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昨日に続いて『トークカフェ』の話ですが、卒塔婆ならぬ木の看板(イエローポプラ)の評判が良かったので、愛媛大学の伊藤先生にも自分の看板をお持ちいただいて写真を撮らせていただきました。この演題からお分かりかもしれませんが、以前に紹介した『森のかおり(仮称)』は、伊藤先生からのご依頼でした。大学正面には耳付きのイチョウの木を看板に使いましたが、看板という具体的な『出口』もこうしてリアルな形として存在するとそこから話も広がりやすいものです。
さて、今回は3人がそれぞれの話題について30分ほど喋らせていただいたのですが、私は『NO WOOD, NO LIFE』というタイトルで、小さな材木屋が実践している古くて新しい木の出口の話をさせていただきました。この言い回しは、『NO MUSIC, NO LIFE』とか『NO COFFEE, NO LIFE』などと最近よく使われたりしていますが、「木の無い人生なんて考えられない」という意味。それぐらい木のモノって実はもともと身の回りに溢れていたはずなのです。
それが非木材にドンドン取って代わられましたが、原点に戻りましょうということ。なので決して新しい出口ではないのですが、今風にちょっと楽しくなるような、面白くなるような味付け(例えば誕生木とか、種類を増やしてコレクションさせるとか)を施して暮らしの身近なところで木に触れる機会を作りましょうよって話です。そのためには沢山の『木の物語』が必要になってきます。こういう話をすると、それでどれぐらいの木を消費するの?なんて無粋な事を言う輩が現れるものです(今回は無かったですが)。
情緒的な話ばかりしても、もっと現実的な話をしないとダメだと仰られますが、誤解を恐れず言えば、木をマテリアルとして捉える話にはほとんど興味が湧かないのです。もし木が情緒の無いプラスティックや金属などのような無機質な素材だったら、私は材木屋なんてやっていません。命宿る素材だからこそ、同じものがない無二の存在だからこそ面白いのに、数字ばかりで木を語るなんてモッタイナイ。いろいろな木があるから山も豊かなんであって、いろいろな考えがあっていい。
今回の『トークカフェ』を松山で開催するにあたって、地元でいろいろと準備物を揃えなければならないことがありました。そのほとんどは愛媛大学農学部の伊藤先生がしていただいたのですが、私と井部健太郎君でも分担して用意。井部君にはFM愛媛との太いパイプを利用して、㈱ネスレさんからバリスタマシーンをお借りして文字通りトークカフェに必要なカフェを確保してもらいました。お互いこの10数年かけて新しい出口を模索した結果、さまざまな業界とつながるようになりました。
ネスレさんとの交渉にご尽力していただいたFM愛媛の倉渕秀俊常務とはこの日初めてお会いしましたが、何か面白いことが生まれそうな強い予感が!さて、今回トークカフェをするにあたって、会場となる愛媛大学内に看板を設置することになったのですが、折角木の話をするのに看板を木で作らないなんて考えられない!と叱咤され、木で作ることに・・・。とはいえ、1回だけのイベントなのであるものを転用しようということで、薄く削っていたイエローポプラの板を使いました。
弊社のスタッフの石川奈々が墨で書いてくれたのですがこれが結構な評判。木のモノがなにも無いようなホテルや事務所で、もっと気を使いましょうという木の啓蒙の話をするなんてブラックジョークではないかと自分で言っておきながら、もう少しで同じ轍を踏むところでした。わずかといえども木のモノを実際に使うという具体的な行為や動機付けが重要なのであって、使う量が多いとか少ないはまた別の話。少しでも木のモノがあるだけで、話にわずかでも説得力が生まれます。
高部先生もいたくご満悦だったようで、持って帰りたいと仰って、実際そのままお持ち帰りになって夜の懇親会の時にもしっかりとお持ちでした。小脇に掲げられた姿を見て、「先生、それだとまるで卒塔婆みたいですよ(笑)」なんてお声を掛けたら、「それにはまだ少し早いよ」と苦笑いされていましたが、喜んでいただけて何より。手作り感満載ですが木の味わいに救われました。ちなみに卒塔婆といえば『モミ(樅)』が定番でしたが最近はアルミもあるようで、樅の木も残れない時代・・・
本日は、愛媛大学農学部でNPO法人才の木・設立10周年記念事業『トークカフェ松山』の開催日。今までのトークカフェは、東京か京都でしか開催してなかったそうですが、設立10周年を記念して、地方でやってみようということで今回松山と盛岡が選ばれました。日本木青連の大先輩・日當和孝さん(岩手県久慈市)が才の木の会員でもあることからすんなりと決まったようですが、松山については前橋での出張木育で家内とえっちゃん(武知悦子さん)がお手伝いしていたご縁から。
過去のトークカフェに参加したこともないので、どういう雰囲気でどういう風に進められているのか知らないのですが、郷に入らずんば郷に従ってもらおうということで、トークカフェの会場(3Fの多目的ホール)に『木の玉プール』や木の玩具等を持ち込んで、子供たちにも来てもらって遊んでもらいながらのトークカフェとなりました。『木育』という大テーマを掲げられていらっしゃるのですから、やはり議論するだけではなく実践も必要。木の無い環境で木を語る事の恐ろしさ!
