森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

それで念のため調べておこうと思って、文章で確認しておこうと小説をみてみると、意外な事実が分かったのです!原作では、「・・・巡査は右手の棒をあげ、(この国の巡査は 剣 ( けん ) の代わりに 水松 ( いちい の棒を持っているのです・・・」と書かれていました。更に混乱!私の疑問は、高圧的な河童の巡査が権力をふりかざす象徴として手にした警棒が、決して硬い木ではない針葉樹のイチイであるということに対してのモノだったのですが、まさか樹種そのものが違う木であったとは?!

かつて鉛筆の素材として重宝されたイチイは、イチイ科イチイ属の針葉樹で、別名が多い木としても知られています。特に北海道では「アララギ」、「オンコ」、「アカギ」、「キャラボク」、「クネニ」などとてもこれが同じ木を表わしているとは思えないほど個性的な名前で呼ばれています。しかし別名や地方名、方言名などを調べても「水松」という言葉は出てきません。そもそもイチイ科なのに松とはこれいかに?!そういえば以前にこれと同じような疑問を感じたことを思い出しました。それは数年前に神戸の植物園に行った解きの事です。

そこに大きな『ラクウシショウ(落羽松)』があり、実物を初めて見ました。ラクウショウは湿潤な場所を好む木で、そこでも沼のような場所で根元の方は水に浸かったまま大きくなっていました。土のある所ではムーミン谷に出てくるニョロニョロみたいな気根が沢山ありましたが、もしかしてあれってラクウショウのこれだったのか?それはさておき、そのラクウショウはヒノキ科(またはスギ科?)ヌマスギ属の針葉樹(またややこしい💦)で、和名を『ヌマスギ(沼杉』となっています。えっ、ラクウショウ(松)やのにヌマスギ(杉)ってどういうこと?!適当過ぎるやん!

それで後から調べて分かったのですが、ラクウショウの葉がマツのそれによく似ていることからスギの仲間であるはずなのにマツの名前がつけられたということのようでした。考えてみれば木の名前なんて見てそれがそうだと認識できればいいわけで、いちいち長ったらしくて難しい学名なんかで呼ぶ必要もないのです。正式だろうが俗名だろうが、そこに住む人がそれを何かに例えてつけた名前が分りやすくて的を得ていれば、やがてそれが周囲に広まり浸透して方言名になったりするのだと思います。更に続く・・・




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2019年10月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031  
Scroll Up