森のかけら | 大五木材


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直後に私に頭に浮かんだ事・・・ホルトノキ視点「ワシもこの地で200年生きてきたが寄る年波には勝てずに遂に倒れてしもうた。だいぶ腐りも入ってしもうて、さてこの身もお払い箱にされるのかと思うておったら、どうやらこのご老体にもまだ出番を作ってくれるそうな。あんた、ワシの事も大切に使ってくれそうやし、端っこも焼いたりせずにそれなりに敬意も払ってくれてるみたいやが、ワシにも立場っちゅもんがあるので、何もせんというわけにはいかんのよ。ちょいと一発かましとくけんの。

悪うは思わんとってくれよ。(膝にガツン)あらあら、足の指何本かと引き換えにこの身をくれてやるつもりやったが、擦り傷とたん瘤ぐらいで済んでしもうた。こりゃあどういうことかのうあ・・・ああ、そうか、あんたワシの体から出てきた釘を神棚に備えとったな。それでそっちの神さんが守ってくれて、このあたりで留めてくれたわけやな。本当なら200年分のワシの魂がいかづちとなって突き刺さり、ワシの命と引き換えに指の1本でももらうつもりでおったが、よほど運が強いとみえる。

おお、よおく見てみたらあんたの後ろには200数種のモッタイナイの神さんもついておるわ。こりゃあ仕方がない、特別にこれで許そう。その代わり、切り刻んだワシの体を少しでも無駄にしたら承知せんからな。よく覚えておけよ。そしたら後は頼んだぞ。」・・・脳内妄想ではありません。ホルトノキの声がしっかり聞こえました。もしも五寸釘を神棚に供えてなかったら、製材した端材を焼却炉に放り込んでいたら、板を雑に扱っていたら、桟積もせずにそのまま腐らしていたりしたら・・・

生きている素材・木』を扱う者の一人として、すべての木においてもそうですが、ひときわ永く生きた木にはそれなりの敬意を持って接しなければならないと思っています。木を土足で踏むなどもってのほか。電源開発㈱(現Jパワー)の初代総裁・高碕達之助氏の言葉。『進歩の名のもとに、古き姿は次第に失われていく。だが、人の力で救えるものは、なんとかしてでも残していきたい。古きものは古きがゆえに尊いのである』木の声すらも聞けなくなった時、きっと材木屋の魂も死ぬ。




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