森のかけら | 大五木材


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★今日のかけら・E045【アリノスダマ・蟻の巣玉/Ant plant】 アカネ科ヒドノフィツム属・広葉樹・東南アジア産

 

淡路島の『奇跡の星の植物園』には温室などでさまざまな植物が栽培展示されていて、スマホのバッテリーが切れるまで写真を撮りまくりました。自分で撮った写真をブログに使いたいという事もあって、この数年間機会があれば全国各地の植物園に足を運んでいるのですが、写真が溜まり過ぎて整理できていません(汗)。植物園の温室にあるような木ですから、当然一般的な流通ルートに乗るようなものではないので、その木を使った実例が生まれるはずもなく、ストックは溜まれどブログで使える出番が来ないというジレンマ!


これではいつまでも折角撮った写真活かせないということで、実例や入手出来たというご縁がないまま、その写真だけというささやかな手がかりだけで取り上げてみたいと思います。そんな木の1つが、この『アリノスダマ』。マレーシア原産の アカネ目アカネ科ヒドノフィツム属の常緑小低木で、 湿地のマングローブの幹や枝や、岩の裂け目や岩上に着生する「着生植物」。変わった名前の由来は、蟻と共生するところから命名されたそうです。英名は『Ant plant(蟻植物)』、和名は『蟻の巣玉』と表わされます

その名前は、球のように肥大した茎の一部を蟻の巣として提供するところに由来しているそうです。成長して茎が大きくなるにつれて、中が迷路状になって沢山の蟻を住まわせ、蟻の食べ残しや蟻の糞、死体などを栄養として成長します。文字通り『蟻の巣玉』なのですが、この木に初めて出会ったのは、まだ子供たちが幼かった頃に家族で行った高知の牧野植物園の温室。その名前が面白くて覚えているのですが、ネームプレートしか無かったので、実際に中に蟻が住んでいるとは知らず、見た目がそう見える事から命名されているものだとばかり思っていました。

その時にも写真は撮ったのですが、膨大な写真の中に埋没してしまって捜索不可能。高知に行った時はまだ小学生だった長女が、成人して就職する会社に一緒に神戸に来た時に再会したアリノスダマに何か運命的なものすら感じております。蟻と共生する木ということですが、高知でも神戸でも蟻の姿は見えませんでした。観葉植物としても販売されているようですが、その場合は蟻はどうしているのだろうか?まあ植物なので蟻から栄養をもらわずとも光合成で成長するんだと思うのですが、ある程度大きくなったら蟻との共生関係は切れるのか?嗚呼、割って巣玉の中身が見てみたい!

 




奇跡の星の植物園』の企画展示の案内板にも「徳川家斉は妾16人、子どもが53人もいて道楽を尽くしたといわれ。側近に政治を任せて趣味の世界に生きた道楽将軍として知られ」と、さんざんな書かれようで笑ってしまいましたが、続きに「しかし園芸的にこのひとの存在は重要です。(中略)フウランを富貴蘭と名付けたのも家斉。」と、あるように蘭が家斉によって厚く庇護されたことが記されています。よく銘木の事を金持ちの贅沢なんて言う人もいますが、趣味嗜好として本物を愛でる層が存在しなければ成立しないモノは世の中に沢山あって、それが贅沢か道楽なのかはそのひとの価値観

自分で稼いだ金で自分が好きなモノに金を費やすことに何の問題もありません。本物(無垢)を愛でるひとたちがいてくれてこそ成立するのが木の世界。ただし、高いモノが必ずしも良いものというわけではなくて、安いものの中にも味わいやら風情という趣を楽しめるのが「銘木」の世界だと私は考えています。そのためにもいろいろな木を知ってもらう事が大切で、その中で自分の趣味嗜好に合ったものを探してもらえばいいと思っています。そういう意味で現代にも家斉みたいなパトロンが居てくれたら嬉しいのですが、今は妬み嫉みですぐに足を引っ張る輩ばかり・・・。

現代の家斉を探すよりも、将来の家斉を育てる事の方が大切だと感じています。そういう意味での種蒔きの重要性は強く感じていて、昔ならどこの木材の展示会に行っても、木に対して一家言ある常連のお爺さんとかがいて、木に詳しくない若手の営業マンだと、それは違う、そんな事も知らんのかと叱責され、逆に解説してもらうなんて光景も珍しくありませんでした。私も若い頃はそんな人の姿を見たら怒られるのが嫌でそっと物陰に隠れたりしたものですが、結局見つかって毎年同じ自慢話や木の話を聞かされたのも懐かしい思い出です。

