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さて今年のお盆は、我が家にとって異常気象ならぬ異常行動。例年は私の実家と家内の実家(車で10分以内の距離)で泊まって、従兄弟たちと一団(両方でその親も合わせると30人弱!)で近くに民族大移動するのですが、今年は岡山県の『東粟倉おもちゃ村』で開催されている『第1回創作玩具フェスティバル』にお貸ししていた『木の玉プール』の撤収もあるという事で、久し振りに家族で中国方面に小旅行をする事になりました。
長女も来年は高校生、双子も中学生になるという事もあって、家族揃っての旅行もなかなか難しくなりそうなので、思い切って仕事とも絡めてこの時期に強行!細かなスケジュールは組まずに、お盆のこの時期とはいえ観光客が多くなさそうな山のもの、木のものとの出会いを期待して出発。一般の方が赴かれる人気スポットは避けようという事でガイドブック無しに出たとこ勝負で車を走らせていると、偶然目に入った『創作家具』の看板。通過するわけにはいくまいと立ち寄り。
お隣に蕎麦屋さんも併設していました、聴くと木工職人のご主人さんの蕎麦打ちの趣味が高じて昨年建てられたお店だという事でした。突然、しかも蕎麦をたべるわけでもない(ちょうどお昼を済ませたばかりだったので・・・)のにも関わらず、親切に倉庫まで案内していただきました。もうお隣は鳥取県という岡山県勝田郡奈義町。場所的に地元のスギ・ヒノキ材を使った家具工房かと思っていたらさにあらず。店内には輸入広葉樹で出来た家具がズラリ!
ブラック・ウォールナットやパドックなどの外材もインターネットなどを通じて仕入れらていらっしゃるとの事。もちろん地元のスギやお隣の智頭杉の商品も沢山ありましたが、家具作りのお考えが柔軟でデザインも素敵です。食事の出来るコーナーと商品展示のコーナーは区切られているのですが、ちょうどお昼時だった事もあり、次々とお蕎麦目当てのお客様がご来店!カウンターやテーブル、椅子もすべて手作りで、お蕎麦を食べながら家具の質感も実体験出来ます。
2階もあって、床に張られたアカマツの瑞々しさが眩しく映りました。2階からのロケーションも素敵で、蕎麦打ちが趣味の木工職人としては、きっとすべての願いが叶った理想郷なのではないかと思いました。大物は無理でしたが、折角のご縁ですので智頭杉の器と、赤樫と黒檀で出来たミニストラップを購入させていただきました。よく目の詰まった智頭杉の黒味、迫力と趣があります。こちらのお店の名前は『創作家具ウッディライフ草刈』さん、小旅行出足好調です!
今年のお盆の里帰りは、子供たちの強い要望もあって、こどもたちだけひと足先に実家に帰省。散々プールで遊ばせてもらったにも関わらず、私たちが帰省した翌日も結局川遊びに行く事になりました。この夏は、お隣の四万十市の江崎川で国内観測史上最高気温41.0度が観測されるなど、田舎=涼しい図式は崩壊。クーラーの効いた部屋で寝転がっていたい気分でしたが、それが許されるはずもなく定番の川に行ったのですが雨不足で水量激減!
