当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。
昨日の続きで、アガチスの話です。アガチスは。『青染み』が入りやすい事でも知られており、外見は問題ないように見えても、割ってみるとアイ(青染み)が入っていて使いものにならなかった事もありました。素直そうに見えても案外『アテ材』の含有率も多く、割ってみると反り返ったりする事もしばしば。恐らくこの木についての印象は、巡り合った材質の状態によって大きく印象が異なるのかもしれません。ここで話が少し反れますが、『アテ』について少しご説明。
アテというのは、木材業界独特の用語で辞書などには掲載されていないと思います。簡単に言うと、傾斜面などで育った木は自分が倒れるのを防ぐために、地面に接地した部分を強くて丈夫な筋肉質にして強くして、倒れまいと抵抗します。すると成長に伴い、その部分には他の正常な部分とは異質の、硬くて癖のある「肉」が付きます。つまり傾斜面に育ってしまった木が生きていくために防衛本能が働いたもの、それが『アテ』という高繊維密度状態なのです。
立っている時に相当に頑張った「筋肉」ですが、それが伐られ製材され、板状にされると、長年相当に強い負荷と戦ってきた「筋肉」は、長い呪縛から解き放たれ自由を手に入れようとして暴れます。何十年もの間、意に反して重荷を背負わされてきたのです。「俺は自由だ~!」天に両の拳を突き上げて、大声でそう叫びたくなる気持ちもわかります。しかし、真っ直ぐで素性のよいものを求める建築業界においては、『アテの開放の叫び』を認めてはくれないのです。
つまり、アテは正常ではない『欠点』とみなされてしまうのです。アテのある部分は、製材直後はじっとして周囲の様子を伺っていますが、しばらくするとアテは手足を自由に伸ばして自由を謳歌し始めます。使わずに済むのであれば、リスクの高いアテ材は使わないのは材木業界の常識です。製品の中にアテが含まれていたりすると、いくら高齢木で年輪が詰まっていても、美しい杢目を持っていようとも、その材の価値は著しく低下してしまうのです。この話明日に続く・・・
Category
- 1. 今日のかけら
- 2. 木のはなし・森のはなし
- 3. 木の仕事
- 4. 草と虫と鳥と獣と人と
- 5. 木と映画と舞台とテレビ
- 6. ひと・人
- 7. イベント・講演会
- 8. 気になるお店
- 9. ちょこっと端材
- WOODENTAG& 日本百樹札
- 「森のかけら」舞台裏
- えひめイズム
- おとなの部活動
- お酒にまつわる話
- かけら世界紀行
- かけら日本紀行
- アート&デザインのかけら
- オフセット・クレジット
- オンラインショップ
- キッズデザイン&ウッドデザイン
- スポーツと木
- ハードウッドとウッドデッキ
- パプアニューギニアL.M.H
- フルーツウッド
- メディアあれこれ
- モクコレ WOOD COLLECTION
- モザイクタイル
- モザイクボード
- 一枚板を見せていこう!
- 円い森・円き箱・木言葉書
- 媛すぎ・媛ひのき
- 愛媛のこと
- 愛媛木青協のこと
- 木と本
- 木のものあれこれ
- 木のものづくり+α
- 木のもの屋・森羅
- 木の家具
- 木の玉プール
- 木育のこと
- 未分類
- 森と生きものたちの記録
- 森のかけら玉
- 森のかけら36・森のかけら100
- 森のこだま/森のたまご
- 森のしるし
- 森のめぐみ
- 森のりんご
- 森の出口
- 森の砂・森の粉・森の羽
- 森の5かけら
- 無垢の家具
- 異業種&産官学
- 端材のこと
- 誕生木・12の樹の物語
- 道後温泉とかけら屋
- 都市林業とビーバー雑木隊
- Loopto in Ehime
Archive
Calendar
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |