森のかけら | 大五木材


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円いものが二つ並んでいると人間の脳はそれを「目」と錯覚してしまい、さらにその下に丸か棒線でもあるとそれを「顔」と思ってしまうそうですが、仕事柄そういう事は多々あります。私の場合、円いものというのは節で、棒線はカスリであったり、虫穴だったり、傷や流れ節など。まあそれが顔に見えるかどうかというのはひとそれぞれの感覚だとは分かっているのですが、扱っているものが自然素材だけにそういう場面に出くわすと、これはもしかして何かしらのメッセージでは~?!と妄想増幅!

人面樹なんて言ってしまうとおどろどろしく聞こえますので、私はもっぱら『キャラクターマーク』と呼んでいます。先日も『オニグルミ』の木を加工していたら、不意に「そいつ」が現れました。今回、顔を作り出していたのは虫穴。あまり歓迎したくはないものの、クルミは虫に喰われることが多い木で、しかも結構大きめの穿孔穴が開いていてガッカリすることもあります。今回も本来ならばガッカリすることろでしたが、キャラクターマークの表情が少し怒っていたのでガッカリするよりも何だか恐れ入ってしまいました。

さかさまにして見ればなんてことない虫穴ですが、一端顔だと認識してしまうとどうやったって顔にしか見えなくなる。ひっくり返そうなななめにしようがもうこれは顔!そうなると、これを残しておきたくなるのが人情。そうだ、キャラクターマークの部分だけ切り取って、それを集めてみようかなどとも考えていたのですが、また本末転倒な事になりそうなので執着心が芽生える前に早々に断念しました。もともとは木の玉プールの中に、時々そういうものが紛れ込んでいるのが気になったのが発端でした。

加工したことで偶然顔が出てくる場合もあれば、切った断面とか、木材そのものが見る角度によって顔に見えることもあります。先日は製材所で検品中に、その様子を笑いながら眺めているこんな奴に遭遇。一見笑い顔っぽいのですが、よく見ると額の割れが青筋にも見えて、「いつまでほったらかしておくつもりじゃ!さっさと製材せんかいっ!」なんて、竹中直人の名人芸『笑いながら怒る人』のようにも見えて怖い。彼らとの出会いはこちらの深層心理が強く反映しているのかも・・・




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