四万十川でも水量が減って、あまりの暑さに川も生温く鮎の捕獲量も減っているそうですが、こちらの川の温度もいつもの冷え冷えではありませんでした。いろいろな場面で過去の常識が通用しなくなっていってきています。住宅の工法などを見ていても、金物工法や断熱システム、使用部材の劇的な変化など年々変わり行く家作りの現場に接すると、ベニヤの裏に図板を1枚書いただけでトントンと棟梁がゲンノウを振るっていた時代は古き思い出の中。
過去の記憶を美化して足踏みしていても仕方の無い事ですが、家作りに関わらずおじいさん、おばあさんの生活の知恵が通用しないほどのシステム上の変化、気象の変化は、積み上げてきた過去の経験を全否定するようで一抹の寂しさもあります。科学技術の向上、発展は過去のさまざまな謎や不思議を解明してくれますが、いわゆるダークサイドが明るくなってしまえばいいというものでもないはず。何だかよく分からない闇や薄暗さも絶対必要な存在。
見えてはいけなかったものや、あえて見ない事で成り立っていて約束事や連帯意識のようなものまですべて白日のもとに晒されて、OかXのに二者択一を迫られているようにも感じます。この数年、ずっと来ているこの光景ですが、いつまでこの姿を保っている事でしょう。子供たちが川遊びをするという事でありがたいことに兄が事前に道の草刈りをしてくれていたのですが、故郷の森の風景は年々弱っています。いろいろな要因が複雑に関わりあってその解決方法は容易に見つかりません。
田舎の山は手入れがされず、年々倒木は増え、森は痛み老いています。バチが当たる、お天道様が怒っている、山の神が泣いている、そんな言葉も背景の自然からひっぱり剥がされ白日のもとに晒され軽んじられ、そこにある森とは別物として論じらます。せめてここで無邪気に笑う子供たちだけでも、目の前にある自然とて人の手が加えられて何とか維持されているという事に無関心や無反応でいてほしくないと思うのです。失ってしまっては二度と戻らないもの・・・
本日も『セン』の話。昨日、センにはその性質によって『ヌカセン』と『オニセン』があるという話をしました。職人さんや材木問屋さんなどからその話はよく聞くものの、個人的にはあまりに硬いオニセン(文字通り鬼のように硬い)には出会った事がないので、正直その差がどれぐらいのものなのかはっきりとは分かりません。今まで弊社で経験したセンは至って素性のいいものばかりで、センで泣かされた経験はないので、個人的にはセンに対する印象はすこぶるいいのです。ただし、現在の手持ち在庫はかなり少なくなってきているので、そろそろセン、特にヌカセンを集めなくてはと思っているところです。さて、ミカンカフェさんのセンのテーブルの仕上がりはこんな雰囲気です。写真奥に見えるのが、以前作らせていただいた『霧島あか松』のローテーブルです。
変化のある柾目の画像はご覧いただきましたが、表面に柾目が出るという事は、当然ながら側面には板目が現れます。このセンのテーブルの側面にも、上品な柾目とは対照的な幾何学的な杢が現れています。エッジを立てるように削り込むほどに、杢の形がどんどん変化していくのも側面に板目の出る木を削る楽しみのひとつです。加工は、いつもの善家雅智君(ZEN FURNITURE)』。禅家君のお陰で何とか書入れ時のお盆までには納品させていただく事が出来ました。
このセンですが、実は以前にも近くでお使いいただいた事がありました。それが馴染みの『みなと食堂』さんのカウンターです。オレンジ会や家族でお邪魔するときは大人数なのでいつも座敷に座らわせていただくので(しかもほとんど常連さんの指定席となっているようなので)、滅多に座る事もなかったのですが、先日久し振りに座らせていただきました。ここに納品させていただいたのはもう10数年も前の話。あの頃、こうして感慨深い思いでこのセンに接する時が来るとは夢にも思いませんでしたが・・・
ケヤキの代用品などともされるセンですが、その杢はケヤキよりも濃密で上品。これを代替品なんていうのは失礼な話。昔からセンに対する意識が低い地域なので、ネームバリューも存在感も薄いのですが、今改めて見直してみるとその表情に惚れ惚れします。かつては家具材程度しか用途を持ち合わせていませんでしたが、今なら【森のりんご】や【森のたまご】としても面白そうです。などと思った時には適サイズのセンは無い~。木との出会いも一期一会です。ご縁を大切にせねば!
