森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
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DSCF0185ハックベリー』の挽き材では、カスリや筋状の茶褐色の模様の他に、大きな節も絡んできます。芯の中央部から芯割れする事も多く、その部分が大き目の家具などを作る場合に問題となります。長い材が必要な場合、厄介な物かもしれませんが、カットしてうまく使う方向で利用すれば問題ありません。そういう特徴も、マイナス要素として考えずに材の【個性】と捉えれば、急に愛おしさも湧いてこようというものです。否定する事からは始めては、いろいろな材に挑戦など到底出来ません。木と格闘する事で、材の本質も見えてくるのだと思います。

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効率を考えれば手間隙の掛かる材かもしれません。けれど弊社のような零細企業は、大量に物を作るわけではないので、どこをどうカットして繋ごうか、どれを活かそうかと悩みながら木取りする時間も楽しみの1つです。そういう意味では『ハックベリー』は楽しみ甲斐のある木です。芯割れした部位そのものは、テーブルの表面に使うのは難しいので、下面や内部に向けたり、それでも使いにくい物は更に細かく割り返して【森のかけら】などに加工します。細かく仕分けすれば、牛肉など同じように捨てる部位はほとんどありません。

DSCF0187縁があって手に入ったものは、なるべく無駄なく使いたいと思っています。まだ【森のかけら】を作っていなかった当時は、端材を活かす道を知らず、保管していた端材も結局山積になり、年末の大掃除で焼却炉の灰と消えていました。それが、【森のかけら】などを作り始めてからは、端材も有効に利用できるようになりました。それでも使えない物は、もっと薄く加工して【円い森】にするなど、更に『部位の仕分け』が進みました。大きな材は大きな物(建築や家具)に、小さな物は小さな物(クラフトや木工)に、もっと細かな物は象嵌細工や玩具などに・・・。丁寧に仕分けすれば本当に捨てるところはありません。

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照明の関係でなかなか材本来の色が伝わらないのが残念ですが、実際にはややくすんだ白灰色といった感じで、クリアー塗装すると濡れ色になってもう少し木目がくっきりします。『喰炭』さんでは、3台とも同じハックベリーで作らせていただきましたが、それでもそれぞれに個性は現れます。荒材で60㎜近い材を削って作ったので、結構厚みのある物に仕上がりました。脚材も全てハックベリーで揃える事が出来ました。中央部は掘り下げていて、3台のテーブルが自由に繋げられるように可動式になっています。

 

091216_2343~0001091130_1456~0003テーブル納品後お店に客として伺いました。関わったテーブルで食事が出来るのは無常の喜びです。この辺りではほとんど無名のハックベリーですが、お店の繁盛に少しでも貢献できて、材の良さが知れ渡れば嬉しいです。『喰炭』さんの益々の商売繁盛も祈念しております!

 

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★今日のかけら・#039 ックベリー】 Hackberry ニレ科エノキ属・針葉樹・北米産

20090205 ハックベリー

20090902 喰い炭11月の(遅めの)『適材適所・通信』でも取り上げさせていただきましたが、松山市内の居酒屋さんで無垢のテーブルを納品させていただきました。お店の名前は、『喰炭(くいたん』。オーナーの橋本君㊨は、ここでもよく登場する大成郁生君(サンシン機械・社長)のチェンソーアート仲間です。お店の入口には、オーナーがチェンソーを巧みに操って作り上げた木彫りの熊が出迎えてくれます。以前には、愛媛木材青年協議会主催の木工広場で、大成君と一緒にチェンソーアート実演で腕をふるってもらいました。最近は忙しくて、なかなかチェンソーを触る時間が少なくなったそうですが。数ヶ月前に、大成君の紹介で愛媛木青協の役員会の後の食事会で使わせていただいた事がきっかけで、それからしばらくして突然電話をいただきました。それまで合板だったテーブルを無垢で作り直したいという事でした。ありがたいご縁です。

 

