森のかけら | 大五木材


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20120216 1今晩は地元の公民館で、人権集会があり出席させていただきました。今年の公民館分館主事のおつとめも残すところあとわずか。何事も終わりに近づけば、要領を得て何だか寂寥感を覚えたりするものです。集会そのものは、松山市役所の人権啓発課から講師をお招きして、分かりやすく身近な人権について勉強させていただきました。各地で講演されていらっしゃるという事でしたが、流暢なトークで1時間半弱があっという間。ただ一方的に話すだけでなく、聴衆参加型の講演はさすがプロ!

 

20120216 2その中で、「トリック・スター」という頭の体操がありました。ご存知の方も多いと思いますが、点線に沿ってイラストを切り離し、2頭のロバに、2人のジョッキーをうまく乗せる方法はあるか?という問題です。紙を折り曲げてはいけません。私は元来物事を斜め読みする人間ですので、こういうひねりの効いたクイズは得意だと自負していたのですが、頭が硬くなってしまっています。最近「放電」し過ぎて中身が空っぽになっているようです。ちょっと足踏みしていたようですのでまた走り出します!

 

20120216 3この答えはしばらく考えていただくとして、会場となった地元平田町の公民館は、地方分館の割には結構立派で大きな建物です。その2階の畳敷きの部屋が会場となったのですがで、ここでいつも気になっていたのが床の間に掛かったこちらの額。そこに書かれた四文字熟語の意味は分からなくとも、最後に記された名が「大平正芳」と読める事だけは分かっていました。てっきり複写か何かだと思っていたら、平田町の方で大平元総理と面識のある方がいらしたそうで、本当にご本人に揮毫(きごう)したいただいた本物だとか!

20120216 4第68代の内閣総理大臣大平正芳さんは、佐藤栄作総理の後継総理争いで、三木武夫、田中角栄、福田赳夫の三氏と並び「三角大福(さんかくだいふく)」と称され、激しい政争の末総理の座を射止めながら、総理現職中に亡くなられるという悲運の方でした。昔は、国会答弁の際の「アー、ウー」という口癖がよく物真似されたものですが、最近その名を耳にする事は久しいです。盟友と呼ばれた田中角栄などと比べても、歴代総理経験者の中でほとんど悪口の聞こえてこない稀有な政治家だと思います。大平さんは、お隣の香川県2区選出で、四国出身の総理大臣としても特別ご贔屓です。その大平さんは、漢詩などにも造詣が深くその教養の高さは歴代総理の中でも群を抜いていたとか。パフォーマンスとは縁遠いタイプでしたが、その寡黙で誠実そうなお人柄と貫禄ある風貌から、私にとって絵に描いたような「総理大臣らしい総理大臣」でした。

 

20120216 5その大平さんの揮毫好きは有名で、よく書を残されているのは知っていたのですが、まさかここにあるものが直筆だったとかは!本人が好きな言葉を組み合わせて造語を作る事も多かったとかで、これもその1つで、「任怨分謗(にんえんぶんぼう」と書いてあるようです。「任怨」とは「何か思い切った新しい仕事をやる時には、きまってだれかの怨みをかう。だが、そうした怨をいちいち気にしていたのでは、とても新規事業はやりとげられない。敢えてその怨を受けよ。中傷の火の粉を恐れるな。」の意。「分謗」とは、「いったん志をともにした以上は、一心同体となってその怨を分けて受ける気概がなければならない。」という意味だとか。この言葉、今の政治家の皆さん胸に刻んでいただきたい。政治家が口にする(文字に著す)信条に『責任と覚悟と威厳』があった時代の名残。




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