森のかけら | 大五木材


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松山市堀の内の城山公園で開催された『ほろよいフェスタ2019』に町内の方々と参加してきました。愛媛県内の17の蔵元と20の店舗が出店していて、それぞれの蔵元が5~6銘柄の日本酒を陳列。参加者は¥5,000の参加費(前売り券は¥4,500)で、こころよくまで日本酒を楽しめます。こういうイベントが開催しされていた事は知っていたのですが、私は今年初参加。一緒に行った町内の方は昨年も参加したのですが、とてもよかったらしく今年は大幅に人数を増やして「チーム平田町」で多数参加させていただきました。

私は日本酒党なのですが、50歳を過ぎた頃からかなり酒量は減りました。あまり飲み過ぎると翌日も残るようになってきたのと、晩酌をするとブログを含めた夜のデスクワークが出来なくなってしまうので普段はほとんど飲みません。こういう時のためにたっぷり飲めるようにコンディションも整えていますが、普段からあまり飲まないといざという時も沢山飲めなくなるみたい・・・まあいい歳になってきましたので、若い頃みたいに量ではなく質で日本酒を楽しんでいきたいと、飲み始めるまでは思っていたのです(キリッ)。

それぞれの酒蔵が自慢の銘柄を持って来られていて、参加者は小さめのグラスを持って店店を巡り、好みの日本酒を注いでもらいます。グラスが小さいので三、四口で飲み切ってしまうので、わざわざ自分のテーブルまで戻って飲むのが次第にまどろっこしくなって(!)、そのうちテーブルを離れて、蔵元側のテーブルからテーブルを移動。純米酒やら吟醸酒などどれもこれも美味しいので調子に乗ってグイグイやっていたら、かなりアルコール度数の高い原酒などあって、量よりも質も思いはあえなく撃沈。質の高い酒を量飲んでしまい、ほろ酔いレベルを越えてしまいました。

「越える」というと避けて通れないのが、城川郷さんの『尾根越えて』。私の故郷の西予市野村町の隣の城川町で造られています。外で飲む時には外せません。以前は「城川郷置いて無いの?」と訊くことも多かったのですが、最近はメニューにその名前を見かけることも多くなって、頑張っているだなと思うとついおかわりを繰り返して飲み過ぎてしまうのが欠点といえば欠点。隣の町で造られているからという事もありますが、それ以上にスッキリした味わいで冷酒の好きな私にはピッタリのお酒です。よく美味しい日本酒って何かと訊かれることがありますが、酒も木も嗜好品ですから難しいところ。

酒については詳しくありませんが、木の場合はただ単にその木の材質だけでなく、その木が育った背景や、連綿と受け継がれてきたその木にまつわる伝承や逸話、そういった物語なども含めての魅力だと思っているので、その人が何を求めているかによって価値観は左右されます。私はお酒にもそういう部分も求めていて、利き酒マシーンでは無いので、聞いたり読んだりした作り手の思いも味わって飲みたいと思っています。城川郷の中城文吾君と奥さんの思いがしっかり詰まった『尾根越えて』、これからも愛飲させていただきます🍶

 




今年も秋祭りの幟旗が無事立ちました。昨年は祭りの頭取を拝命しまして、頭取選挙から祭り当日、そして打ち上げまでのおよそ二ヶ月間は長く長く感じられましたが、今年は肩の荷も降りて、頭取選挙からあっという間でした。数年前にこの幟竿も新調することとなり、弊社で新しい丸太を納品させていただきましたが、その時と比べると随分と軽くなったように思います。毎年この時期は、天気予報と睨めっこしながらの幟立てとなります。過去には、台風接近で折角立てたのに危険防止で寝かした立て直したこともあります。

昨年は台風が接近していてかなり冷や冷やものでしたが、今年はどうやら大丈夫という事で予定通りに幟旗が立ちました。この幟に使われているのはヒノキの丸太です。長さは10mを越えていて、建築ではさすがにこのサイズの丸太は使うことはありません。ほとんどが祭りの幟用ではないかと思われますが、もうひとつの晴れ舞台が『鯉のぼりの竿』。さすがに昔に比べると10mを越えるような竿を使うような(使えるような)お宅は減ってきていて、端午の節句の頃に市内を走っていてもそんなに高くを泳いでいる鯉を見かけなくなりました。

我が家に男の子が生まれた際には張り切って10mを越える竿を仕入れて、ユニックを使って社員総出でどうにか立てました。その竿を立てるために穴を掘らなければならなかったのですが、頑張りすぎて、幼い息子がすっぽり穴の中にはまるほど深く穴を掘ったのも遠い昔の話。そんな息子も今年は大学受験を控え、背丈ももうすぐ私を超えるほどに成長。通常は幟を抱かせる土台を立てるのですが、私は直接丸太を埋めていたので、年中立ったままで風雨にも晒され、かなり朽ちてきていて倒壊の危険もあったので数年前に撤去しました。

たまたまうちは材木屋という職業柄、広めの土地があったので大きめの鯉のぼりを掲げることが出来ましたが、今後ますます狭小住宅が増えてくると思われるので、大きな鯉のぼりが大空を泳ぐ光景を見ることも減っていくと思われます。大きいからいいというものではないのですが、それ用の大きな幟丸太の需要も減っていくわけで、長尺丸太はますます出番がなくなっていきそうです。長尺丸太の貴重な出口である祭りの幟も毎年更新するわけではありません。時代とともに『森の出口』も変わっていきます。

 




話を埼玉県秩父のサワラから、埼玉出身のNHKアナウンサー金子峻アナウンサーに戻します。伐採後の街路樹の活用に非常に関心を持っていただき、最終的にそこにスポットを当てていただくことになりました。今後大きな問題となる『都市林業』の事に少しでもスポットを当てていただけるにメディアにアピールしていくことは我らビーバー雑木隊にとっての使命でもあります。ところで金子さんの食いつきがあまりにいいので、もしかして実家が材木屋の関係者なのではなかろうかと勘繰りたくなるほど。

そのあたりをもう少し掘り下げて尋ねてみると、アナウンサーになって最初の赴任地が宮崎県だったとの事。そうです、宮崎と言えば全国に名だたる林産地で、特にスギに関しては丸太の生産量27年連続日本一に輝くなど圧倒的な森林資源を誇っています。それだけでなく広葉樹の活用も旺盛で、都城周辺では鋤(すき)や鍬(くわ)、スコップなどの農具の柄(持ち手)も精力的に生産されています。金子さんはその辺りで木に関する取材もしてきたので、自然と木材に対する関心も高まっていかれたのでしょう。

その次の赴任地が愛媛県だったので、同じ林産地でありながら、気に関する熱量には違和感を覚えられたと思います。丸太素材の生産(川上)だけでなく、建築材のほか家具やクラフト細工、玩具、器具など端材まで有効に利用する職人(川下)まで大きな流れが出来ている宮崎に対して、丸太の生産量こそ全国でも有数ながら、川下が未熟で未整備な愛媛では市民レベルでも、愛媛が林産地であるという意識が低いように感じます。恐らく金子さんが感じられた違和感もそのあたりが原因ではなかろうかと思います。まあ、何はともあれ木材業界にスポットをあてていただけるのはありがたい話です。ならばより日陰のところに光を当てていただきたい!

という事で『都市林業』!今後ますまさ問題化されることになるであろう町の中から産出される樹木たち。街路樹をはじめ、庭木、神社木、公園木、校庭や広場など町の中にも沢山の木が植えられています。森の木との大きな違いは、成長して大きくなったら伐採して材木にするために植えられたものではなくて、町の景観や美観、緑化などのため植栽されたものということ。経済林との違いは、成長した後(皮肉な話ですが、大きくなり過ぎてしまった後)の「行き先」。伐採して製材所に行く森の木に対して、町の木の行き先は産業廃棄物処理場

町の中で汚れた排気ガスにまみれながらも、安らぎを与え続けてくれた街路樹など町の木が廃棄物扱いなんてあまりにも可哀想だし、なによりもモッタイナイ!町の木は建材にするために植えられたわけではないので、建築材に適した樹種でもなければ、それに適したサイズでもありません。曲がりくねっていたり、小さく枝が多かったり、ほとんどの材木屋・製材所は歯牙にもかけないでしょう。そんな一般的ではない、深海魚的な木の受け皿として我々樹種異常溺愛症候群』に感染したビーバー雑木隊がいるのです!・・・あ、ほぼカットですか(笑)大丈夫、また次の機会に!

 




青森ヒバだと信じて買って植えたこの木はなんとサワラだったのです!どこで取り間違えたのか、そもそも最初からサワラだったのか、あるいは店の親父がだましたのか?もしや親父が私を試すために仕掛けた長いフリで、「青森ヒバじゃなかったぞ!」の連絡を首を長くして待っているとしたら?!まあそれはともあれ、サワラで間違いないようなので、思わぬ形で立ち木のサワラを見ることになったのです。まあ正確に言えば、それがサワラの木だと思わずに毎日サワラの木を見続けてきたわけですが。これぞ材木屋の立木知らず、お恥ずかしい

