもっと知っていただきたいとの思いから、不遜ながら土埋木全般に対してその呼称を使わせていただいております。その性質上、欠品すればいつでも簡単に補充が効くといういうものでもありません。生えている木を伐り倒すというわけではなくて、地下に眠っている木を掘り起こすのですが、その多くは道路工事や河川の改修工事の副産物です。


埋まっていた地質や地下水などの影響を受けてその性質までも複雑に変化してしまった神代木は、出土して大気に触れる事で色合いが変わったり極端に歪みやねじれが発生するなど、神の傍らにいた木だけあって人間のコントロールの及ばない存在です。なので精度や強度の求められる用途には不向きではありますが、そのワビサビなど風情を楽しむ場面ではとても重宝されています。和室の床の間や茶室、工芸品などの分野で評価が確立されているため、それなりのルートではストックもかなりされています。

とはいえ一般的な感覚からするとかなり高額なものになるため通常は目にする事は少ない存在だと思われます。弊社にも旭川秋田などで出土したナラケヤキ、スギなどの土埋木があり、その一部を加工して『神代のかけら』にしています。板として在庫していても、何らかの需要があってカット落ちでも発生しなければ、大きな板を切ってかけらを作る事になってしまうため痛し痒しなのですが、弊社のようなゲテモノ系の材木屋でさえ神代木指定でのご注文にはなかなか巡り合えません。




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