いまにして思えば、そうして実戦で鍛えられ、趣味嗜好の道楽だからこそ真剣にならねばならないという感覚を養わせてくれたと感謝しています。最近はそんなプチ家斉のような人を見かけなくなりました。木の情報が素早く正確にSNSで手に入るという事も影響していると思っています。昔は口伝の世界なんで、経験のあるベテラン、年寄りのいう事が正しい、そこにしか情報源が無いという世界だったので、話はかなり盛られていたとしても傾聴に値するものであったし、その言葉に重みも深みもありました。またそうやってその人のキャラクターも作り上げられていたと思います。

銘木の世界って、そんなひと癖もふた癖もあるような偏屈爺たちが、ああでもないこうでもないと木をひねくり回し、上下斜めいろいろなところから観て講釈をつけて価値を創り上げてきた世界です。当時はそれが、いつまでも堂々巡りで結論の出ない辛気臭い世界だと感じたこともありました。今、業界の若い人にとっては私がそんな話がやたら長くて面倒くさい偏屈爺なのかもしれません。しかし自分の代ですべて終わっていいのであれば構わないが、そうでなければ誰かが将来の家斉を育てなければ銘木の世界に明日は無い!材木人よ、現代の家斉を育てよう

 




今回の神戸は、予定が緩めで用事も早々と片付いたので、帰りにドライバー特権で寄り道をすることに。今まで何度かトライしたもののタイミングが合わずに行けていなかった、淡路島の『奇跡の星の植物園』。以前にこのブログで、引き抜くと叫び声をあげて、その声を聞いた者は絶命すると言われるマンドレイクの話をアップした時に、国内でマンドレイクの花が咲いた植物園として話題になりました。もっともその花が咲いたという事よりも、マンドレイクを実際に引き抜いたことがある人がいる植物園ということで取材を受けていました。勿論叫び声は聞こえなかったそうです。

今後淡路島を通ることが多くなりそうなので、いつか立ち寄りたいと思っていたのですが思わぬ形で念願が叶う事になりました。ただ突然だったので下調べをしていなかったので、現在どういう企画展をしているのか分からないまま入ったのですが、どうやらちょうど世界中から集められた個性的なラン(蘭)の展示会『オーキッドワンダーランド』が開催されていました。さすがにランだと用材や【森のかけら】とは無縁のモノなのですが、折角なのでとりあえあず入ってみることに。そしたらその中でランが導いてくれたまさかの出会いがありました。

解説書によれば、ランは世界中で25,000種も存在しているといわれていて、日本にも75属230種が存在していると書かれていました!という事は、ランだけで【森のかけら】とほぼ同ボリューム(現状、森のかけらは240種)のコレクションが出来るということ。樹木で例えるならが、北半球の温帯におよそ150種の大家族を擁するメープル軍団のようなものか。さて、園内のあちことでさまざまな企画展が開催されていたのですが、その中で目を引いたのが『武士と蘭 家斉と三代目菊五郎』。少し前に園芸将軍としてブログで徳川秀忠のことを書いたばかりだったので「蘭と徳川」にご縁を感じました。

第2代将軍の徳川秀忠は諸国から変わった椿を集めて吹上花壇で栽培させた様子が屏風などにも描かれていて、『園芸好きの将軍』として知られていますが、この蘭展では第11代将軍の徳川家斉が園芸好きの将軍として取り上げられていました。園芸と言っても現代の家庭の園芸みたいなレベルではなくて、富裕層の人たちのたしなみという高尚な趣味で、その規模も桁違い。しかしそれが結果的に園芸文化を大衆に根付かせていくわけですから将軍様の好奇心によってその後の蘭の運命は大きく変わっていくことになるわけです。写真は、当時作られた蘭の格付けを記した番付表。




モノづくりをしていると否応なしに発生するB材の始末をどうするかは永遠の命題ですが、今作らせていただいているカードスタンドの端材を利用して作っているのが、この『モザイクパネル』。40×50×12㎜サイズの小さな板に斜めのスリットを入れてオイル塗装をしたものが完成品ですが、加工の途中で面が大きく欠けたり、弾けたり、加工ミスがあったもの、節やピンホール、青染みなどA品にならなかったモノをどうするか。それが溜まりに溜まって段ボール数箱分になってしまい、このまま捨ててしまうのはモッタイナイ、何か作れないものかと思案していました。

