森のかけら | 大五木材


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DSCF1638安藤先生の講演は、「四国はひとつ」というテーマで、四国四県の森林の状況などをデータを使ってご説明いただきました。木にもいろいろなあって、樹木としての木(TREE)、木の質など木そのものをあらわす木材(WOOD)、建築の資材としての材木としての木(TIMBE)があるということで、今回はTIMBERとしての材木についてのお話です。平成21年度の住宅着工数は30数%も減っていますが、実は主に首都圏のマンションの落ち込みが顕著で、全体の中で木造率は54%もあるのです。四国は何といっても供給地ですので、多くの消費は望めません。

DSCF1647こと木材については、地産地消以上に首都圏などでいかに使っていただく事が重要な課題です。住宅着工数は、四国の中では愛媛がもっとも多いのですが、それでも対前年比34%減の6800戸あまり。豊富な四国の森林資源を擁する四国にとっては、材木は貴重な四国外への輸出(!)商品なのです。40~60年生の伐期を迎えた適木をどう利用するかが至上命題ですが、一気に全てが解決するような打ち出の小槌のようなミラクルはないので、地道に木材の利用を訴え啓蒙するしかないと思います。

 

DSCF1653お話の中でも、木材の価値観を高めるための『SENSE OF VALUE』という言葉が登場しましたが、まさにこれこそ感性価値!アートの分野だけでなく、住宅資材としても感性に訴求するような商品が求められています。特に、日本の潤沢な森林資源を如何に利用するかという事で、その最大の消費窓口が建築材なのですが、クラフト材のようにアイデアが湧いたら試作してすぐに商品化というわけには行きませんので、なかなか難しい問題です。出口が決まった中で、新たな物を見出しお互いに利益のある物を生み出すというのは至難の業です。

DSCF1659とりあえず作ってみた「売れるであろう」内装材が、市場ではうず高く積み上げられ埃を被っているのが現状で、各メーカーが研究を重ねた商品ですら低迷するという現実を考えれば、新たな出口を探さねばならないのではないでしょうか。その出口は簡単には見つかりませんが。その後のパネルディスカッションでは、愛媛から實田貴文社長・㈱瓜守材木店㊧、高知からは森昭木材・嶺北木材協同組合の田岡英昭社長㊨が参加されました。四国四県からそれぞれの立場で、材木との関わりをお話されました。四国は四県それぞれに特徴が明確で、その地に根付く森林資源を利用した産業も発達していますが、これから余程覚悟を持って掛からねば、産業そのものの衰退を招きかねません。いろいろお話を聴きたかったのですが、パネラーが多くて発言時間が少なく、中座せねばならない事情もあり残念でしたが、あえて皆が集まって話すという意義はあると思います。




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