森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20131123 1 .bmp昨日の続きで、アガチスの話です。アガチスは。『青染み』が入りやすい事でも知られており、外見は問題ないように見えても、割ってみるとアイ(青染み)が入っていて使いものにならなかった事もありました。素直そうに見えても案外『アテ材』の含有率も多く、割ってみると反り返ったりする事もしばしば。恐らくこの木についての印象は、巡り合った材質の状態によって大きく印象が異なるのかもしれません。ここで話が少し反れますが、『アテ』について少しご説明。

 

20131123 2 .bmpアテというのは、木材業界独特の用語で辞書などには掲載されていないと思います。簡単に言うと、傾斜面などで育った木は自分が倒れるのを防ぐために、地面に接地した部分を強くて丈夫な筋肉質にして強くして、倒れまいと抵抗します。すると成長に伴い、その部分には他の正常な部分とは異質の、硬くて癖のある「肉」が付きます。つまり傾斜面に育ってしまった木が生きていくために防衛本能が働いたもの、それが『アテ』という高繊維密度状態なのです

 

20131123 3 .bmp立っている時に相当に頑張った「筋肉」ですが、それが伐られ製材され、板状にされると、長年相当に強い負荷と戦ってきた「筋肉」は、長い呪縛から解き放たれ自由を手に入れようとして暴れます。何十年もの間、意に反して重荷を背負わされてきたのです。「俺は自由だ~!」天に両の拳を突き上げて、大声でそう叫びたくなる気持ちもわかります。しかし、真っ直ぐで素性のよいものを求める建築業界においては、『アテの開放の叫び』を認めてはくれないのです。

 

20131123 4 .bmpつまり、アテは正常ではない『欠点』とみなされてしまうのです。アテのある部分は、製材直後はじっとして周囲の様子を伺っていますが、しばらくするとアテは手足を自由に伸ばして自由を謳歌し始めます。使わずに済むのであれば、リスクの高いアテ材は使わないのは材木業界の常識です。製品の中にアテが含まれていたりすると、いくら高齢木で年輪が詰まっていても、美しい杢目を持っていようとも、その材の価値は著しく低下してしまうのです。この話明日に続く・・・




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2013年11月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930  
Scroll Up