現場で木を扱う人間ですからこうやって恥をかきながら経験を重ねていくしかないのです。身近なところに無い木とか、海外のマイナーな木って、情報はあれども実際に自分で触って加工して肌感覚で体感してみないと、その特徴などをまた聞きとか他人の言葉でしか伝えられません。なるべく紋切り型ではない、材木屋ならではの言葉で伝えたいと思っているものの、どの木にも『クスノキ』のように匂いを嗅げばすぐ分るような強い特徴があるわけではありません。特に白系の常緑針葉樹って特徴もよく似ています。

それをさらに35㎜のキューブにして、多数の樹種名の書いていないキューブの中に混ぜたとしたら、その中からこれがサワラ!なんて特定するのは至難の技。いったん混ざってしまったらどうしようもないと思っていたら、怪我の功名というか、小口の油分の滲出によってサワラが特定できそう。オイルを塗ってない状態のものでは油分の滲出が見られなかったので、オイルを塗ったことが原因っぽいです。まあそれも木の個性ですからだからダメだなんて否定したりなんかしません。木は人間のために生まれてきたわけではない。

そしたら先日たまたま、サワラが水によく耐えるという特徴を活かした現場に偶然遭遇。何気なく入ったうどん屋さんのうどん桶が、洗うためにひっくり返されていたのですがその底には「200年サワラ」の刻印が!今まで何度も通った店ですが、そうかこれもサワラだったか!身の回りのモノの多くに木が使われていますなんて言いながら、庭のサワラといい、うどん桶といい、日々何度も見ていながら見えていなかった。あまりに馴染みすぎていて無意識になっていたと反省『森の出口』は何も新たに作らなくとも身近に沢山溢れています。強い自戒の念を込めて見逃し注意!

これは補足ですが、調べてみるとサワラはサワラでも園芸品種用に改良されたものようです。関東方面では、園芸品種のサワラを庭に植えたり、生け垣に植栽されているらしいのですが、その際に『ヒヨクヒバ(比翼檜葉)』とか『イトヒバ』m『シノブヒバ』、『オウゴンヒヨクヒバ』など名前になぜか『ヒバ』の名前が付くことが多いみたいです。という事は私が買った苗木も、『青森ヒバ』ではなくて、『青森(産のヒヨク)ヒバ』という意味で、店の親父は言ったのかも?!木を扱う人に悪人なし!そう思おう。




なにしろ『サワラ(椹)』を取り扱った経験値が絶対的に少ないので、それがサワラ自体の特徴なのか、たまたまそういう個体だったのか定かではありませんが、時期を置いてから取ったサワラも同様に小口が少しねたつきました。油分が多く含まれていて、植物性オイルを塗装して保管していると成分と反応してねとつくのかもしれません。あるいは弊社の保管方法に問題があるのかもしれません。考えてみれば、サワラは飯台飯櫃、水桶、タライ、風呂桶など水質に耐える場面で使われることが多いので油分が多く含まれているのはもっともな話

その割には材質は淡泊というかサッパリしていて、見た目はヒノキとよく似ていますが、艶や光沢という点では、過乾燥させすぎてしまったヒノキという雰囲気にも見えます。丸太をよく見たことがないのであくまでも製材されて時間が経過した材での印象なのですが。四国には分布していないとはいえ、植栽されているところもあるだろうからいつかサワラの立ち木と出会える機会もあるだろうと思ったら、まさに灯台下暗し!我が家の庭にサワラがあった事を思い出しました。今から25年ほど前に松山の百貨店で苗木を購入して庭に植えていたもの。

結婚した間もない頃、まだ【森のかけら】も作っていなかったものの、全国各地のいろいろな木を見たい、手に入れたいという気持ちだけはあって、全国の特産物などが並ぶ催事などにはよく出かけていました。その時に東北から木工職人とか家具屋さんも来ていて、そこで興味深くまじまじと商品を見ていたら、そんなに興味があるならたまたま青森ヒバの苗木があるけど買う?ってことになり即買いしました。それを持ち帰って庭の一角に植えました。その時には青森ヒバを見たこともなかったので、それが青森ヒバの苗木だと信じて。

うまく土が合ったみたいでそこに根付きました。しばらくはその成長が楽しみでしたが、やがて子どもも生まれたりすると次第に関心が薄れその後しばらく放置していました。最初は高さ300㎜足らずの小さなポットに収まっていた苗木もすっかり大きくなって、私の背丈をはるかに越える大きさに成長。その頃には青森ヒバの商品も扱うようになっていたのですが、どうにもその木からは青森ヒバ独特の匂いがしないし、見た目はどう見てもヒノキ。それで何気に葉の裏を見てみると、ヒノキの証明のYではなく、サワラの証明であるXの「ダ・ヴィンチ・コード」が!明日に続く・・・

 




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