森のかけら | 大五木材


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少し前の話ですが、カリフォルニアで大規模な山火事が発生し、90人近い人が犠牲となり(当時の報道では200人以上の安否が不明)同州史上最大の山火事被害を出すという痛ましい出来事がありました。空気が乾燥したこの時期、毎年頻発して大きな被害を出す山火事ですが、その原因は自然発火から焚火の不始末までさまざま。アメリカの消防機関カル・ファイア(Cal Fire)によると、カリフォルニア州南部においては落雷などの自然現象によって引き起こされる山火事はごく一部で、その95%が人為的なものだそうです。

もともと湿度が低く、内陸部サンタナからフェーン現象で乾いた熱風が入って来て、乾燥した大地が広がり炎が広がりやすい環境を作っているところなので、ちょっとした火が大きく燃え広がってしまうのだそうです。人為的な原因として多いのは、電線の落下事故、電動工具や草刈機からの火花、花火、キャンプファイア、ごみを燃やす行為、そしてもっとも憎むべきは放火。統計では放火による山火事が5%もあるらしいのですが、これは極悪非道な行為。アメリカでは過去に放火犯に対して死刑評決が下された事例もあります。

大木に成長した立派な木々が炎に焼かれていく様子は見ていて本当に痛ましい・・・。動機はどうあれ放火は絶対に許してはならない行為です。そういう最低な行為は問題外としても、さまざまな原因で発生してしまう森林火災に対して、乾季での屋外での火の使用に対する規制をしたり、電力会社でも火災の危険性が極めて高い場所で電線への電力供給を停止する措置を取るなどいろいろな取り組みはされているものの、毎年8万件近い山火事が発生し、その焼失面積は増加しています。2006年には1000万エーカーの森が消失!!

1000万エーカーってどれぐらいの広さかというと、㎡だと4,064,800㎡。それでもピンとこない。日本の国土の0.01%に値するそうですが、ちょっと分かりづらいですがとにかく膨大な森が毎年毎年灰燼に帰してしまっているのです。頻発する山林火災に対してトランプ大統領と地元消防との間で、その責任を問う論争もありました。管理の不手際を指摘するトランプに対して、森林面積の60%は連邦政府の管理責任だと反論していましたが、いずれにせよあの広大な森を乾季の炎から守るのは容易な事でないことは想像できます。

尊い命を落とされた方が沢山いる中で、木の事などどうでもいいと思われるかもしれませんが、焼失した木々を伐採して生活の糧とされていた人だっていたはず。木の仕事を生業とする者のはしくれとして、数十年~百数年もかけた育った高齢木たちが炎に焦がされていく姿を想像すると涙が出そうになってしまいます。弊社にもわずかながらカリフォルニア出身の北米材がやって来ます。もしかしたら森林火災を運良く免れた木かもしれません。そう考えたら、端材と言えども大切に使わせていただかねば罰があたります。




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