DSC00767座敷コーナーの3台のテーブルを作らせていただくことになりましたが、まずは木選びからスタートです。ご夫婦でご来店いただき、無垢のテーブルに託される思いやお店の雰囲気、仕上がり具合などをお聞きします。ひと通り訊いた後で、今度は倉庫で実際にいろいろな木を見ていただきます。こういう場合、既に自分で樹種をイメージされている方と、ある程度こちらに任していただく方と大体半々です。今回は、壁なども貼りかえるという事で、全体のイメージが出来上がっていたので、まず色調とサイズを念頭に材を考えました。3台のテーブルを繋げて使う用途もあったので、サイズを合わせるために、幅剥ぎのテーブルに決まりました。そこから明るめの色合いという事で、数種の木を候補に選びましたが、ここからが材木屋としてもっとも楽しいところです。少しでもオーナーとかお店に由来するネタを探します。

 

20091220よく、そんなに都合よく由来するネタがありますか?と訊かれる事もありますが、木と人の関係は密接で、かつて我々の暮らしのほとんど多くは木製の物で賄われていたと言っても過言ではありません。ですから、根本を探れば何らかの由来や関連性は出てくるものです。折角ご縁があった物です、少しでも心に残る物を作らせていただきたいものです。ご希望の色合いは白系で、その中からオーナーの趣味であるチェンソーアートにちなんで、【ハックベリー】を選びました。【ハックベリー】は、北米中央東部に広く分布するニレ科エノキ属の広葉樹で、日本の【榎・エノキ】の仲間ですが、エノキよりもやや褐色です。

091130_1456~0001英語の『Hackberry』の『hack』という言葉には、『刻まれている』という意味もありますが、それはハックベリーの葉の縁が鋸歯状に刻まれていることに由来します。そこから、オーナーの趣味であるチェンソーアートに結び付けました。『ハックベリー』は、家具にも使われることは多いのですが、そのほとんどが茶や黒に着色されケヤキの代用として使われ、クリアーで使われることは少ないです。それは、板に挽くと濃い緑色の筋や条が現れるため、それを誤魔化す意味合いもあります。大きな家具を作るには不適な特徴も使い方次第です。

長くなりましたので、続きはまた明日。

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20091124 プレミア#010 エンドウ建材店②12月19日、今日はこのホームページの誕生日です!今日でようやく1歳になりました!思えば、つい2年ほど前まで携帯メールすら使えなかった私がパソコンでブログを綴るなど、神をも畏れぬ暴挙のようなものでした。ブログを始めて数日経った頃、周囲の誰からも、そんなペースでやっていたら絶対に続かないと指摘されましたが、内容はさておき、なんとか無事に1年間続ける事が出来ました。昨年の12月は、統計を取るのを忘れていて消去してしまったので、2009年1月1日から、本日2009年12月18日までのおよそ1年間の合計で、延べ44,556人の方から2,196,181件のアクセスをいただきました。まさに晴天の霹靂とはこの事です!数多くの皆様にご覧いただき、感謝申し上げます。『木のファン』の拡大に少しは貢献できたでしょうか。

 

20091219 広島オリエンタルホテルこのブログを始めるまで、日記を書いた事もありませんでしたが、習慣とは怖いもので、今ではこれをアップしないと1日が終わった気がしません。その日のうちにアップ出来ずに2日まとめてアップという事も10数度ありましたが・・・。まあ、何とか1年間365日続けられました。思えばこの1年、いろいろな事がありました。広島オリエンタルホテルでのイベント、父親の死、久万郷など異業種とのコラボ、テレビやラジオへの出演、『loopto』での世界Webへの挑戦、『えひめESM』出品・・・。私にとっては、あまりに劇的にあらゆることが一変した激動の1年でありました。

20090609 maruimori②それでも日々を振り返りながらブログをアップし続けた事で、1つの記録としても1年間の活動が時間軸に沿ってはっきり分かります。うまくアップ出来ずに四苦八苦していた最初の頃に比べると、少しはスマートにブログも使えるようになりました。それでも根本的にメカ音痴なので、応用が効かないところが悲しいのですが・・・。1年を通じて、【森のかけら】に携わっていただく人が少しずつ増えていくのが分かるのは、こういう日記の楽しみです。このブログをするにあたって、自分なりに決めていたことがあります。1つは、必ず毎日続けるという事。それは、単なる日記としてだけでなく、森や木に関する記録としても残そうと思っていたからです。その時毎に調べ物をしてからアップすることもありますので、後から自分でも検索できるよう木材毎の特徴を綴った物は、【今日のかけら】としてまとめました。これは、アナログの時からやりたかったのですが、手書きの場合、最新情報への更新なども含めると、あまりに膨大な作業となってしまい断念していたものです。

