森のかけら | 大五木材


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野縁などの羽柄材として四国でも流通していたロシア産のカラマツですが、今から10年ほど前にロシア政府による伐採規制や関税の不条理ともいえる極端な引き上げなどもあり、富山の北洋材製材は急速に縮小することになりました。ロシアカラマツに限った事ではありませんが、人気を博していた木も手に入らなくなると市場はひと時の混乱はあるものの、すぐに代替材が現れて、しばらくすると何事もなかったかのように落ち着きを取り戻します。流通における「復元能力」は、元の材が嫉妬してしまうぐらいに逞しいのです。

北洋材の供給基地であった富山から物流、情報ともに遠く離れたいたこともあり、ロシアの関税引き上げの話は伝わっていたものの、それほど大した事にならないのではと高をくくったいた部分がありました。じわじわと単価が上がって、多少は供給量が減るのでは、ぐらいの楽観的な見通しでいたのですが、現実はロシア材製材工場がロシア材から全面撤退するという厳しいものでした。ロシア材の入荷がストップしても少しは市場にストックがあったものの、やがてその波紋は愛媛にまで伝わり、ひとつの樹種の「終焉」をはからずも体験することとなったのです。

その後、ロシアカラマツに代わる樹種が登場して市場は何事も無かったかのように落ち着きを取り戻したのは上述した通りですが、私にとっては大きな心配が残りました。【森のかけら】の『ロシアンラーチ』が入手出来なくなるのでは?!それでもわずか35㎜の角材の事ですから、4mの40×40㎜材が1本でもあればそれだけで100個ぐらいは取れますので、いくら何でもそれぐらいならどうにかなるかと思っていたのが甘かった!ロシア材から撤退した時にある程度まとめてもらっておけばよかったのですが、その時にはまだかけらのストックが多少あったので油断してしまいました。

それからしばらく経って、弊社のロシアンラーチのかけらが底を尽きそうになったので、富山に連絡してみると、北洋材基地からロシアカラマツはすっかり消えてしまったと!造作材や銘木的なモノであれば、入荷が途絶えたとしてもむしろ在庫として持っておく方が価値が高まるぐらいで、供給が減ったといってもあるところにはあるものなんです。ところがロシアのカラマツは、汎用性の高いいわゆる羽柄材(野縁など)であったため、あえてストックする意味もなく、むしろ品質が劣化しないうちに売り切ってしまえという事になったのだと思います。続く・・・




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