森のかけら | 大五木材


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最近またお問い合わせが増えている『モザイクボード』ですが、素材のまま販売する場合と、弊社でテーブルやカウンターなどに仕上げて販売する場合の2通りあります。当初は素材のまま販売する事が多かったのですが、最近は仕上げ+塗装までして出荷するケースが多くなってきています。素材のスペックはシンプルで、2000×500×30㎜3000×600×30㎜の2タイプのみ。素材販売の場合は、出荷前にサンダーで磨いて1枚ずつ段ボールにくるんで出荷するのですが、結構重量があるので宅急便の配送が難しくなってきています。

『モザイクボード』に限らず、長さがあって重量の重たいものについては、以前のようになんでもかんでも宅急便任せというわけにはいかなくなってきていて頭の痛い問題です。それが当初は圧倒的に工務店とか設計事務所からの素材でのお問合せ・ご注文ばかりだったのですが、最近は自分でクラフト細工をする人や、お店を開業するオーナー本人とかから直接オーダーが入ることが増えて、短くカットして仕上げ加工までしてから送る事が増えてきて少し傾向が変わってきました。こちらは先日作らせていただいてモザイクテーブル。

いつもお世話になっている地元のミセスホームさんが新しく作られた打ち合わせ室のテーブルにご注文おただきました。サイズは1300×850㎜、高さ700㎜。素材は600㎜までしかありませんが、モザイク仕様なので幅を剥ぎ合わせることが出来るので、素材の幅以上のサイズに仕上げることが可能です。ご希望で角は丸く面をとっていますの、より優しい雰囲気になりました。表面から見るとどうやって繋がっているんだろうと思わるかもしれませんが、側面を見れば仕組みが分ります。先端をジグザグに加工して組み合わせています。

指を組み合わせたように見えるのでフィンガージョイントと呼びます。数十種類の広葉樹をこうしてランダムに組み合わせて作っています。脚は淡赤色のブラック・チェリーの間に褐色のサーモアッシュを挟んでいます。仕上げには植物性のオイルを塗装。木の中に眠っていた本来の色が呼び起され、鮮やかにモザイク柄を引き立てています。そもそも240種類の木の標本【森のかけら】を作るぐらい多樹種を扱っていたのですが、何か新しい出口はなかろうかと模索している中で生まれたのがこの『モザイクボード』でした。

世界各国のいろいろな木を集めてみたはいいが、なかなかその出口が無くて困っていた時期でしたので、うってつけの商品となったのですが、最近は色合いの特徴的な木、例えば赤いブビンガとか紫色のパープルハートなどの入手が難しくなってきている(高価になっている)のと、この商品以外の広葉樹の出口を少しずつ作ってきたことで、原料不足に陥りつつあるという皮肉な事態にもなりつつありますが、そんな心配は在庫の大量のモザイクボードを売り切ってからのお話し。折角作ったものがまた倉庫の主になってしまっては元の木阿弥ですから💦




先日、地元の南海放送の人気番組『もぎたてテレビ』が弊社に取材に来ていただきました。この番組は、愛媛県内の市や町にスポットをあてて、その地の衣食住に関する人やモノなどを取り上げている長寿番組で、毎週日曜日のお昼に約1時間の枠で放送されていて、1991年の放送開始から延べの放送回数は1300回を超えています。かつてMCを務めて交替で県内各地を訪ね歩き取材を重ねた永江孝子さん&野志克仁さんは、現在は共に政治家(永江さんは衆議院議員、野志さんは松山市長)ですが、この番組の功績も大きかったのでは。

現在は南海放送のアナウンサーである寺尾英子さんと星加奈緒さん、愛媛生まれの異色の漫画家・杉作J太郎さんがパーソナリティを務められています。その杉作J太郎さんは漫画家でもありながら、ラジオでDJをしたり、映画評なども執筆されていて、『映画秘宝』の連載コーナーでのエッジの効いた映画評はいつも楽しみにしていました。その映画秘宝は残念ながら休刊となってしまったのですが、その数月前にJ太郎さんが原稿を落としてしまって、その経緯をラジオで喋られていたのですが、肝心なところを聞き逃してしまいました。