あまり手をかけてしまっても仕方ないので、なるべくそのままの形を活かして作れるモノ・・・それで思いついたのが、スリットを裏にしてベニヤに貼り合わせたモザイク柄のパネル。それぞれの角を面取りしているので、ベニヤに貼りつけた後、プレーナーで削って面を飛ばします。それからサンダーで磨いて、オイル塗装しました。それでもB品なので部分的に欠損しているところもあるので、そこは大胆にパテ埋めしています。サイズが微妙にズレているのでそれぞれの間にかなり隙間もありますが、これはこれでB品として割り切ることに。とりあえず10枚ぐらい作りました。

このために何か仕入れてはB材加工職人の沽券にかかわるので、倉庫にあるものを活用します。下地のベニヤは倉庫に残ったいたものを転用していますので、サイズはバラバラ。これをどういう風に使うのかという事ですが、弊社の事務所ではこれを何枚か繋げて意匠的な壁として使っています。少し離れれば、隙間とか気にならないのですが、近づいてみれば結構粗い造りですので、その辺にご理解のある方に使っていただければと、都合のいい事を考えています(笑)。

何枚かオンラインショップにアップしてみて、あまり反応が無いようなら別の使い道を考えます。自分の中ではまあまあ手応えはあるのですが・・・。こういうのって企画を練っている時が一番面白くて、出来上がってしまったら途端に熱が冷めてしまうのは悪い癖。何枚か使って壁面を全部これで埋めてしまったら面白いのではないかと妄想している時が幸せ。もしも反応がよくて売れだしたりしたら、カードスタンドの検品が甘くなってしまいそうだなと独りにやけて、捕らぬ狸の皮算用・・・。




昨年までは、数年に1回通るかどうかだった淡路島ですが、今年は1ヶ月で既にもう3回目。この春から神戸で仕事に就く長女の引っ越しの関係なのですが、落ち着くまではまだしばらく渦潮の上を走ることになりそう。折角神戸に行くのなら、ついでに神戸に仕事も作っちゃおうという事で、現在作戦を練っているところ。仕事があるので行かねばならないという錦の御旗を掲げれば、堂々と神戸に行けて、ついでに娘のところにも立ち寄る口実になるので、神戸方面でどうにか拠点を築きたい。ただしトラックで走るのはしんどいので、あくまで乗用車で行けるトーク営業先募集~!

まあそんな不純な気持ちでは繋がるモノも繋がらないかもしれませんが、今までみたいに建築関係のところにガチガチの営業をかけようなんて気持ちはサラサラなくて、むしろ神戸であれば異業種の方と繋がりたい。もちろん建築や家具業界でのご縁が広がるならそれに越したことはないものの、関西方面から弊社に来られる木材関係の営業マンの話を聞いていると、関西方面も状況は相当厳しそう。まあ、弊社のようなスーパーニッチはそういう状況の方がむしろ生きる道があるのかもしれませんが。いずれにせよ普通の事をしていればスタートラインにすら立てる隙は無い。

さて、長女の部屋の家具は、一部は松山から運んだのですが、足りないモノは神戸で買おうということで、新居の近くにあるIKEYA神戸に行くことに。気にはなっていたものの、実は今まで一度も行った事が無かったのです。IKEYAどころか、松山にもあるニトリにすら行ったことが無い。合板だから毛嫌いしているとかアレルギーがあるとかいうわけではなくて、ただ行く必要が無かったというだけです。多分、娘の家具を買うという必要が無ければ松山にあっても行ってないかもしれません。まあ話のネタにでもと、行ってみましたが規格外のスケールに圧倒させられました。これが実際売れているのか?!

凝ったディズプレイも凄いな~とは思うものの、娘も見るだけみたけどあまり欲しいモノが無いという事で、買ったのは会社の仕事で使う備品の雑貨を幾つかのみ。周囲を見渡しても、お客さんこそ多いものの、カート山盛りの荷物を積んだような客はほとんどいませんでした。昨年のイケア・ジャパンの業績は、売上高840億9100万円(前年同期比13.5%増)、営業損失9億6200万円(前期は14億4600万円の営業損失)、経常損失8億2400万円(12億7900万円の経常損失)、当期損失30億3400万円(9億7800万円の当期損失)

売上800億で足踏みして遂に赤字に転落。一方で同業のニトリは31年連続の増収増益!売上高5720億6000万円(前年同期比11.5%増)、営業利益933億7800万円(8.9%増)、経常利益948億6000万円(8.3%増)、当期利益642億1900万円(7.0%増。IKETAとの差はいろいろな経済紙等で解説されていますが、あれだけの大きな空間で1個数百円の雑貨がいくら売れてもそりゃあ利益は出ないだろうと実感。大きくモノを売るって事がもう限界が来ている。ひとの意識や暮らし方は間違いなくスモールライフに移行しています。変革期の中で仕事の質も劇的に変わっていきます。

 




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