森のかけら | 大五木材


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20111216 1私がこの仕事に関わった頃は(20数年前)は、それぞれの大工さんの作業場に材料を持って行って、刻んだ物をまた現場まで持って行くという流れが普通でした。しかも当時はユニックも無かったので、全て手降ろしが常識。それが当たり前だと思っていましたし、その頃に鍛えたお陰で今の元気な体があると思います。今は3階でもヒイヒイ!日頃の運動不足を思い知らされます。最近はマンションのリフォーム工事で、木材を納品させていただく事も多くなりました。リフォーム工事なので材料もそれほど多いわけではないのですが、それでも高層階となると膝がガタガタ!建材屋さんが涼しい顔でエレベーターを使って材料を運ぶのを、3m、4mの長尺物の加工材を抱えた我々は外階段を一歩ずつ踏みしめる事になります。これでいいんだ、あのエレベーターはきっと死刑台のエレベーターで、もしも乗っていたらとんでもないに目に遭っていたに違いない・・階段で、いいんだ・・・。

 

20111216 2ひと昔前は弊社で加工して材料を届けるなんて事は皆無でした。あくまで弊社は材料屋、調理は大工さんの仕事。素人が加工なんて!という世界でした。それから20数年、現場には完全に加工して仕上がった物が必要数量だけ届けられる時代になりました。ネットで木は売れない、なんて言われた時代もひと昔前の事。加工作業は、すっかり場所を変えてしまいました。弊社でも日々加工の仕事に追われています。個人的には、梱包売りよりもバラ売りの方が好きですが。

 

20111216 3自分が何を仕入れて何を売るのかをしっかり確認したいから。更に最終加工までさせてもらうと、その材に皮を削って、肉をさばいて、味付けまでさせてもらえるから、とてもありがたい。これぞ材木業の醍醐味と、好奇心の塊人間としては、日々趣味と仕事を満喫しているところです。ですのでほぼ毎日粉まみれ!仕上げ作業がサンダー磨きとなりますので、いつも作業着は真っ白です。お陰でサンディングもすっかり上達しました。私に綺麗に磨けないものはない!

 

20111216 4てな調子で作業をしているのですが、仕上げ加工で一番厄介なのは、この脂(ヤニ』です。その日の材料は『ピーラー』でした。『ピーラー』とは樹種名ではなく、極めて目の詰まった高齢の米松(ダグラス・ファー)の無節の良質なモノの名称です。そういう材は、合板などロータリー単板を取るために桂剥きにされます。その様子から、料理に使われるピーラーの言葉が使われるようになりました。それぐらい品質の良い物モノであるのですが、皮肉な事に良い木ほど脂は出ます。

 

20111216 5美しい薔薇には棘があるように、ピーラーも脂によって人の手から守られているのかもしれません。その堅牢な守りを破る事に良心の呵責を覚えつつも、こちらも妻子どもを養わなければならぬ身。脂との真っ向勝負に挑まねばなりません。梁や桁などの大きな部材になれば、脂壷の深さも分からないので、挑むだけ無駄骨。最初から化粧財としては使わないことが原則ですが、薄いもので脂坪の深さが見えるものだと闘志がメラメラ!勝てる勝負にはファイトが湧いてきます!この戦いの様子は明日へ・・・




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