番組の事に話を戻すと、番組のコンセプトである「愛媛のいいとこ探し」は、担当ディレクターが地道に地域を歩き回って探すもので、取材の数日前に担当ディレクターがぶらりと弊社にもやって来られました。裏の小屋で子どもたちが遊んでいる姿が眼に映って、ここはなんだろうと思って訪ねて来たのです。次がこのあたりの地域の特集なので、平田町周辺で面白い人・場所ありませんか?という事だったので、思いつくひとを幾人か紹介させていただきました。そしたら倉庫にあるいろいろな木にも興味を持たれたようで、木の事にも質問が・・・

こうなったらこっちのもの!少しでも食いついたと思ったら決して逃がしはしません。一気に木の話で畳みかけてこちらに関心を向けて、木のモノも番組で取り上げていただくことになりました(笑)。後日MCの星加奈緒さんが取材に来てもらい、『木のもの屋・森羅』の木の雑貨や小屋で遊ぶ子供たちなどと合わせて、【森のかけら】などもカメラに収めてもらいました。木の専門番組でもないのですが、あとは編集お任せという事でいろいろ喋りまくっているうちにすっかり外は真っ暗になっていました。

こういうお昼の情報番組ってどうしても万人受けする食べ物を取り上げることが多くて、木とかにスポットライトがあたることって珍しいと思うので本当にありがたい事です。恐らく住宅に関わる建築資材だけしか置いてなければ、そこまで興味も持ってもらわなかったと思うのですが、暮らしの身近なところで使う木のモノだったり、いろいろな種類の木があるという面白さが目を引いたのだと思います。やっぱり方向性は間違っていなかった!放送は2月16日(日)、11:45~。内容は観てのお楽しみですが、いろいろな意味で編集の神の降臨を願う




昨日、キリ(桐)の話の際に竜の伝説を紹介しましたが、竜と言えば避けて通れないのが竜の名前を冠する植物・リュウゼツラン(竜舌蘭)。このブログを書き始めた頃の2009年に、朝青龍と白鳳が千秋楽で覇を争った時に紹介しましたが、思えばもう10年以上も昔の話。その時は、リュウゼツランの事を実物よりも先にさだまさしさんの歌『女郎花(おみなえし』で知りましたと書きました。悲哀溢れる内容なのですが、「竜舌蘭の夢は白い夢~♪」という歌詞で、確か高校生の頃だった思いますが、その名前を覚えました。

その名前だけでもリュウゼツランは、【森のかけら】に加わる資格充分なのですが、残念ながら木ではないので「かけら」には出来ません。リュウゼツランはかつて、花が咲くのに数十年もかかると誤解され、1世紀(100年)を要する植物という意味で、『Century plant(センチュリープラント)』」という別名もあります。そんなリュウゼツランを昨年、株分けしていただいて事務所の前に移植しました。この仲間は100種類以上もあって、これがどういう種類なのかは分りませんがどうやら無事根づいてくれたみたいです。

花を花を咲かせるのは長い年月を要しますが、ひとたび根付くと簡単に増殖するのでそこらじゅうリュウゼツランの子どもだらけになるので注意したほうがいいと言われてましたが、その後調べてみるとやはりその威力は凄まじく数十メートル離れた先にも仲間を増やしていくそうで相当に逞しい!いろいろと調べれば調べるほどに面白い植物で、樹木じゃないのが残念なほど。植物まで範囲を広げてしまうと収拾がつかなくなるので、このHPではそこまで深入りするつもりはありませんが興味は尽きません。

リュウゼツランは、肉厚な葉が竜の舌のように見えることからその名前がつけられたそうですが、こういう変わった名前を知って思うのは、最初にそれを言い出した人の気持ちはいかばかりか。初めにこれを竜の舌に見立てたひとはをさぞ膝を打ったことでしょう。この奇異な姿はさまざまなものに例えられたでしょうが、口伝として語り継がれるうちに人気投票のようにこれぞと誰もが納得する名前に落ち着いたと思うのですが、珍名奇名の多さは心の豊かさに通じると思います。昔の人は現代よりも花や木に多くのモノを見出していたんでしょう。




一体どれぐらいの時間をかけて試し尽くしたんだろうと呆れるぐらいに、さまざまな樹種から個別の特性を引き出してきたのが日本人の暮らし。連綿と継承されてきた「トライアイル&エラー」は時代を追うごとに研ぎ澄まされて、この用途にはこの木でならなければならないというルーティンが確立されてきましたが、それは同時に日本人の情緒が生み出した「木の出口」でもあったと思います。私は木の工業的な指数にはほとんど興味がありませんが、先人たちが育み語り継いできた木の物語は大好きです。そこに木の魅力が詰まっているから。