20090622 ワンズ 飯塚邸9浅薄な知識ではありますが、父親が頑張っていた時の記録や思いを、いつか子供達が見てくれれば嬉しいという思いもありました。私の父はそういう事にはあまり関心のない性格でしたが、子供は大きくなると父親の言葉を捜したくなると、作家の阿久悠さんが何かの本で書いておられました。子供がやがて大人となり、仕事をするようになると、いろいろな壁にぶつかり厳しい困難がある時、ふと父もこんな事を悩んだのだろうかなどと考えるものです。その時どうしたのだろう、どう思っていただろう。男は、同じ血を分かつ人の行動や思考を知りたいと願う時がいつか来ると思います。果たしてその時、自分は健康でその願いに応えられるだろうか、父との関係がそうだったように男親と息子は年を重ねるにつれ、段々無口になっていくものです。

 

20091010 トム・ヴィンセント2その時、この記録が何か助けになればというささやかな願いもあります。後できちんと読み返せて、私という人間の存在を確認できる物にしたいと思っています。だからといって、決して大仰なものではなく、ただ日々の思いや仕事の様子を丹念に綴って、あくまでその瞬間瞬間に何を考えどう行動したかを記録的にとどめておこうと心掛けました。振り返れば失敗や浅はかな決断もありましたが、それら全てを含めて自分の判断です。不惑の歳を過ぎてもまだまだ数多くの失敗を繰り返しそうですが、1度きりの材木屋人生、悔いの残らないように精一杯生きていきたいと思います。

また明日から、HP2歳に向かって一歩ずつ頑張りたいと思います。いつもブログをご覧になって温かいコメントをいただく『本物の木のファン』の皆さんに心から感謝を込めて!これからもよろしくお願い致します。




20091218 森のかけらお陰様で【森のかけら】も遂に累積の販売総数が400セットを越えました(森のかけら36,100、プレミアム36の合計)。それに伴い【円い森】や【円き箱】などの関連商品も少しずつ浸透し、全てを収集されるコレクターの方から、1点主義でこだわられる方などいろいろなタイプの【木のファン】の方々に応援していただいています。現在、【森のかけら】を取り扱っていただいているお店は、全国で25社ほどありますが、非木材関係の販売が飛躍的に増え、地元でもアンテナショップ的なお店で取り扱いも始めていただき、木材流通ルート以外での販売も広がりつつあります。

DSCF0160今回400セット販売の感謝の気持ちを込めて、初めての企画ですが【森のかけら・400セット販売記念特別価】と致しまして通常¥40,000の【森のかけら100】を、特別価格の¥30,000にて10セット限定で販売させていただきます!消費税・送料も込みです。ただし、100種のセレクト日本50+世界50=100種で、樹種の組み合わせは指定させていただいています。内容の変更はご遠慮下さい。あくまでもこれは、【森のかけら】を愛していただいた【かけらファン】の方々へ感謝の気持ちを込めた特別企画ですので、今後値段を下げるとかいう物ではありません。

本当は【森のかけら100】が欲しかったけど、予算の都合で【森のかけら36】にしたという学校関係者の方などもいらっしゃいました。そういう方に是非、ご購入いただければと思います。10セット限定ですので、追加注文には応じられません。また、これは一般の方への感謝の気持ちを込めた企画ですので、今回は代理店の方のお申し込みもご遠慮下さい。

091218_0947~0001製作当初、一応企画書には数年後に400セットも書いてはありましたが、ここまで早く実現するとは思ってもみなせんでしたし、北海道から熊本まで販路が広がったのも想定を超えて嬉しい誤算でした。今後は、更に異形種、異業界にて木の魅力を伝える窓口として広がって行きたいと思っております。そのためにも、今後幾つかの仕掛けも考えていますし、新商品の投入も予定しております。【森のかけら】が売れる事で【木のファン】が増える一方、捨てられる運命にあった端材が捨てられるどころか華やかな場所に飾られたり、子供に触ってもらったりしながら、喜ばれ楽しまれます。それも、製作に携わっていただいた多くの方々のご協力があってこそです。小さな35㎜の【かけら】も積み重なって、製作した総数は実に70,000個を越えました!という事は、まだまだ結構な数のストックがあるという事です、頑張らねば!当然その中には、傷や割れ、虫穴、変色などの理由で【夢のかけら】になってしまうものもあるのですが・・・。