このセンという木は、ほぼ日本全国に広く分布していて、特に北海道や東北地方から良材が出てきます。四国にも生育はしているのですが、大きなセンが付近の原木市場に出たという話しはあまり聞きません。大きくなる木としても知られていて、大きいものになると高さ25m以上、直径は1mにもなります。柾目が美しい事から昔は、下駄にも使われた事もあるようですが、家具材として着色しケヤキの代用に使われる事も多く、その名が伏せられる事もしばしば・・・
1つの木に対して幾つもの呼び名があるというのは、木にとってはよくある話。例えばイチイの木が、アララギとかアカギ、オンコ、キャラボクとか呼ばれるという風に。ところがセンの場合は、図鑑などで調べても載っていなかったという声を聞く事があります。それは別名が幾つかあるというより、木として立っている時の呼び名と、伐られて材になった時の呼び名が違うという変わった慣習のせいでしょう。立っている頃は『ハリギリ』、伐られると『セン』となります。
なぜこういう呼び方が定着したのか研究者の間でもよく分かっていないようです。『ハリギリ』の名前については、同じウコギ科のタラノキのように鋭い針のような棘があり、その材質がキリのよう(あくまでも見た目の印象だと思います。硬さは全然違いますから)であることから命名されたようです。葉の形がキリに似ているという説もあるようですが、その形はキリというよりも大きいカエデというイメージで、別名『テングノハウチワ』とも呼ばれているぐらいです。
古いアイヌの記述には、この木で丸木舟を作ったとか、大きな木鉢や臼を作ったという記録もあるそうなので、ケヤキの代替材というよりも、密度の高いセンの特徴を活かした使い方をされていたようです。材としてのセンの名前の由来については不明ですが、材質が軟らかく素直で加工もしやすい『ヌカセン(糠栓)』と、色合いが淡く飴色で材質も硬く暴れやねじれの出やすい『オニセン(鬼栓)』のふたつに大別され、その用途に応じて使い分けされています。
★今日のかけら・#068 【栓/セン】 ウコギ科ハリギリ属・広葉樹・北海道産
以前にブログでもご紹介させていただきましたが、松山市の人気カフェ、パティスリー・ミカンカフェさんの店舗2階では、弊社で作らせていただいた『霧島あか松』のローテーブルや杉のログ風ベンチなどを使っていただいております。今回は更にこの猛暑で大人気のカキ氷に殺到するお客さんに対応するために追加でテーブルのご注文をいただきました。こうして長くお付き合いをさせていただけるのはありがたい限り。お店に寄ってケーキを買わせてただく口実も出来ます!
納品させていただいた日も大盛況!夏休みという事もあって、店内には座りきれないほどの家族連れが溢れていました。いつも納品とかでお邪魔しても、汚れた作業服でお洒落な店内に長時間滞在するにも何だか申し訳ないので、テイクアウトでケーキでひっそりと購入させていただいております。この日も冷たくて美味しそうなカキ氷を横目にお仕事に専念。それにしても沢山のファンに愛されていらっしゃいます。さて、話をテーブルに戻します。
スペースの関係上、そう大きくはないサイズをご希望されたのですが、もう常連ですからオーナーも楽しみ方をよくご存知です。忙しい中、時間を作ってもらってご来店いただき、暑い倉庫の中で来選びに一緒に汗をかいてもらいます。そうやって今回選んでいただいたのが、この北海道産の栓(セン)の変形の耳付き板。小ぶりながら耳の変化と密な木目の生み出す味わいはかなりのものです。これはまだ荒加工の段階、ここから綺麗に削っていきます!
節のある部分や耳の変化の激しい部分には、濃厚な木目のうねりや妙味ある杢が現れ楽しませてくれるものですが、このセンも複雑で濃厚な表情を見せてくれます。削ってゆけばゆくほどに、その面白さの全貌が見えてきます。緻密な年輪に垂直に縮みがいくつも入って、杢フェチにはたまりません!このセン、小ぶりとはいっても最大幅で1m以上はありますので、木目を味わうには充分過ぎるキャンパスです。こういう木目を見ているだけで感慨深い気持ちになるのは、そこに命の凄みがあるから。
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