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本日も才の木の10周年記念事業・松山トークカフェの話ですが、高部先生と伊藤先生に健太郎君の山の現場をご覧いただいた後には、カフェに戻って、その山から出材される丸太の具体的でちょっと新しい『出口』についてご覧いただきました。本来、日本においては古来より生活のほとんどのモノを木で作ってきたといっても過言ではないほどに、木のモノが暮らしに密接に関わってきました。それが木以外の素材に取って代わられたため、若い方には木という素材が新鮮に見えることも。
日頃から木に囲まれた仕事をしていると、木があることが当たり前のように思えてしまいます。なので、弊社に家や家具の素材選びに来られたお客さんが、倉庫に入ると「うわ~、木がいっぱいあって、木の匂いが凄い~!」なんて言わて改めて、材木屋という仕事が特殊な環境の仕事なんだと実感します。私自身も(家や家具以外の)異業種の方と付き合おうようになってから、木という素材がいかにウェルカムで迎えていただいているのかを思い知らされました。そんな古くて新しい出口がこちら。
以前にもこのブログでご紹介させていただきましたが、世界のトップ10に入るドラムメーカー・㈱サカエリズム楽器の中田栄蔵社長が、こだわりにこだわって作りあげられた愛媛県の木を使ったスネアドラム。試行錯誤を経て商品化されました。わずかながらでもその制作の一端に関わらせていただけたことは感激でした。楽器も需要な木の出口のひとつなのですが、そのままでは楽器としての特性が得られないような木も、熱や圧締、圧縮などの加工を施すことで特性を引き出せることも。
高部先生にはその愛媛県産ヒノキのドラムを実際に叩いていただき、愛媛の音色を感じていただきました。音楽にも造詣の深い高部先生の耳には、森にいた頃のヒノキが聞いていた鳥のさえずりや森を渡る風の音が聞こえたのではないかと思います。楽器という出口は新しいものではありませんが、ただ単に素材として供給するという流れから、末端の出口との人とのつながり方まで含めて、物語性などを付加した新しい形での連携の事などをお話しさせていただければと考えています。
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