20090506 栗と5月の空業界の人間風に言えば、総量で約3立方㍍分の材料がかけらに変身した事になります。行政の方だと、森林の何%が有効利用されたという風に計算されるのでしょうが、そういう物の見方をされると問題にもならない微々たる量です。しかし、ただボリュームという物指しだけで考えていては見えてこない世界もあります。私は【森のかけら】が、間伐材の有効利用になるとか、端材の未来を救う存在になるなどとは夢にも考えてもいません。森や林業を取り巻く環境はそれほど甘くもないからです。けれども、木という物の無限の可能性を示唆する一端にはなっていると思います。机上の計算式だけでは計り知れない、生き物としてのダイナミズムや美しさに心がときめきます。同じ地球に生きる人間として、森や木に対するフィロソフィア(哲学)はもっといろいろあっていいと思うのです。

 

 

なお、100種のリストについては下記をご覧下さい。ご注文の際には、『商品紹介』コーナーの『ご注文方法』にて『森のかけら・400セット販売記念特別価格分』とご指示下さい。分からなければ、『お問い合わせ』からでも結構です。『森のかけら・400セット販売記念特別価格分』という事が分かるように明記して下さい。樹種変更は出来ませんのでくれぐれも!また、10セット限定ですので完売の際には御容赦下さい。

*『森のかけら・400セット販売記念特別価格』は、販売終了致しました。ありがとうございました。




091216_2007~0001以前から紹介しているトム・ヴィンセント氏の『Loopto』で海外に向けて【森のかけら】を販売していくに際して、英語版の解説書を作成するというのは私にとってささやかな悲願でありました。それが今回、偶然の産物のような形で叶ったのです。昨夜は、ささやかながらその英訳完成の慰労会でした。英語に翻訳をしていただいたのは、大谷さんこと『ボンちゃん』㊧、彼女を紹介してくれたのは、サンシン機械大成郁生君㊨です。翻訳が出来たというだけで、英語版解説書が完成したという訳ではないのですが、原稿が出来上がっただけでも感激ひとしおです!

DSCF0116森のかけら】の販売を始めた頃、冗談でいつかは外国でも販売できたらいいのになどと途方もない夢物語を語っていましたが、まさか本当にこういう形で実現(間近!)しようとは・・・願わない夢は叶わないというのは本当だと信じます!とにかく文章量が半端でなく多く、しかも木材の性質を言い表すための独特の言い回しが多く、プロの翻訳家の方に頼むと、最低でも10数万掛かるといわれていて、二の足を踏んでいました。そこへ、大成君から「翻訳の出来る友人がいて、以前に自分も翻訳してもらいました」と、降って湧いたかのようなありがたい話が!

091216_2039~0001そこで早速、私もお願いしました。数日後、メールで原稿が送られてきましたが、もはや私が元の文章を書いたとは思えないほどに、英語の【森のかけら240解説書】は眩しく映りました。日本語の場合、およそ80文字で収まるように解説を書いたのですが、英訳するとなると、言葉の説明から必要になるため倍以上の文章量になることもあり、このページ数に収まるかどうか心配でもありました。そのあたりも含めて、慰労会では英訳にあたっての苦労話をボンちゃんからお聞きしました。そもそも、外国の木の名前というのは割合いい加減なところがあって、学名のような絶対的なものではありません。

091216_2229~00011つの樹種で複数の名前を持っている木も珍しくないどころか、地方によっては全く違う木の事を指す場合もあり、プロの材木屋間でも混乱しています。更に、商業名の方が一般的な場合は、そちらの名前が市場で認知されていて、正式な名前だと理解できない事もあります。ボンちゃんには大変ご迷惑をお掛けしましたが、木の名前の由来やエピソードが楽しめましたと言っていただきホッとしました。そんな嬉しい事を言ってくれたので、調子に乗っていつものごとく、ダラダラと『木の話』をしてしまいました・・・ゴメンナサイ、ボンちゃん。そんな話にも始終笑顔で付き合っていただいた、ボンちゃんの器の大きさに感謝!これをご縁にこれからもいろいろお願いする事もあると思いますが、どうか宜しくお願い致します。またひとり、頼もしい仲間が増えました!Thank You、ボンちゃん!




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