森のかけら | 大五木材


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20130228 1エノキは、人の非常食としてだけでなく、鳥や虫たちにもとっても大切な生命をつなぎとめる存在でした。秋になると、その学名(Celtis)どおりに「甘い果実をつけ、ムクドリやヒヨドリなどの野鳥の格好の食料となります。また、近種の『エゾエノキ』は、エゾという北海道を示す名前がついているものの、全国に分布し、この種は日本の里山を代表する国蝶・オオムラサキゴマダラチョウの生育する木としても有名です。卵から孵化した幼虫は、夏から秋にかけてこの木の葉を食べて成長します。

 

20130228 2エノキの葉よりも薄いとされるエゾエノキの葉は彼らの食草で、冬になると地面に降りて、落ち葉の中で越冬し、春になると再び食草を食むために木を登ります。そして初夏になると羽化し、美しい姿を我々に見せてくれるのです。その後、成虫となるとクヌギなどの蜜を吸いに集まってくるのです。オオムラサキと並んでエノキを食草とする有名な昆虫が、メタリックな七色の鮮やかな光沢の鎧を身にまとった甲虫・タマムシです。エノキやケヤキなどの枯れ木に卵を産みつけ、その葉を食草として育ちます。

 

20130228 3とりわけエノキの葉を好むようで、タマムシの育て方を解説した本やサイトでも、エノキの葉が紹介されています。幼虫達はエノキの葉をバリバリと食むようですが、エノキを英語で言うと『Hackberry(ハックベリー)』。この『hack』という言葉には、『刻まれている』という意味もあり、それはハックベリーの葉の縁が鋸歯状に刻れていることに由来しているのですが、これは決してタマムシが食んでギザギザにしたのではないようです。さて、以上がエノキの主な特徴となります。

 

20120228 4それでは、エノキの擬態『メタリック・ベリー』について。その名前は、エノキの葉が好物のタマムシの金属光沢に由来しています。『ベリー(berry)』は、多肉質の小さな果実の事ですが、甘く美味しい実をつける英語名の『ハックベリー』にちなんでいます。そのボディは身に危険が及ぶとメタリックに輝き、鉄砲の弾すら弾きます。動きは俊敏で指先には強靭なパワーがあり、影を自由に作り出し操る能力の持ち主。妖蝶の使い手でもあり、好物はブルーベリー。緑の星JYONからやって来ました~!!

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20130227 1さて、次はエノキの名前の由来のついて。これには諸説あって、まずは器具の柄の木として使われたから「柄の木」とされたという説。また枝が多い事から枝の木(えのき)と呼ばれたという説。縁の木からエノキというのもあるようですが、これは樹形が似ていることからよく並べて植えられるケヤキが、別名「槻(ツキ」と呼ばれる事から、その縁が尽きたという語呂合わせから、縁尽き」→エノキとなったという説などもあり、いずれも着眼点は面白いものの、後付のこじつけのようで支持を得ていません。

 

20130227 2エノキはもともと関東地方にも多く、古くは一里塚に目印として植えられてきました。枝を広げる事で、旅人達に木陰を提供する役割もあったとされています。名前の由来に諸説あるのも、それだけ身近にあった馴染みのある木であった証拠でもあるのでしょう。東海道の街道沿いにはたくさんのエノキが植えられていたそうですが、馬に乗って通りかかった織田信長が部下に向かって、「同じ木ばかりで面白くない。たまには余の木(違う種類の木)を植えんか!」と叱責したそうです。

 

20130227 3いかにもカワリモノ好きの信長らしい発想!その言葉を家来がどういうわけか「エノキ」と聞き待ちがえた事から、ケヤキと同じように枝を広げて日陰を作る木を植え、その木の事をヨノキと呼ぶようになったとかエノキと漢字が、木偏に夏と書くのも、街道の一里塚に植えられ、夏に涼しい木陰を提供してくれるからという話にも結びつく、実にうまく出来た説で、個人的には断然この説を支持します!昔の話ですが中部地方の市場でエノキを仕入れた時に、樹種名が「ヨノキ」と表示してあった事がありました。

      