所属していた木青協でもその思いはずっとありましたが、「いかにして木を使ってもらうか、いかにして木を啓蒙させるか」という問題を、木のモノが何もない環境(鉄筋コンクリートのホテルのビニールクロスや塩ビシートの壁と絨毯などに囲まれ、プラスチックのテーブルや椅子に座りながら)で、木の事を語るというブラック・ジョークのような現状を、何かおかしいと感じていました。会議は会議としてきちんとした環境でやるべきだと仰るひともいますが、一事が万事。
これが「木」以外の会議なら別に何も思いませんが、どうすれば木のファンを増やせるか、木の需要を増やせるかという事を話し合うのに、木を感じられるものが今そこに無いなんてどれだけ想像力の逞しい人間が集まってるんだってことだと思うのです。なので私が愛媛の木青協の会長時代は、役員会などは会員の誰かが納品したお店でやったりしました。五感で感じるっていう事、日頃から意識してそういう環境に身を置くという事こそ、木のファン獲得作戦の第一歩ではないかと思うのです。
今日も『森のかおり20(仮称)』についての話です。香りも240種集めたいところではあるのですが、どの木にもイチョウやクスノキやカヤのような癖の強い個性的な匂いがあるというわけではありません。無臭のようでもそれなりに匂いはあるのでしょうが、ドンドン揮発もしていくこともあり、ほとんど差が分からないような木も多々あります。それがある程度大きな板であったり、製材した直後であればまだ匂いもあるのですが、よく乾燥してしまっていると違いが感じられません。
また、ある程度の量がないと匂いも感じにくいので、そうなると「かけら」程度の大きさの容器に入れたぐらいでは微妙な差が分からない。すると大きな容器で揃える必要があるのですが、240個もネギパックを並べるとなると想像しただけでも怖い!それで、かなり匂いに個性のある代表選手を国内と国外から10種ずつ選抜することにしました。10種✕2セットに深い意味はないのですが、はっきり匂いが識別出来る木で、手に入りやすいものということでまずは20種にしました。
【森のかけら】も最近は学校教材で使っていただくケースが増えて、それで匂いを識別されているケースも多いのですが、植物性オイルを塗っていることと、みんなが触りまくるので次第に匂いが薄くなってしまいます。表面をサンドペーパーでひと削りもすれば、また匂いは復活するものの、さすがに「かけら」を削る猛者はいないでしょう。なので、削り直して匂いを感じられるように『夢のかけら』をサブで購入されるケースもあるようですが、もっと匂いに特化したモノがあれば。
そういう思いもあって匂いの商品化を考えていました。なのでもし反響があるようであれば、種類ももう少し増やしてもいいかなと考えたりもしています。更に、ちょっと粗目のプレーナー屑か、ほとんど粉のサンダー屑(粉)のどちらかを選べるようにするとか、パックの中にそれぞれのかけらを1個入れるとか、妄想が走り出しています。いよいよ「香りを解禁」する日が近づいてまいりました。うまくいけば10月中には試験的に『森のかおり20(仮称)』を販売するつもりです!
9月10日に愛媛大学農学部で開催される『才の木・トークカフェ』で、木の香りについてお話しされる愛媛大学の伊藤先生が、香りの話をするのに是非実物(の香り)が欲しいということで、幾つかの木の香りをご用意させていただきました。匂いの特徴的な木で、すぐに揃いそうなモノを8種ほど集めてみました。アオモリヒバ、クスノキ、イチョウ、カヤ、定番のスギ、ヒノキ。一応外材も参考ということで、ウエスタン・レッドシーダー(米杉)とサーモアッシュの2種。
それを加工機で削って、削り屑を100円ショップで買ってきたネギパックに入れて、木の端材も数個入れてみました。今回はあくまでも資料として用意したので、ザックリこんな感じですが、これ作っていてある思いがムクムクと湧き上がってきました。今までにも木の匂いをどうにかできないものかと思案してきたのですが、忙しさにかまけてカタチに出来ていませんでした。五感で楽しめる木にとって、香りも重要な武器のひとつなのですが、策に溺れて難しく考えすぎていました。
今回、削り屑をパックに詰めながら、シンプルにこれでいいんじゃないと覚醒!この削り屑から香りを抽出してオイルを作って、オシャレな容器で、センスのいいパッケージに入れて、価格帯は何段階に分けて、商品名は・・・なんて大仰に考えすぎていて、一向に進まなかったのですが、まずは世に出すことを考えよう。それから意見を聞いて、修正しながらきちんと商品化する方向に進めことにしました。それで考えたのが、単純に本物の木の匂いを嗅ぐことのできる教育用教材。
樹種についてはこれから絞り込んでいかなければなりませんが、弊社の在庫の中で対応できる匂いに特徴のあるモノとして、日本の木10種、世界の木10種の合計20種(予定)の削り屑をネギパック的な容器に入れて名前シールを貼って、簡単な木の特徴を書いた解説文をつけて完成という感じ。【森のかけら】が240種あるんだから香りも240種集められるじゃないかと思われるかもしれませんが、木の匂いって見た目の色合いや触感に比べるとかなり似通っていて差が分かりにくいのです。
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