森のかけら | 大五木材


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セコイア』の名を冠する木は2つあると言いましたが、その1つが『カリフォルニア・レッドウッド』。その巨体同様たくさんの別名があります。学名は『Sequoia sempervirens(セコイア・センペルビレンス)』で、他にも『センペルセコイア』とか『セコイアメスギ(雌杉』などなど。もうひとつのセコイアが、『ジャイアント・レッドウッド』。学名は『Sequoiadendron(セコイア・デンドロン)』。こちらの別名は『ジャイアントセコイア』とか『マンモスツリー』、『セコイアオスギ(雄杉』。

ジャイアントの名が冠されているものの、世界一高いのはメスギ(最高124m)で、世界一巨大なのがこちらのオスギ(最大推定重量1200トン、樹齢2700年)。日本でこの木を表わす時には、幕末から明治期に活躍した植物学者・田中芳男氏が命名した『世界翁』という漢字が使われますが、そのイマジネーションには感動すら覚えます。それ風に書くならば、『セコイアメスギ』は『世界翁雌杉』、『セコイアオスギ』は『世界翁雄杉』。まさにその実像を端的に現わした命名だと思います。ちなみにオスとメスとの差は、見た目の樹形の雰囲気だと言われています。

さて、そのいずれにも該当する『セコイア』とは何か?それは、この地の先住民族であるチェロキー族の酋長の孫にあたり、チェロキー族の文化を記録するためのチェロキー族文字を発明した指導者・セクオヤの英語読みだという事です。彼ら先住民は、この巨大な木を崇拝し、立ち木を傷つける事は決してなく、落雷したセコイアの木の幹を火で焼いたり、石斧などで加工して使ったそうです。この不思議な名前『セコイア』には、巨木への深い畏敬の念が込められているのです。

中でも世界一高いセコイアには、その個体に名前が付けられてその名を、Hyperion Tree(ハイペリオン・ツリー)と言いますが、それはギリシャ神話に登場する神 ・Hyperion(ヒュペリーオーン)に由来しています。その原義は「高みを行く者」。まさに知性を持った猿・シーザーは、世界最大の巨樹セコイアの梢に立って、太古の生命力のパワーを浴びて覚醒し、本当に「高みを行く者」になったように見えました。

実際に先住民達も、この木をヒーリングに用いてきたそうですから。彼らはこの木の若葉を温めた湿布で痛み止めとしたり、樹液を強壮剤として水と一緒に飲んだり、樹皮の内皮を煎じて黄疸の治療や血液の浄化などにも使ったと伝えられています。彼らチェロキー族は残念ながら絶滅してしまいましたが、現代にまで継承される語り部には、この巨樹を「バランスを取って成長する平和な巨人」と称しています。シーザーはじめ覚醒した猿達は、セコイアのナチュラル・ヒーリングの力を求めこの森を目指しました。最近のハリウッド映画大作では、全てを解明し結論づける魔法のキーワードは「圧倒的軍事力」や「勝利や名誉」から「森」や「自然」に変りつつあるようです。シーザーたちの世界の未来では、この星は真の『緑の惑星』となったのでしょうか・・・。セコイアにとって幸せな環境は、どちらの未来だったのか・・・。いろいろと考えられる映画でした。




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