20130227 4そんなエノキですが、街道の一里塚としてだけではなく、上述したように飢饉の非常食としての役割もあったことから、神社などにも植えられ『御神木』として敬われてもきました。奇しくも、木偏に春夏秋冬の季節の漢字を持つ木が、いずれも聖なる木として、その枝や葉が神への供物や捧げものとされてきた事から考えれば、椿(ツバキ)、柊(ヒイラギ)、楸(アカメガシワ、ヒサゲ)と同様に、エノキにも四季のひとつが与えられたというのも頷ける話だと思うのです。

 

20130227 5そして、神仏を畏れず比叡山を焼き払った織田信長が、その神なる木を街道に植えさせたという事も、なんとなく因縁めいていて面白く、血で血を洗う戦国絵巻の中に生まれた、エノキ命名のエピソードを支持するものです。当時まだこの説を知らなかったので、一生懸命に木材辞典などで調べましたが一切「ヨノキ」などという樹種名には辿り着けず、市場の人も「ヨノキはヨノキよ」と言うばかりで、その正体が長い間分からなかった事を懐かしく思いだしました。




20130226 1それでは昨日ご案内したように、本日は第五惑星・JUON』からはるばる地球にやって来た星人(ほしびと)の生態をご紹介しましょう。ひとり目は、地球でいうところの『榎(えのき』の守護神、『メタリックベリー』。紫外線の影響で、モノクロでしかその姿を見せられないのが残念ですが、そのボディは地球には存在しない特殊な金属合金で美しい光沢を放ちます。しかしながら強靭軽量で、軽快に走り回ります。葉をギザギザに刻んだり、自由に影を作れる能力は、名前の語源に由来しているのです。

 

20130226 2それでは、そのヤドリギ(宿木)たるの話をしましょう。エノキは、ニレ科エノキ属の広葉樹で、高さ20mにもなる高木で、大きなものになるとその直径の2mを超えるというから結構大きなものです。大木になり相応の硬さがあるものの、それほどの強度がないため建築材で使われる事は多くありません。着色すると木目の雰囲気がケヤキによく似ていう事から、大黒柱などにケヤキの代用品として使われる事があります。それよりも器や器具材、家具材などで利用されたものを時々見かけます。

 

20130226 3ニレ科の木は立ち木の姿もよく似ていますが、エノキの幹の特徴は「象の足」とも称される横皺(よこじわ)が出来ることです。枝分かれしたと部分などによく現れ、ニレ科の樹種の判別の材料ともされます。このエノキという木は、加工後の「材」としてよりも、森にある「木」とえしてのエピソードが多い木でもあります。まずは、その名前から。エノキの学名であるCeltisという言葉には、「甘い果実をつける木」という意味がありすが、実際に昔は飢饉の際の非常食として重宝されたようです

 

20130226 4それを物語るように、全国各地で飢饉の際にエノキの実や葉までも食料として飢えをしのいだことから、エノキの木が信仰の対象となって奉られている例がいくつも実在しています。城造りの名人と謳われた加藤清正公も、名城・熊本城を築く際には、成長が早く大木になって、樹皮が燃えやすく薪として燃料にも使える事から、篭城への備えてして、城内に多くのエノキやムクノキを植えました。わが松山城にもエノキが植えられていますが、その名残でしょうか。貴重な食料源としてのエノキの一面です。




20130225 1地球から遥か遠いところにある惑星JUON(ジュオン)は、地球で海にあたる部分がすべて深い森で覆われた木の惑星。広大な森林を育む肥沃な大地の地下には、大量の地下水が溢れている。森には、小さな潅木から高さ100mを超える超高木まで、多様な種類の木々が仲良く共生している。圧倒的な量の森林が生み出す酸素のお陰で、JYONの大気は澄み渡り、酸素マスク並みの高密度で、遥か先の森の葉音や光のゆらめきすらも感じ取る事が出来る。この星は、宇宙の中の『緑の海』。

 

20130225 2そこには、たくさんの不思議な虫や鳥などの生物が息づき、互いのテリトリーを侵すことなく、理想的な状態の食物連鎖が互いの命を支えている。個人の財産や利権、私利私欲、ワイロなどという概念は存在せず、おなか一杯になれば、決してそれ以上に無益な狩りは行なわず、傷ついた者には違う種類の者でも手を差し伸べあう。森の生み出す『めぐみ』を皆がわけ隔てなく享受し、その恩恵に感謝し、余った種は自らが土に戻し、翌年のめぐみに備える知恵をみにつけている。

