森のかけら | 大五木材


当ブログに記載の商品の料金、デザインは掲載当時のものであり、
予告無く変更になる場合がございます。
現在の商品に関しまして、お電話、又はオンラインショップをご覧ください。

20130714 1話が逸れてしまいましたが、そういう風に彫り具合を尋ねられる方も多いので、あまり適当な事も言えず、かといって自分が彫ってみたところで、彫りやすいのやら彫りにくいのやらの判断以前の問題ですので、どうしようかと悩んでいたところに、まさに文字通り神の助け!神主にして木工家のヤマドリ工房西島孝仁さんがちょうどご来店。お願いしたところ快く悩める子羊のご相談に乗っていただき、ジェルトンとアユースで彫り比べをしていただく事になりました。

 

20130715 2まあ普通の方だとは思ってなかったので、どういうものを彫られるか非常に興味を持っていたのですが、完成品がこちら!おおっ~、さすがです!これぞヤマドリワールドの真骨頂!試し彫りなんて域を超えて、立派な完成品。大切に飾らせていただきます。画像では分かりにくいかもしれませんが結構深めに掘られています。同時に『アユース』も彫ってもらいましたが、西嶋さんによるとジェルトンは軟らかくてノミの滑りも良好で、かなり彫りやすかったそうです

 

20130715 3ただし、やや粘りが無く欠けやすいのと、色合いがやや暗い(俗に『麦わら色』と評されます)、材質にムラがあったという事でした(これはお渡しした材の品質の問題かもしれません)。一方、彫り比べたアユース㊨の印象は、緻密な木肌をしているのでシャープに彫れる。色調も明るい。ただしジェルトンに比べると硬さがあって、彫りづらいというのが感想でした。当然個体差もありますが、想像していたのとは少し違った感想に、やはり実体験の大切さを感じました。

 

20130715 4彫り手の方の癖や好み、相性などもあるので、どの木が絶対適材という事はないと思いますが、いくら年輪が無いとはいえ、木取りする部位によっては材質も変わってきます。その木なら万能で絶対という思い込みは捨て、材と向き合いながら素材の特徴を自分の目と腕で確かめてこそのクラフトマンであり、それこそが木という生きた素材を使う醍醐味なのでしょう。そういう見極めの利く方に、弊社のジェルトンも料理していただきたいものです。ジェルトン篇、これにて了。

 




オンラインショップ お問い合わせ

Archive

Calendar

2013年7月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  
Scroll Up