森のかけら | 大五木材


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その昔に南京からやって来たという『ナンキンハゼ』を製材してみた話。伐採された小口の色が『ハゼノキ』のようには黄色くなかったので、黄色い木肌は期待していなかったのですが、材質も全然違っていてかなり軽軟。『ハゼノキ』の名前がついているのが不思議なくらい。その名前の由来は、文字通り南京のハゼとい意味で、日本のウルシ科のハゼと同じように種子から「烏臼油(うきゅうう)」という油脂が採れて、蝋燭や灯用、塗料、石鹸などに利用されているそうです

ウルシと同じように油脂が採れることからハゼノキの名前が冠されたようで、材質はハゼノキとは似ても似つかない。根皮や果皮は「烏臼(うきゅう)」と呼ばれ利尿剤になるなど有益であるものの、種子には毒があるようです。材質が思いのほか軟らかいので、【森のかけら】以外の出口についてはちょっと頭を悩ましそうですが、実に毒があるので『森の毒りんご』に使えそう。まあ、しっかり乾燥した後のコンディション次第ではありますが。ちなみに烏臼というのは、ナンキンハゼの漢名

材としてあまり用途が明確でない木というのは、それなりの理由があるわけで、このナンキンハゼも材としても用途としては器具材程度ですので、種子や樹皮、根皮などに比べると材はほとんど利用されていないみたいです。細かく割って削ってみればそれも頷けますが、偏屈材木屋としてはそういう木の方が燃えたりするのです!この木の別名に『トウハゼ』、『カンテラハゼ』、『リュウキュウハゼ』などがあります。トウハゼというのは言葉通りに唐から入って来たという意味。

リュウキュウハゼも入国ルートが名前になっていて、中国から琉球を経由して日本に入ってきたためその名前がつけられたもの。カンテラギというのは、採れた油でカンテラ(携帯用石油ランプ)を灯すためだと思われます。別名とか方言名に、その木の特徴が込められている事が多いので、用途を考えるためには、こういう情報がとても大切になります。さあ、これから乾燥したらどういう表情になるのか。新たな出口はこれからゆっくり考えるとして、【新・森のかけら(仮称】にナンキンハゼ(南京黄櫨)加わるのは確定です!

 




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