森のかけら | 大五木材


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20140608 1昨日に続いて、映画『ポンペイ』の話ですが、本日は土に埋まった木について。当時ポンペイの町を襲った火砕流は時速100キロ以上もあったといわれ、市民は逃げる余裕もなかったと言われています。映画では、ヴェスヴィオ火山の大噴火の後で無数の火山石が降り注ぎ、次に海から巨大な津波が町を飲み込みます。その後、凄まじい熱量の土石流と熱風が町を襲います。 ケルト民族の主人公もヒロインもなす術もなく抱き合ったまま土石流の中に消えてゆくのですが、人だけでなく森や川も同じ運命。

 

20140608 21000年後にポンペイの町が発掘された時、世界の人々を驚かせたのは、ローマ時代の遺品の色褪せぬ美しさでした。それは、うず高く積みあがった火砕流堆積物には、乾燥剤として用いられるシリカゲルに似た成分が含まれていて、その火山灰が隙間なく町中を埋め尽くしたことで腐食の原因となる湿気を吸収し、壁画や美術品などの劣化が最小限に食い止められました。その結果、『ポンペイ・レッド』と呼ばれる鮮やかな色彩が、かつての古代ローマ繁栄の様子を後世に伝えることになったのです。

 

20140608 3また多くの木々も土石流に埋没していったことでしょうがその記述、記録はは見つけられませんでした。木が腐るための条件としては、『適当な水分、適当な温度、空気』の3つが必要です。そのどれか1つでも欠けると、木は腐食から免れることになります。発掘される多くの土埋木は、地下水に浸されるものの酸素の供給が遮断されるため腐らず残ったと考えられます。しかし地下でもわずかな酸素があれば繁殖する生物や菌類などもいますので、条件によっては劣化が進行して腐ることになります。

 

20140608 4ポンペイの ヴェスヴィオ火山噴火が今からおよそ2000年前ですが、島根県の三瓶小豆原埋没林はおよそ4000年前のもの。以前このブログでも紹介した紀州の有田川で発掘されたクスノキはおよそ2000年前のもの。年代的にはポンペイの噴火とおおよそ同期。またおよそ2500年前に秋田県鳥海山が噴火した時に埋もれた森林の一部といわれる『鳥海山の神代杉』など、歴史の生き証人たちが弊社の倉庫にもいくつかあるわけですが、永い眠りから覚めたものを再び眠らせてしまっては申し訳ないと痛感!




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