森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

すっかりご紹介が遅れてしまいましたが、日頃から仕事でお世話になっている㈲カントリーウッドガーデンさんが2月1日にオープンさせたカフェに行って来ました。伊予市の高速道路のインターチェンジのすぐ傍、「KAGU」と書かれた大きな看板が目印です。以前に使われていた店舗の改装に着手されたのは確か秋頃だったような・・・。内部にも弊社の木をいろいろ使っていただきましたが、開けてみればここもあそこも直さなければいけない状況で、材料も次々に投入。納材する立場としては、このまま永遠に仕事が続いてくれたらいいのに・・・(笑)なんて思うほど。

ちょうど工事の記事が弊社のロングセールと時期と重なったこともあって、本当にいろいろな材を使っていただきありがたかったです。本人の店なので、自分がいいと思ったら即決で採用してもらえるので話も早い!取り扱いアイテムの中に変なモノ(自分で言っちゃった!)が多い弊社としては、これこそ商業店舗で使っていただきたいという木も多いのですが、実物を見ていただかないと伝わらない事が多くあります。実際に実物を見ていただかないと分からないものが多いので、オーナーに実物をご覧いただきたいのですが、なかなか時間の都合がつかないケースが多いのが実情。

今時なんで、画像をメールで送ったりはするものの、変わったモノって癖も強いので、私も自分の口から説明しとかないと不安になります。折角のブラックコーヒーも途中で、使わせ難くてリスクを回避したいがための甘言というクリームやらシロップが入れられて、すっかり毒抜きされたアメリカンになってしまって、本質が湾曲したり伝わらず不採用になる事も多い。そんな時はもうご縁が無かったと諦めるしかありません。その点、カントリーウッドガーデンの菊野君は自身も家具職人で木材にも精通しているので、いろいろな木材を楽しくアレンジして使っていただきました。

例えばショートカットサイズの『ケンパス』も、その特徴を活かして水回りや玄関足元などに敷き詰めていただきました。線路の枕木などに使われる事知られるケンパスですが、最近はあまりその名前を聞くことも少なくなりました。木ではなくコンクリートや合成樹脂などで出来た枕木に代わってきているようで、ケンパスの代名詞でもあった枕木という用途もいずれ消えてしまうのかも。そんな木ですから外部でもよく耐えてくれます。木目や色合いの濃淡なども楽しまますが、実例の写真が少なかったのでこれぞとばかり写真も撮らせていただきました。在庫はまだまだあります!!ご注文はオンラインショップからどうぞ♪




先日、町の木』の面白いところは、そういう小枝から葉っぱまで素材がまるまる手に入るという事を書きましたが、そうであればこそしっかりと骨の髄までしゃぶり尽くして使わせていただきたい。通常であれば手にはいらない、もしくは入ったとて手に余して結局処分してしまう小枝葉っぱですが、一般的に流通していない街路樹灌木などの『町の木』のそれであれば、何とかして使ってみたくなるというもの。というのも扱える機会が少ないから、折角手に入った時には自分で切断したり削ったりして材質や触感、匂いなどを体感しておきたいのです。

という事で、通常ならば歯牙にもかけない小枝も輪切りにしたり、小割して、材質を味わいながらもどうにか生かせないものかしらと『出口』を探ります。そうこうしていると自然発生的にたまってくるのがおが屑。小枝など樹皮がついたものをそのまま切断したりするので、その木のおが屑だけを集めても結構いろいろなモノが混じってしまって見た目にもよろしくない。という事で、『篩(ふるい)』にかけて多少なりともおが屑をより分ける事にしました。早速近所のスーパーに材料を買いに走りました。といっても枠部分の木材はいくらでもあるので、目細の金網だけ購入。

結構な量のおが屑をふるいにかけなければならないので、大きめの『ふるい』が必要だったので自分で作ることにしたのですが、そうなると腕が疲れないように枠材には軽い『キリ(桐』を選択。たっぷり入るように深さにも余裕を持たせて、金網をキリで挟み込みました。単純構造ですがこれで完成。本当はこれで金網の目の粗さが違うタイプのものを幾つか作ればいいのでしょうが、あまり凝った事を始めるといつも『森の砂』を作ることになって、本末転倒な事になるのが予想できるので、まずはこれぐらいの緩さで始めてみることに。

こちらは、近くのお宮で伐採された『ヤブニッケイ』のおが屑。小割した際に出た木粉を採集して天日で2週間ほど自然乾燥させたものです。すっかり水気も飛んでサラサラになっています。写真では分かりにくいかもしれませんが、結構「不純物」が混じっていて、ちょっとこれでは草木染めやサンドアートならぬウッドアートするにも不適。この網目で果たしてどれぐらいふるい分けられるのか?何事も体験です。やはり1度では少し大きめの木の皮などは網目をすり抜けてしまいます。ちょっと金網の目が粗すぎたのか?

