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端材を利用した商品作りが、弊社のオリジナル商品のコンセプトですが、皮肉なことにその商品アイテムが増えれば増えていくほどに、端材がだんだん不足し始めるという嬉しいような、困ったような事態が起きています。そもそもは、倉庫に溢れる端材を何とか有効に使えないかという事で、まさかその端材が不足するような『逆転状況』が起きるとは、商品開発を始めた頃には夢にも見ませんでした。では、その端材はどうやって生まれてくるのかというと・・・。
木材の場合、伐採した丸太を製材して板や角材にするわけですが、例えば精肉店の肉のように、お客さんからの注文を受けてその場で必要量をカットしてどうぞ、というわけにはいきません。建築にしろ家具にしろ『乾燥』しておかねば使うことが出来ませんから、事前にある程度規格化したサイズに挽いておいて、しっかり乾燥させてから販売することになります。それから、カウンターやテーブル、造作材など必要なサイズを取った残りが『端材』となるわけです。
主となるオーダーが無いと、端材は生まれてこないわけです。端材が少なくなってきているというのは、オーダーが減ってきているわけではありません。むしろ弊社においては、集成材などのシェアが無垢材に流れて、耳付きの1枚板をはじめ幅剥ぎ材など無垢材のオーダーは増えています。にも関わらず、端材が不足しているのは、『モザイクボード』など端材を使った商品の売れ行きが順調という事もありますが、現場での端材活用も増えてきたという事もあります。
例えば1枚板でテーブルを作らせていただいた残り材で、小さな棚板を作って欲しいとか、子供用のミニテーブルにしたい、表札にして欲しい、記念に残るようなものを作りたいなど、端材まで無駄なくしっかり使って楽しもうという傾向が浸透してきた事を実感します。モッタイナイという考え方に共鳴していただく方が増えた事は嬉しい事です。一方で現状を考えると、そろそろ『端材だけに頼り過ぎない計画的な商品づくり』も視野にいれていかねばとも考えているところです。
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