森のかけら | 大五木材


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20131124 1 .bmpしかし、厳しい環境に耐えた証でもある『アテ』に対してこういう仕打ち、いやこういう評価で判断してしまって本当にいいものなのでしょうか。確かにアテの含まれた木はやかいで、苦難の時代に叫び声はどう共鳴するやら知れず、加工した後からもねじれたり、反ったりと大暴れを繰り返します。それはあたかも、『欠点』という不当な評価を与えた我々人間に対する反乱でもあり、アジテーションでもあるかのように。アテを使いこなすのは至難の技なのです。

 

20131124 2 .bmpしかし、考えてみれば何十年にもわたり、重たい木を支えてきた筋肉ですから平面的な用途には適してなくとも、立体的に考えれば相当の負荷に耐えられる力があるという事です。昔の大工さんは、そういった木の癖を読みきる鑑定眼を持っていて、アテの強い木は丸太のままで、育った向きとは上下を逆さまにして、屋根を支えるための棟木に使うなどして、材の特性を最大級に生かしていたのです。まさにアテの木ならではの使い方なのです

 

20131124 3 .bmpそんなアテですが、日本の木の等級付けの基本となる日本農林規格によると、アテを欠点として取り扱う項目は、青森ヒバ以外に無いのです。寒冷地で育つ青森ヒバには、アテの木が非常に多く、等級付けの際にアテを欠点とみなすという項目が明記してあるのです。では、青森ヒバ以外の木では、アテは欠点ではないのか?というと、そうではありません。それ以外の木においては、むしろアテは「あって当然」という判断なのです。つまり、アテの無い木など無い

 

20131124 4 .bmpそれが木材業界の常識なのです。成長過程に一種の癖であるアテをいちいち欠点とみなしていたら仕事にならないぐら大変なので、そこはあって当然のアテではあるが、材木のプロとして目利きしないさいねという事だと思うのです。アテの部分は、正常な部分に比べると色調が濃く、独特の木柄に変化しています。ヒノキやマツ㊧のアテの場合は、アテの部分が濃いキャラメル色になったりするので割りと分かりやすいです。触ってもそこだけ異常に堅く締まっています。

 




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