何度かやっているうちにコツがつかめてきて、モッタイないといつまでもふるっているとすり抜けてしまうので、少し早めに見切りをつけて、それを何度も繰り返すことに。そしたらかなり不純物がこされてサラサラした木粉になりました。量は減ってしまうものの、見た目にも触った感じもかなり理想に近いものになりました。これもあまりやり過ぎると、何が主役で何のためにやっているのか、本末転倒になってしまうので、ほどほどのところで切り上げる事に。まずはいろいろな木の種類を増やすことが先決と、調子に乗ってその日のうちに4種類も仕上げてしまいました。

 

本当は、端材がモッタイナイと言うよりも、匂いの強い木、あるいは匂いの個性的な木、色目の面白い木のおが屑が何かに使えるのではないかという発想から始まったおが屑を採集ですが、いろいろな樹種のそれが集まってくると、多樹種異常反応症候群が強く刺激されます!とりあえあず今のところ20種類ぐらいのストックは出来ているのですが、きちんと商品と流通させるためにはもう少し味付けが必要。ただの『篩にかけたおが』という素材だけで売ってしまうのはあまりにモッタイナイ。もう少し先の出口を探ってみたいと思います。




街路樹や公園、学校、庭木、神社木など町の中に存在する木が、大きくなって伐期を迎え、これから全国的にみるとかなりの量の木が伐採される事が見込まれています。既に各地でそういった『町の中で伐られた木』を有効に使えないかという事でざまざまな取り組みがされています。いわゆる『都市林業』です。大五木材としては、結構前から『町の中の木』との関わりがあるのですが、結果的にたまたまそうなったというだけで、先見の明があったとか高邁な理念があってというわけではありません。それでも早めに関わり始めたということで、試行錯誤の末どうにかその出口も定まってきました。

そのひとつが【森のかけら】や『モザイクボード』、『森のりんご』などの自社のクラフト商品の原料という事です。通常の山から出材される木と比べると、まったく違うタイプの樹種(灌木なども含めて)が手に入るという点では、多樹種を扱う弊社としては大歓迎なのです。しかし実際に町の木を扱おうと思うと結構いろいろな問題もあります。『町の木』と『山の木』との大きな違いは、伐採から出材→原木市場→競り→製材所で製材といった一連の流れが確立されている山の木に対して、町の木の場合はそういう流れがほとんど確立されていないという点。

つまり「町の木が欲しい」と言ったところで、原木市場のようにサイズできっちり選別して、市日があって、そこに行けば好きな木が買えて、車に積み込みしてくれて、といった機関があるわけではないので、自分で探し出さねばならないのです。巡りあったとしても、市場のようにサイスごとに整然と選別されているわけではありません。こちらが欲しいサイスと必要ないサイズとの見極め、それを誰がいかに行い、どうやって運び出すか、それを人通りのある町の中で行わねばならないケースもあります。ストックヤードなどがあれば最高ですが、状況は常に流動的。


伐採された木を見ていると全部どうにかしてあげたいと思うものの、物理的に無理なので欲しいサイズだけを選別していましたが、最近は『森の砂』や『小枝の輪切り』にも少しずつ需要が出て来たので、今までは控えていた小さな枝などにも手を出し始めました。こんなものまで引き取り始めたらとんでもないことになるぞ、と自分に言い聞かせつつも、目の前にこんな枝があったらほったらかしにすることなど到底出来ない。ということで、形や色合いの面白い小枝なども、『町の変木』とてして扱う事にしたのです。

『町の木』の面白いところは、そういう小枝から葉っぱまで素材がまるまる手に入るという事。山の木の場合は、市場や製材所を経る間に余計なモノが削ぎ落とされて、材のみになります。普通であれば、処分しなければならない余計なモノが無くなって手間が省けると思われるのでしょうが、普段そういうモノとの縁が薄い流通業の材木屋としてはそれが新鮮だったりするし、誰もが見向きもしないところにこそ商売のヒントがある。山の木と同じ事をしたって仕方がないわけで、都市林業ならではの出口を作ってこそ、われらビーバーがそこに介在する必要性と意義が出てくるはず!

 




本物のビーバー達の活動が盛んになるのは夏らしいのですが、われらビーバー救出隊にとってもっとも歓迎する季節が冬。まさに今がその時です。『寒伐り』といって、木が土中から水分と養分を吸い上げる活動が停滞しているため、この時期に伐採すると保存がききやすく、虫害のリスクも減らせます。これが夏場だと、木がたっぷり水分と養分を溜め込んでいるので、虫の活動も盛んで、丸太の保存にも適しません。木を伐るなら冬場。という事でおのずとビーバー隊の活動も盛んになるということです。今日も全国のあちこちでビーバー隊が気ぜわしく駆けずり回っています!

