森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20110811 時を待つ蜻蛉(トンボ)①先日、早起きした時に偶然、ヤゴから脱皮したばかりのトンボの赤ちゃん(?)に遭遇!どうやら、脱皮したかつての宿体にじっと止まって羽を乾かしているようです。開いたばかりの羽は瑞々しく、薄~いセルロイドのように半透明です。相当近づいて撮影したのですが、羽がしっかり乾かないと動く事が出来ないようです。この間まったくの無防備で、時に虫に蟻に襲われたりする事もあるようです。やっと羽化した途端に襲われるなんて、人(虫)生は何と非情なものか・・・。

 

20110811 時を待つ蜻蛉(トンボ)②そういう状況に出会ったとしても、羽化したばかりのトンボは決して触ったり捕ったりしてはいけないと教わりましたので、自然の摂理に任せるしかないのでしょう。人が触ってしまうと、うまく羽化できずに死んでしまいます。子供達も呼んでこの貴重な瞬間を見せてやりました。しばらくすると羽もすっかり乾いて無事に飛び立っていきました。初めてこういう場面に遭遇した子どもの中には、チャンスとばかりに動かないトンボを捕まえてしまう子どももいるのではないでしょうか。

 

20110811 時を待つ蜻蛉(トンボ)③私は田舎育ちとはいえ、虫も含めて動物全般が苦手な方なのですが、一応子供の頃にはそれなりに動物や昆虫と触れ合った体験はあります。なので、子育て中の親は捕らないとか弱った虫を追わないといった自然界の暗黙のルールは身に沁みていますが、羽化とか脱皮とか見た事の無い親は、その場に出くわすと捕獲を励行(悪気は無くとも)してしまったりするのではないでしょうか。経験だけではなく想像力の範疇かもしれませんが、こうすればどうなるという事をイメージする力が弱くなってきているのではないでしょうか。

20110811 時を待つ蜻蛉(トンボ)④今年の夏は弊社にもたくさんの虫がご来店されました。お招きした覚えの無い方ばかりではありましたが、いつもの夏以上にたくさんの種類に出会えました。弊社にとっては無用の長物となりつつある材も、彼らにとっては貴重な避暑地なのかもしれません。材を動かすと一斉に飛び出てくる姿を見ると、また巣でも作られていないかと心配する半面、(心に余裕がある時は)騒がして悪いなあとも思ったりします。ここを追い出されどこに行くのだろうかと。以前は、倉庫の軒先とかによく野鳩が棲みついていました。微笑ましい光景ではあるものの、材の上に糞を落とされるのは迷惑!可哀想ですが巣作りの最中に発見してしまうと、巣を強制撤去。見つけた時に既にピーピーと雛の鳴き声が聞こえた場合は紳士的に権利を譲ります。さすがに雛の入った巣をどかす事は出来ません。後は早く巣立つ事を願うばかり。

 

20110811 時を待つ蜻蛉(トンボ)⑤本当は、鳥や虫が落ち着いて巣作りができないくらい頻繁に材が動いていなければならないのですが、現実にはなかなかそうもいかず、足の遅い材は10年選手もザラです。まあ特殊材を扱う店の宿命ともいえますが、あまりに長期在庫になると零細企業にとっては結構な負担。そうなると余計に『適材適所』な出口に巡り会えねば、長期在庫の意味もなくなります。よきタイミングでよき出会いが理想ですが、世の中そうは甘くありません。そんな思いあって、何だかジッと時を待つこのトンボに頑張れひと言もかけたい気持ちになったのでした。




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2011年8月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
Scroll Up