森のかけら | 大五木材


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ツバキの英名は、Camellia(カメリア)だと言いましたが、日本のツバキの学名もCamellia japonica(カメリアヤポニカ)と言います。ではこのカメリアとは何かというと、フィリピンに滞在していたイエズス会の宣教師にして植物学者でもあった George Joseph Kamel (ゲオルグ・ジョセフ・カーメル)が、ツバキをヨーロッパに紹介した事にちなんで、『分類学の父』と呼ばれるリンネによって命名されました。昨日取り上げたジュエリーマキのカメリアダイヤモンドはブランド名ですが、文字通り椿の形にデザインされた指輪だというのを知ったのは大人になってからの事。

和名では、『ヤブツバキ』とも単に『ツバキ』とも記されている事があります。ツバキに限らず名前の頭にヤブ(藪)がつくのは、山地の藪に生える(つまり野生の)を意味していて、野生のツバキをヤブツバキ、園芸品として栽培されたものをツバキとするというのが一般的な定義だそうです。しかし一方では、元来野生に生えているものがツバキであって、園芸品にはそれぞれ品種名がつけられている(玉霞とか加茂本阿弥とか)ので、あえてヤブをつける必要がなく、標準和名は単に『ツバキ』でいいのであるという、重箱の隅をつつくような意見に賛同して【森のかけら】では単にツバキとしています。

というのは後付けで、本当はそれがツバキであるのは間違いなかったものの品種名までは特定できなかったし、今後のそこまでトレーサビリティが明確なツバキが入手できるとは思っていなかったので、入口は広げておこうと思ってザックリ椿という事にした次第です。まだSNSも使いこなせていなかった時代にモノの本を片手に必死に情報を収集した時代に書いた解説書と現在では情報収集力に圧倒的な差があり、改めて知ることが山ほどあります。しかし完璧なモノが出来るまで待っていたらいつまでも形にならないので、えいや~で踏み出した部分も多々あります。

今読み返せば、顔が真っ赤になるほど恥ずかしい事を書いていたり、間違った思い込みなどもありますが、気づいた時に修正・加筆して精度をあげていこうと思っています。その間に多少は木の経験値も増えますし、ものの見方も若い頃に比べれば少しは柔軟になったかなと思っているので。そういう意味ではツバキはこれぐらいのタイミングで良かったのかも。さて、ツバキについては木材としても材質云々よりも、物語やイメージとしてのツバキを取り上げてきましたが、それぐらいツバキは語り甲斐のある木と言えるかもしれません。そこで愛媛県人として忘れてはならないのは、俳句における椿。明日に続く・・・

 




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