厳密にいえば、立春(2月4日)の前の30日間を「寒(かん」と言うのですが、広義で冬場に伐採する事を『寒伐り』と呼んでいます。ところで、誰もが知っているかのごとく『ビーバー隊』という呼び名を使っていますが、ご存じない方のためにここで改めてビーバー隊について説明しておきます。ビーバー隊とは・・・以前にもブログで書きましたが、三重県の大台町に別名『ビーバーハウス』と呼ばれる武田製材所があります。その代表者である武田誠さんは、雑木に愛され雑木を愛する男。木が好きで好きでたまらないという真性の木材馬鹿(最大級の賛辞)なのです。

スギやヒノキなどの針葉樹に比べて出口の定まらない小さな雑木は伐採されてもほとんど利用されることがなくそのまま放置。そんな姿を黙って見てはいられない。誰も救わないのなら俺が救おうじゃないか!と、誰に頼まれたわけでもないのに、生まれもっての本能で、居ても経ってもいられなくなって、そんな身寄りのない雑木たちを引き取りに行っているのです。颯爽と軽トラで駆けつけ、雑木を回収し、自分のところで製材し、その挽き具合をうっとりと眺める。こういう一連の流れを『救出』と呼んでいます。そんな武田さん率いるビーバーな人間たちが『ビーバー隊』で、武田さんはその隊長。

私もそのビーバー隊の末席に名を連ねさせていただいています。そのビーバーにもいろいろなタイプがいて、隊長のようにとにかく集めて挽いてみて挽き具合を楽しむ『挽きビーバー』、雑木の中でも硬めの木だけに惹かれる『ハリガネビーバー』、どこに伐採された現場があるとかやたら情報に詳しい『パパラッチビーバー』などなど。私はとにかく種類を増やして森のかけらを作りたい『かけらビーバー』。そんなビーバー隊の活躍する場所は森ではなく。そうです、これからは街路樹や公園、学校木、庭木、など町の中に植えられた木が大きくなり伐期を迎えているのです。まさに『都市林業』の時代がやって来たのです!

そういう木って、山から伐りだされる木のと違って流通システムが確立されていないのがほとんどで、木材市場に並ぶ事は滅多にありません。造園業者などが伐採するため、廃棄を前提として伐採するためそのまま廃棄物処理場へと向かうのが通例。そこには当然廃棄料というものが発生しますが、それってもの凄く無駄で誰も喜びません。どうせならば資源として利用しようじゃないかという事で、ビーバー隊が新しい流れを作ろうとしているのです。本当はモッタイナイを無くそうという錦の御旗を掲げて、自分たちの趣味嗜好を楽しんでいるのですが(笑)。それも本能だから仕方無い。

 




手に入った丸太は速やかに「解体作業」します。寒伐りなのでこの時期だと少々ほったらかしておいても大丈夫なんですが、水分が抜けると製材しにくくなるので、なるべく水分が多くて刃が通りやすいうちに製材するようにしています。というのも油断していると次から次に丸太が入って来て、狭い土場だとどれがいつ頃伐った何の木なのか分からなくなってしまうから。という事で、今回も『サカキ』をチェーンソーで短めにカットしてから、手押しで少しだけ面を取ってから芯でザックリと割っていきます。少々節は絡んでいても十分な大きさ!

以前は、何を作るか決めてなくて、とりあえず芯を外してなるべく長いままで精一杯大きなモノを取っておこうという考えで製材していました。しかしそれだと結局出口も定まらずいつまでもそのままで、やがてねじれたりして使い物にならなくなった事もあったので、今は【森のかけら】用とか、少し大きなモノは『森のりんご』用、薄いモノは『ストラップ』用などと具体的な出口を設定して短めにカットしてねじれのリスクも軽減させながら製材するようにしています。木の質や杢を見て瞬時に何にするか判断しながら製材。自分で挽くからこそ思い通りのサイズに挽けます。

そして角材、板材いろいろなサイズに挽いた後は、急速な乾燥による割れを避けるために小口にボンドを塗って、桟を入れて風通しのいい日陰で天然乾燥させます。後日ボンドが乾いたところで、忘れないうちに小口に伐採した日付と樹種名、伐採場所などをマジックで書き込みます。この時、小口がザラついているとマジックで書きにくいので、両小口ともスライド丸鋸で切断しています。数があると結構面倒な作業なのですが、これが大事。ここまでしておけば混乱することもないし、なにより粗末に扱えなくなります

材の方はここまでやれば、後はじっくりと乾燥するのを待つばかり。目安としては1年ぐらい先に使えればいいなと考えているので気の長い話。その頃にはどこでどうやって手に入れたのか記憶が曖昧になるので、こうしてブログに書き残しておくのも大事なことなのです。今回はサカキという事もあったので、枝葉もいくらか残ったままもらってきました。枝葉は捨てることなく事務所の神棚に。市場とかで仕入れれば枝葉などありませんので、こういうのはビーバー救出隊ならでは。お陰で最近は葉っぱにも目がいくようになってきました。

長さをカットするときに発生するおが屑だって無駄にはしません。今までも大量に発生したおが屑ですが、モッタイナイと思いながらも活用方法を見出せず結局廃棄してきましたが、今では『森の砂』という大義名分が出来ましたので、堂々と採集することも出来ます!特にサカキのおが屑は匂いに特徴があるので、染色材としてだけでなく、香料として使えそう。小枝も輪切り丸太にして名札やコースターにする(その際のおが屑も)と、ほぼ捨てるところなく使うことが出来ます。折角ご縁のあった神様に近い木、しっかりと骨までしゃぶり尽くして使わせていただかねば不謹慎!

 




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2019年2月
« 1月   3月 »
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728  
Scroll Up