その物語は遠い昔に大陸から日本に木が伝わって来た時に一緒に伝播した話などに基づくものもありますが、その後日本風にアレンジされてすっかり根付いたものもあります。その用途を更に細分化させてマニアックなまでに活用方法を確定させてきたのは日本人の気質。そのDNAが私にも受け継がれ【森のかけら】を作らせたのだと思います。まあそういう考え方なので、出口を探る際にもヒントにしているのは昔からの用途です。桐といえば中国の古い伝説では、空を飛ぶ竜が天から舞い降りて寝そべった姿が琴になったと言われています

そのため、琴の部位には「竜角」とか「竜尾」、「竜足」、「竜舌」、「竜甲」など竜の名前がつけられています。という事は琴の音色は竜の鳴き声か?そんな竜の鳴き声を聴いてみたいというピュアな発想で作ったのが、『カラコロ木琴』。8角形の台座に10㎜刻みで長さの違う8種類のキリの板をボンドで貼り合わせると完成です。この中に木の玉を入れてクルクル回転させると可愛い音色がします。今までにもホワイトオークヨーロッパビーチなどで作ってきましたが、それらの硬質な木に比べると軟性なキリは軽くて軟らかい音色(竜のささやき)がします。

台座はミズナラですが、これはたまたま台座に合うサイズの短材のミズナラがあったからで、決して大きな材から木取りしているわけではありません。いずれ台座も適サイズが集まったら何種類か樹種を増やそうかと考えています。ボンドで貼って簡単に作れるのでワークショップなどで好評を博しているカラコロ木琴ですが、以前からいろいろな種類の木で作ってみたいと思っていたのですが、少しずつそれ用に貯めていて端材が揃ってきたので、今後いろいろな種類のカラコロ木琴を作って、それぞれの音色の違いを楽しみたいと思っています。




ひと削りしてすっかり綺麗になったキリ(桐)ですが、今回はこれを使ったノベルティのご注文を受けており、桐材を適サイズに木取りしていきます。帯鋸でザックリ荒割して、プレーナーで削っていくのですが、ここで取り上げるのはその主となるノベルティグッズではなくて、それを作るために挽き割った残りの端材。通常ならばこのまま焼却炉の灰となるペラペラの薄板。さすがにこれからは【森のかけら】も『モザイクボード』も作れません。この段階で十分に採算は取れていますので処分しても問題はありませんが、

木材の製麺線について私はこう考えています。例え立派な材があったとしても、こちら側にアイデアがなく活かしきれなればそれはゴミであり、有効なアイデアが見いだせればそれは原料となると。それは端材についても同様で、使える原料にするのか、処分すべきゴミにしてしまうのかは、こちらがどれだけ引き出しあるいは出口を持っているか次第。このサイズだと『ストラップ』として有用ですが、現在その在庫はたっぷりとあるので、別の出口に使ってみようと思います。これを集めて丁寧に小割してサイズを揃えていきます。

それで作ったのがこちら。幅40㎜、厚み5㎜、長さは80~150㎜の8種類。小割した端材で取れるだけ取りました。ここまで短いものまで取り切ると、さすがにこれで残ったものには未練はありません。キリは非常に軟らかい木なので、建築用材としてはなかなか使いどころが少なくて、家具だと引き出し内部などに用途はあるものの、それもある程度のサイズ感が無ければ、あまりに小さな材だと使いづらい。有名な用途である下駄や琴は専門性が高すぎて弊社からは結び付かないので、軟らかい性質を活かせるキリならではの出口が見いだせるかどうか。

それでもヒントとしたのは、やっぱり。音楽はもとより楽器についてもまったく知見を持ち合わせはいませんが、昔からその素材に選ばれているぐらいだから音の響きが素晴らしいのでしょう。よく「それぞれの木の特徴を活かした出口を見つけたい」と言っていますが、それは決して斬新なものということだけでなく、昔から親しまれてきた使い道を今風にブラッシュアップさせたり、少し何かを付け足したりするということでもあります。なにしろ先人たちはもうこれ以上は出ないだろうと思われるほど材の特性を絞り出していますから。続く・・・




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