 

20130225 3この星で生きとし生けるモノには皆、無駄という事が大嫌いだ。彼らが森からのめぐみを受け取る際に、森の木々たちと交わした協定は、森のめぐみを無駄にしないという事。なのでここでは誰もが『モッタイナイ』の実践者なのだ。この星の生き物に生命を与える森の木は、ただ無言でそこに立ちつくしているのではない。必要があれば、別の姿になって現れ自由に動き回る事も出来る。それぞれの木には、地球でいうところの樹木名の他に、フォレスト・ネームがあり、その木の特徴を体言している。

 

20130225 4それはあたかも木の守護神のようなものかもしれない。自分の木に危険が迫った場合や、大切なメッセージを伝えなければならない時など、彼らは擬態して現れる。その能力や特性も、それぞれの木の性質を受け継いでいて、彼らを知ることはJYONの木を知ることでもあるのだ。普段は決して、他の星に訪れることのない彼らだが、深刻な環境破壊が進む地球の現状を危ぶんで、彼らが擬態の姿でこの星にやって来た。彼らが伝えようとしているメッセージとは何なのか?!明日からその謎を探る・・・




20130224 1今までにも何度かご紹介させていただきましたが、アフリカを代表するマメ科の巨木・ブビンガについて。20年以上天然化乾燥させた長期在庫のブビンガが入手したのは今から数年前の話。保管状況が悪く、とことどころに雨に穿たれた形跡や朽ちている部分があるものの、天然乾燥によってじっくり乾かせた事で、艶と光沢が失われていません。そのブビンガにもあちこちからお声がかかり、結構な量が旅立っていきました。今は原材料そのままではなく、加工して納品がほとんどです。

 

20130224 2原材料となる板から、必要なサイズに切り分ける作業を『木取(きど)り』と言いますが、その結果、不要となった端材が大量に発生することになります。これが貴重な【森のかけら】の原料となるわけですが、回転率のいい材からは大量のかけら予備軍が生まれる事になり、ブビンガなどもその1つで、既に大量のかけらストックがあります。それで、『森のたまご』や『森のこだま』など新商品も開発したわけですが、それらの在庫量も充分なほどにブビンガの端材が発生しております。

 

20130224 3それで、今回その端材たちを、小さな商品に刻む前の姿で販売させていただく事にしました。ある程度の幅のある板のまま加工すると、どうしても全体の厚みを揃えるためにかなり薄いものになってしまいます。以前は、加工もしていないラフ材(製材しただけの本当の荒材)でもそえなりに売れていたのですあ、ネットで販売するようになると質感や色合いを伝えるために、最低限の加工をして、仕上がりの雰囲気を和かってもらわねばなりません。数日掛けて大量のブビンガの端材を一斉加工。

 

20130224 4サイズが長いのでカットしたという場合は、立派な端材が残りますが、ねじれや割れ、反り、虫穴などのよんどころない事情によって出来た端材の場合、それを削って仕上げるのもそれなりに労力のいる作業となります。今回加工した多くが300mm幅前後のものでしたが、ねじれが強いと加工機に通らないため端をカット。なるべく大きな方が用途が広がるのではと、極力使える部分は残したつもりですが、削ってみると結構割れが深く入っていたり、腐りが進行していたりと皆満身創痍。

 

20130224 5日本に輸入され、私の手元に届くまでだけでも20年以上経過しているわけですから、このブビンガがアフリカの大地から切り離されたのはいつの日のことでしょうか・・・。恐らく30年以上昔の話ではないかと思います。それが何の因果か、愛媛の地でテーブルや棚板として第二の人(樹)生を歩む事となるわけですから、その端材にもそれなりの敬意を払って、無駄なく骨までしゃぶらせていただかねばなりません。30数年漬け込まれ、たっぷり味の染み込んだブビンガ端材、ご堪能下さい!

ブビンガの端材は、『ちょこっと端材』コーナーで販売中です




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