森のかけら | 大五木材


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先日、松山市三番町4丁目にある愛媛県松山市にあるイタリアンレストラン&ワインショップ『UGGLA(ウグーラ) 』さんに、お店で使われるテーブルを納品させていただきました。UGGLAのオーナーの岡田圭太さんは京都の高級イタリアンレストランで8年間働かれたのちに、2014年1月にこの地でお店をオープンされました。店名のUGGLAとは、スウェーデン語でフクロウを意味していますが、瀟洒なレンガの外壁のお店の正面玄関には、マスコットの木彫りのフクロウが迎えてくれます。


土地勘のある方だと、松山中央郵便局から千舟通りに向かう通りの二つ目の角というと大体、位置が分かると思います。実はこの辺りは『IL Banco(イル・バンコ)』さん、『Funny’s waffle(ファニーズ・ワッフル)』さん、『pastosita(パストジータ)』さん、『Sol et luna(ソール・エト・ルーナ)』さん、などお店の内装やカウンター、テーブルなどで関わらせていただいたお店が集中していて、自分で勝手もの凄く縁起のいい通りにしているのですが、またひとつ新たなご縁が加わりました。

もともとはオーナーのお住まいが弊社のある松山北部で、弊社が通勤路だったことがご縁でお店にお立ち寄りいただき、店内のリニューアルに伴い増設する席のテーブルをご注文をいただきました。ご注文いただいておきながら恐縮なんですが、私自身はワインよりも日本酒党なもので、今まで何度のお店の前を通っているはずなのに、まったく気づきませんでしたが、こうしてご縁が出来てからは、車でお店の前を通るだけでも気になるようになり、なぜにこんなに目立つ建物なのに目に入らなかったのか不思議なくらい。現金なものです。

テーブル納品時に初めてお邪魔して、お店の中を拝見させていただきました。それまでのオーナーとの打ち合わせ等で、凄く木が好きなんだろうなというのはヒシヒシと伝わっていましたが、店内にもたっぷりと木が使われていました。お店のコンセプトについては、『まだ高校生の頃に父親から「酒を飲むのは時間の無駄、酒を飲まないのは人生の無駄」という言葉を聞いたことがあります・・・という書き出しで始まるオーナーの素敵な言葉にその思いが凝縮されています

肝心のテーブルについては、明日ご紹介させていただきますが、こうやって地元の飲食店に家具などを納めさせていただけるのは、商売としてありがたいのは当然のことながら、オーナーやスタッフの方と知り合いになって人のご縁が更に広がることが嬉しい!そこからまら商売に繋がれば尚嬉しいですが、それ以上に街の中に知り合いが増えるというのは純粋にワクワクします。今まで知らなかった世界が広がって楽しい!この先の人生でどれぐらいの出会いがあるのかなんて事気にするような歳になりました。明日に続く・・・




だいぶ前の話ですが、新しく飲食店を開業される方からお店のカウンターチェアーのご注文をいただきました。その店のカウンターも愛媛産のモミ(樅)の一枚板で造らせていただいたのですが、折角ならそこの椅子もということでご注文いただいたのです。和食のお店でカウンターも白色のモミ、それに合わせた少し堅めの素材という事で北米産のホワイトアッシュをご提案させていただきました。野球のバットにもされるほど強靭で粘りもある木なので、脚の細いハイチェアーにも適した材と言えます。

 

 

加工は当然、ZEN FURNITUREの善家君なのですが、今回は座面を布地で張ることになったので、椅子のことならこちらにお任せの北条の『TOWER』の室さんにお願いしました。TOWERさんとは日頃から椅子の脚材やテーブルの材などでお付き合いがあるものの、自社の依頼で椅子に座を張っていただくのは初めての事。材木屋という立場を強く意識するあまり、注文家具を作っても素材はほぼ木材。時々脚に鉄を使うぐらいで、異素材との組み合わせはほとんどしていませんでした。

 

 

これはその他の素材と混ざて使うのが嫌とかどうのという問題ではなくて、木以外にあまり興味が湧かず使おうという意識すらなかったというだけで、本当に自分の怠慢と勉強不足なだけです。実際に張りあがったものを見れば、淡白だったホワイトアッシュにオレンジ色が加わり、自分で言うのも何ですが、色映えする素敵な仕上がりになっていました。こういう実例を見ると、やっぱり異素材との組み合わせをキチンと勉強せねばと今更ながら思います。

 

 

ちなみに弊社で受ける家具の中でもっとも使用頻度の高いのは圧倒的にホワイトオークです。続いてブラック・ウォールナットブラック・チェリー、ホワイトアッシュ、ハードメープル、イエローポプラといった北米産広葉樹が続きます。当然着色なんてしませんので(基本は植物性オイル塗装)結構色ムラも出ます。それが無垢材なら当然という認識でしたので、個体差の色合いの変化は許容していても、人工的な色を加えるという考えはありませんでしたが、これからは色を足すことも考えてみようかと。




日頃から何かとお世話になっている松山大学の甲斐朋香准教授(以下、甲斐先生)から、ご注文をいただいていたモザイクボード仕様のブックシェルフをご自宅に納品させていただきました。大学の先生という職業柄、本棚はいくらあっても足りないはずなので、大手家具屋で販売されているメイドインチャイナの本棚を数台買って並べた方が効率的なんでしょうが、あえて弊社にご注文をいただき、しかもそれがモザイクボードでお願いしたい、って仰っていただくところがオトナのたしなみ!

