森のかけら | 大五木材


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今日もホルトノキの話なのですが、ホルトはホルトでも痛い話ではなくて美味しそうな話。200年も経過すると木も、若木とは全く違うものに変質してしまうようで、とてもこれが「木肌が白いことから、それを利用して杓文字に加工するためシラキとも呼ばれる」木だとはとても思えません。弱って倒れたということで、ところどころ腐食があって、ただ単に経年でこうなったわけではないと思うのですが、これ以外に200年の時を経たホルトノキを見たことがないので比較のしようもありません。

心材部分の赤身も濃い茶褐色~黒など複雑な色合いに変質していて、水分もたっぷり含んでいて重さも半端ありません。心材と辺材の境が明瞭で、そのカタチにすらも歴史を感じるのです。辺材部分は淡いクリーム色ですが、ところどころ赤身を帯びていて何やら妖しい気配。倉庫を整理していたら、以前に入手していた小さなホルトノキが見つかったのですが、そちらは全身クリーム色で、杓文字に使おうと思われるのも納得の色合いでした。たぶんそれが本来のホルトの色目。

心材部分は木目も濃い縞柄になっていて、以前にもブログでオリーブと見まがうと書きましたが、この後乾燥を経てこの色合いがどういう風に変わっていくか次第ではありますが、このままいけば用途も相当に広がりそうです。心配なのは鉄のように重たいこの木がどれぐらい軽くなるのかという事。いろいろ調べてみたのですが、気乾比重の明確なデータが見当たらなかったのですが、一説には0.70という記述もあって、乾燥してもまあまあ重たい木(イタヤカエデアサダと同程度)に属するようです

200年生という事で、既存のデータには当てはまらないようにも思われるので、どういう風に変化していくか注意深く見守りたいと思います。辺材の赤身を帯びた部分は、まるで生ハムのようにも見えます。ここだけ部分的に抜き出せば、生ハムといっても通じそうなほど。心材と辺材の差がこういう風に極端な場合、【森のかけら】に木取りした場合に印象が全然違ってきます。正攻法で攻めるか、あえてこういう特別な部位を使って「これがホルトノキ?」なんて質問を浴びるか、偏屈者としては悩みどころです。




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