森のかけら | 大五木材


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20120225 1本日は、岡山県美作より美作木青協の皆さんと島根県出雲より出雲木青協の皆さんをお招きしての3会団合同例会の開催です。この合同例会は、今から7、8年前に私が美作にお招きいただきお話をさせていただく機会を得たのですが、その時の心温まるおもてなしに感激して、ぜひ他の会員にも共有してもらいたいとの思いで、隔年で互いの地を訪れて例会を開催しています。今年は愛媛にお集まりいただき、愛媛プレカットさんで工場見学の後、ホテルに会場を移して講演会。

 

20120225 2まずは、各会団長からご挨拶。愛媛の井上会長の歓迎の挨拶に続いて、美作の鈴鹿雄平会長からもご挨拶がありました。鈴鹿君は、中四国地区でも有数の地松(国産の松)の専門製材工場です。以前に何度か訪問させていただきましたが、まあ松山では見かける事のない製材の光景。国産の松が土場に所狭しと居並ぶ姿は圧巻です!地松というと、主に梁丸太や構造材のイメージですが、こちらではフローリングやパネリングも作られています。松に光沢の美しさに開眼させられました。

 

20120225 3この話はいずれ『今日のかけら』の『アカマツ』の項で詳しくお話させていただきます。それでは銘建工業の将棋王・安東真吾さんから「オーストリアの林業の現状」について。一般の方にしてみると、「木の仕事」というと森林伐採から製材、小売、加工などすべてをこなしているような印象を持たれる方も多いのですが、植林から最終加工まですべてを自社で行っている企業はごくわずか。実際には細分化していて、弊社も通常は原木を触ることはありません。ですので安東さんのお話全てが新鮮。

 

20120225 4オーストリアの森林は日本によく似た急峻な地形で、小口賞所有者が多いのも似ていて、人件費も対して変わらず、出てくる素材の生産コストにも大差がないのに、山に残るお金に雲伝の差があるのはなぜか?安東さんの分析によると、高性能機械の導入や技術者の育成など、つまり生産者の意識の差が原因であり、それを解消するためには、世界の林業の現状を知るべきではないのかと。明快です!器の箱物づくりから、人間の中身づくりへのシフトは日本の全産業の命題です

 

20120225 5外を知る事で、内なる自分の輪郭もはっきりしてきます。無垢の内装材を取り扱うにあたって、全国各地の生産者を訪ね、そのものづくりの姿勢やこだわりに触れたことが、自分の進むべきの骨格を作ってくれました。それぞれの立場で知識の習得と研鑽に励み、ものづくりの意識を高めていく事の重要性は、企業レベルの代償を超えて共通のテーマです。大変勉強になりました。その後は、ワールドな安東さんの話から一転して、私がミクロな「森の出口」の話を少しだけさせていただきました。物事には両極がある方がわかり易いでしょ!

20120225 6私もいよいよ来月に卒業を控え、会員の前で現役会員として木の話をさせていただくのも遂に最後となりました。20年前の入会当時、饒舌な緒先輩を前にたじろいだ引っ込み思案な私でしたが、去って行く今に至っては話し足りない寂しさもあり。我が身の事ながら、ああ人間って変われるものなんだと実感それも県外にライバルとして立ちはだかっていただいた美作木青さんのような存在あればこそ。美作木青の皆さんはこれからも私にとって永遠の目標であり、永遠の良き酒友であります。最後の例会に花を添えていただき感謝!安東さん、ありがとうございました~!




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