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入社した頃は、材木屋という仕事は朝が早いものだと、それまで不規則で不摂生な大学生生活を送ってきた人間として大きな戸惑いがありました。寝たい時に寝て、起きたい時に起きるという、特に大学4年の頃の暮らしは、今考えると浮世離れしていたものだと思います。世はバブル、学生の身にもその余波は及んでいました。夜遅くまでお酒を飲む事もありました。就職するとそれが一転!とりあえず事務所の二階(現在ショールームとして使用しているスペースの奥半分)に仮暮らしの部屋を作ってもらい住み込みするようになりました。
バス、トイレ付きの6帖ふた間ほどのスペースが私の新居となり、そこで結婚するまでの約8年間暮らしました。大学時代の堕落して体に染み込んだ生活のリズムは、すぐに改善する事が出来ず、事務所の2階に住んでいるにも関わらず、朝来られた社員さんに玄関を叩いて起こしてもらう事もしばしば・・・。それまで、重たい梁や桁を日々担ぐような暮らしに縁遠かったため、体がついていかずただひたすら眠たかった事を覚えています。しばらくして体が慣れてくると、今度は深夜まで大工さんや仲間とお酒の日々。
地方都市・松山ではまだバブルは弾けておらず、それが残波とも知らず余韻に浸っていました。夜更かしが過ぎて、朝も就業ギリギリまで寝ていたくてたまりませんでした。なにせ、弊社の朝が早いのは伝統(?)で、通常でも朝の6時45分ぐらいになると出社されて来ます。別に就業時間が特別に早い訳ではないのですが、会社の前の道路が朝の通勤時には超混雑するので、ちょっと遠くから通う社員の人たちが、混雑を避けて早朝出勤されるのです。
更に当時は、遠方への4トン車山盛りの配達も多く、混雑を嫌って早朝に走ったりしていましたので、朝4時とか5時頃にはエンジン音が聴こえる事もしばしば。朝が早いのは材木屋ばかりではなく、大工さんも同じなので、結局引っ張られる形で朝方になるのです。今でこそ早朝の配達はなくなりましたが、朝6時30分過ぎには事務所を開けています。最近は歳のせいか、異常に目覚めが良くなり(それほど寝なくてもよくなったのか?)、朝4時頃に起きてブログを書いたりする事もしばしばあります。5時過ぎに新聞を取りに事務所に行ってみると、結構早朝にマラソンしている人の姿を見かけます。健康増進のためでしょうか、あるいは来るべき愛媛マラソンに備えてでしょうか、立派な心掛けです。早起きこそ出来るようになったものの、とてもその真似は出来ません。時間の融通が出来始めた頃には体力は衰えていく、世の中無常であります。
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