 

20160730-2モザイクボードは、弊社で作っているオリジナルの異樹種混合のフリーボードです。製作開始から試行錯誤を重ねて辿り着いた現在のサイズは2m✕500✕30㎜3m✕600✕30㎜の2種類。過去には27㎜厚も作ったりしていましたが、端材の状況や現場からの要望でこの2種類に決定しました。基本はこのボードの状態での販売ですが、ご要望に合わせて甲斐先生のようなモザイク仕様の注文家具も作らせていただきます。在庫は大体それぞれのサイズ、常時20枚前後。

 

モザイクボード換算で2m、3m合わせてようやく100枚を少し超えた程度売れただけの、まだまだこれからの商品なのですが、相当手間暇のかかるこういう商品を作ろうという無謀な会社も少ないようで、競合商品が無いというのと自社オリジナルということが強みです。わずか100数枚とはいえ、このお陰で弊社の端材もからりの量が光のあたる表舞台に立たせていただくことができました。もしこの商品を思いついていたなら今頃倉庫の中は端材の海、考えるだけでゾッとします。

 

20160730-4ところで甲斐先生は大学の先生なので(時々それを忘れることがあって、全国に神出鬼没のひとりNPOの活動家と思ったり・・・いい意味で)、本は山ほどあるものの納品直後に「本が並んだ画が欲しいので、さあすぐに本を並べて!」なんて言うことも出来ず、それよりもシャイな私としては独身の女性の部屋に長居することなど出来ずに納品を済ませるとそそくさと部屋を後にしたため、本が並んだ姿はいずれ甲斐先生に撮ってもらうことに。その時には隣にもう1、2台並んでいるかも・・・

★最新価格 2000✕500✕30mm  ¥35,000(税別)  3000✕600✕30mm  ¥55,000(税別)




昨日、ブラック・ウォールナット(B/W)ナチュラル・グレードのフローリングをご紹介しましたが、本日はそのB/Wで作らせていただいたダイニングテーブルについて。通常、北米産の平板の弊社の在庫としては、厚みが6/4インチ(およそ38㎜)のモノです。これはテーブルなどの家具をはじめ、カウンターや枠などの造作材の用途が、仕上がり厚み30㎜前後を希望される事が多いためです。地域によっては仕上がり25㎜とか、35㎜などバラつきはありますが。

ただし、中にはもっと肉厚な仕上がりをご希望される場合もあるので、人気の高い一部の材についてはもっと厚い8/4インチ(およそ51㎜)というサイズの板も在庫しています。8/4インチサイズで在庫してあるのは、B/Wやブラックチェリー、ホワイトアッシュ、ハードメープルなどです。その中でもB/Wについては、貴重な耳付き材です。サイズによっては両耳付きのものもありますが、基本は片耳で幅は300㎜前後。そのまま1枚で耳付きのカウンターとして使うことも。

その8/4インチのB/Wの板を4枚で幅剥ぎにして、耳を断ってストレートカットで仕上げさせていただいたのがこちらのダイニングテーブル。いつもお世話になっているイシマルデザイン岸絹子さんのデザインによる鉄との融合です。最近、足元がシャープな仕上がりを希望されるケースも多くなってきていて、鉄脚を使う機会が随分と増えました。昔は木以外の素材を使うことに少なからず抵抗があったものの、最近すっと受け入れられるのは異業種との交流も増えたせいかしら?

足元がすっきりしているので、いつもよりは肉厚なB/Wの厚みが生きています。鉄脚を使ったテーブルだと、この正面からの構図がとっても好きです。どっしりした天板の厚みと小口方向からのため非常に華奢に見える脚のバランスが絶妙。木でこういうデザインを望まれる方も多いのですが、木ではいくら堅い木を使おうともこのバランスは困難。この厚みで、強度を保持できて、かつ天板の反り止めにもなって、この線の細さを表現できるのは鉄ならでは。この話、明日も続きます。




20160502 1もうあれから6年も経っていたということが信じられないのですが、時間は無情にも流れていきます。弊社のホームページからロゴデザインなどを手掛けていただいている「森のかけらの育ての親」のひとりでもある(株)パルス・デザイン(代表取締役・大内智樹)さんの事務所に、クリ(栗)の耳付きのテーブルを納品させていただいたのはもう6年も前のことでした。それからそのクリのテーブルの上では、新商品に開発をはじめいろいろな極秘の戦略が練られてきたのでした。

 

20160502 2そして、このたびパルス・デザインさんの事務所移転に伴い、6年ぶりにお化粧直しをさせていただくことになりました。これはもともと、厚みのあったクリの耳付板を半分に厚み割りして、それを左右非対称につなげたものです。その上から槍鉋で表面を浅く削り表情を出して、部分的に象嵌細工を施しています。多くのクライアントとの熱い商談や作戦会議などを経て、6年に間にはいろいろな思いが刻まれたであろうクリの板。よく使っていた場所には黒染みが出来ています。

 

私のものづくりにはパルス・デザインさんは欠かせない存在で絶大の信頼を置いているのですが、その根拠の1つがこうして実際にいいと思った木のモノを自分で使っていただくこと。もともと木という素材がお好きだったとは思うのですが、開発に関わっていただいた商品は必ず自分でもご購入いただきお使いいただくなど、木の良さを口だけではなく実践されている点。モノを買っていただくから嬉しいという事ではなくて(それもありますが)、好きだから使うという事が嬉しい。

 

そりゃあ、自分が開発に加わっているのだから当たり前じゃないかと思われるかもしれませんが、義務的に使うとかお付き合いだからというレベルを越えて、好きだから、使いたいから使うという感覚は、必ず商品開発に反映されていて、ひとりの熱烈な木材ファンの視点が込められることになります。自分が欲しいものを作って自分で使うという実に基本的な姿勢が、モノづくりの信頼感となるのです。それではその気持ちに応えるためにも、このクリのテーブルのメンテナンス開始です!




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